おはようございます。水野です。
さて今日は、ある映画を見ていて、笑いながらも考えさせられた、
ことについてお話したいと思います。
では、早速参りましょう!
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● ほら吹き男爵、月の城から脱出す
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先日、映画「バロン」を見ていました。
この映画、知らない人が多いと思いますんで、説明しますと、
「ほら吹き男爵の冒険」を原作にした映画であります。
ミュンヒハウゼン症候群の語源ともなった、実在の人物である
ミュンヒハウゼン男爵があること無いこと語ったほら吹き話に
尾ひれはひれがついてできあがった、荒唐無稽の冒険劇。
これを、元モンティパイソンのメンバーでもあり、
「未来世紀ブラジル」や「12モンキーズ」の監督でもある
テリー・ギリアムがメガホンを取った作品であります。
この映画、もうとにかく全編でたらめな話のオンパレードで
ありまして、とにかく話が素っ頓狂なのであります。
その中で、男爵仲間を捜しに月の国に行ったものの、
捕まってしまい、籠城されてしまうという話がありました。
そこから脱出するという話になったものの、地球から
遙か高くにある月の世界。
どうやって地球に戻ろうかと思案し、思いついたのが、
毛布やシーツ、カーテンなどを裂いて紐状にし、それを
ロープのように長く結び、それを伝って地球におりる、
という方法。
さっそくその方法で地球を目指しており始めますが、
すぐにそのロープ場の橋にたどり着いてしまいます。
地球は遙か下の方。さてどうするか。
男爵はひらめきました。
「そうだ、上の方のロープをきって、下に結びつければいいんだ!」
さっそく、頭の上の方のロープを切り、それを下に結びつけて
またさらに降り、また端まで来たら、上のロープを切って、
それを股下に結びつけて。
それを繰り返していき、ようやく地球まで無事に降りることが
出来ました、とのお話。
んなアホな、という事で、ここはおもしろがるところで
あったんですが、私、あることに気持ちが向かってしまい、
この話を素直に笑い飛ばすことが出来なかったんですよね……
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● 高度な手法を追い求めても問題は解決しない
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お話変わって、先日のこと。
とあるセミナーで、とっても重要であり、活即効性が高く、
しかもやれば誰でも簡単にできる、だけど、ほとんどの人が
実践していない、効果的な研修の組み立て方について
お話ししました。
対象は、企業の人事の方たち向けで、社内講師を育成
するためというもの。
その後、受講者の方からアンケートを頂いたところ、
ある方から、
「もっと高度な手法を聞きたかった」
というコメントを頂きました。
これを見て、組織の問題が解決出来ない理由が
改めて解ったんですね。
ビジネスの進歩は、めざましいものがあります。
そして、そのビジネスの進歩に従って、次々と
新しい手法が発案され、それを皆が学びつつ、
発展してきたのが、今までの流れでした。
しかし、現在は、あまりにも複雑化・多様化して
しまっており、高度な手法を取り入れたからと
いって、それでうまく行くとは限らなくなりました。
しかも、手法が陳腐化するスピードも加速しており
多くの人は、常に新しい手法を追い求めています。
その中で、ものすごく重要で大切な事が、かなり
置き去りになってきているんですよね。
それは、きちんとあいさつをすることだったり。
それは、お客様の喜びに徹底的に取りむことだったり。
それは、夢や想いを皆で語り合うことだったり。
そういうことをほとんどやれていない状態の中で、
問題を解決する最新手法を追い求めている人が、
たくさんいるように思うんですよね。
それはまるで、ミュンヒハウゼン男爵が、ロープで
城から脱出する際、大事な大元の結び目を切り落とし
ながら、下へと繋ぎ治していくようなもの。
■ 重要な根本の部分をおろそかにして、先へ進もう
としたら、当然ながら墜落してしまうわけです。
そして、墜落しながらもなお、それに気づかずに、
更にそのロープの先に継ぎ足し続けている、という
滑稽なさま。
それが、今多くの組織の中で起きている事なのだと
思うんです。
もしあなたが、最新手法を追い求めていたとしたら、
一度、根本の部分がきちんと出来ているかどうかを、
確認してみると良いかもしれませんよ。
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今日のトーク術・まとめ
最新手法を追い求める前に、根本がきちんと出来ているか確認しよう
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そもそも、手法というものはなんのために存在するのかと言えば
何らかの問題や課題を解決するためだと思うのですが、手法ばかりを
追い求めている人を見ていると、
■ そもそも今自分が抱えている問題の根本が何かを解っていない
という事がよくあります。
以前の私など、特にそうだったんですが、他人が自分の
言うことを聞いてくれない、という問題を抱えていたとき、
私は、一生懸命コーチングや心理学を学びました。
しかし、そのベースには、
「自分の単なるわがままな思いで、人をコントロールしたい」
という気持ちがあり、そレを実現したいがために、手法を
学んでいたんですよね。
しかしながら、根っこの部分がずれていたため、いくら手法を
学んでも、望み通りの結果を得ることなど出来ませんでした。
その後、根っこの大間違いに気づき、それを正していきながら、
人と接するようになったところ、さほど高度な手法など使わなく
とも、人は私の話を聞いてくれ、なおかつ、私が思った以上の
協力をしてくれる人まで現れるようになったのです。
根っこのずれた人は、いくら手法を学んでも、事は解決しません。
根っこのずれを早急に正した上で、その根っこを深く張って
いくために手法を学ぶ、という考え方を持っておいた方が、
表層的な問題を解決しようとするよりも、ずっと効果的だと、
私は経験上思うんですよね。
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● 編集後記
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ある意味、豪傑。絶対真似の出来ない領域ですな。
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20100316115.html
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確かに、なんかいるように思えるんですよね。怖い怖い。
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