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飢えた人に魚を与えるべきか

おはようございます。
水野です。
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さて今日は、自分自身の仕事に取り組む姿勢を戒める
意味でも、こんなお話をご紹介したいと思います。
では、早速参りましょう!
 
 
━━━━━
  ● 飢えた人に魚を与えるべきか
─────
自己啓発の本やセミナーなどでよく目にするたとえ話があります。
それは、
 ■ お腹を空かせた人に対して、あなたはどう対処しますか?
という質問。
たいていの人は、その人に食べ物を与える、と答えますよね。
しかし、本やセミナーの教えでは、それではまたお腹が空いたとき
食べ物を与えなければいけなくなるので、飢えの問題の根本的な
解決にはならない、といいます。
ですから、最良の方法は、
 ★ 魚の釣り方を教えてあげる
こと。こうすれば、自分の力で飢えを克服することが出来、
根本的な解決につながる、という訳です。
実に有益で、示唆に富んだお話であります。
この話は、人を育てる立場にいる講師やコーチ、
コンサルタントの方たちは、知らない人はいない
というくらい有名なお話です。
そして、自分自身の仕事の指針とする人たちも
たくさんいらっしゃいます。
ところが、中には、
「この考え方は100%正しい!」
という思い込みが強くて、いついかなるときでも
この考え方を適用する人がいます。
そんな人に質問です。こんなとき、どうしますか?
 
 


━━━━━
  ● 今クライアントにとって一番必要なことはなにか?
─────
今度はシチュエーションを変えましょう。
  今あなたは湖にいます。
  ふと湖面に目を向けると、人が溺れていました。
  あなたは泳ぎが得意な人です。
  さて、このときあなたは、溺れている人に対して、
  どういう対応をとるでしょうか?
こういう質問をしたとき、おそらく誰ひとりとして
「泳ぎ方を教えてあげる」
という人はいないでしょう。
そんなことをしていたら死んでしまいますからね。
だから、こういうときは、すべての人が、溺れる人の
ところに泳いでいき、岸までその人を運ぶことを選択する
ことでしょう。
仮に泳ぎ方を教えるにしても、それは助けた後の
話ですよね。
ところが、先のたとえ話で、魚の釣り方を教えることが
正しいという気持ちが強い人は、実際のアドバイスの現場で
クライアントが溺れている状態であるにもかかわらず、
泳ぎ方を一生懸命教えようとしてしまうケースが
よくあるんですよね。
人を指導・育成するときも、ケースバイケース。
釣りかたを教える余裕があるような飢えた人なのか。
その瞬間生死が係っている溺れた状態の人なのか。
それをきちんと判断して、アドバイスをしましょう。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ
 飢えているのか溺れているのか見極めた上で適切なアドバイスをしよう!
‥‥……………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
なんてこと言ってる私も、実は恥ずかしながら、溺れている人に
泳ぎ方を教えてしまうタイプの人間なんですよね。
ですから、こ溺れる人を助けるか、というたとえ話を
思いついたとき、
 「あちゃー、これ、俺、結構やっちゃってるな」
と、おおいに反省したんです。
しかし、実際に溺れている人を見たら助ける自分が、
なぜ、クライアントには出来ないことがあるんだろう。
色々と考えて出てきた答えは、すぐに助けないときの
クライアントは、例えて言うなら
 ■ 背が立つような浅瀬で溺れているから
という状況がほとんどだ、ということなんですよ。
おもしろいことに、本人は死ぬんじゃないかと溺れている
つもりでも、傍目で見ていると、なんで浅瀬で溺れているのか
と見えることがよくあるんですよね。
だから、すぐに助けることをせず、ここは溺れるところじゃ
ないんだから、と言って、泳ぎ方を教えようとしてしまう
のだろう、と、自らを振り返って思ったのです。
でも、状況がどうであれ、自分が溺れて死にそうな状況
だったら、泳ぎ方を教えようという人が現れても、聞く耳
など持たないですよね。
むしろ、なぜ助けない! 殺す気か! という怒りの
気持ちすら湧いてくることしょう。
だから、そんな人に対しては、まずいの一番に伝える事は
「ここは浅瀬で、背が立つ場所ですよ!」
と相手にきちんと認識させることが大事なんでしょうね。
それを相手がきちんと受け入れた上で、ちゃんと立ち、
気持ちが落ち着いてから、初めて泳ぎ方を教える。
泳ぎ方を教えるにしても、この順番を忘れないようにしようと、
心に誓うのでありました……
 
 
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  ● 編集後記
─────
昨日でようやく、3日間セミナーが終了しました。
3日間、朝から晩まで、という長丁場であり、なおかつ
かなりハードな宿題も出ましたが、一応すべて課題も
こなして3日間を終えることが出来ました。
久しぶりに、ビジネスの大枠を体系的に学ぶことが出来て
本当に勉強になり、自分がやることも結構見えてきたような
気がします。
あとは、これを学んだだけでなく、実践し結果を出す
ことですよね。
これはいつも受講生に言っていることなので、
私も実践しないと示しがつかないですな。
ということで、これから色々と新たなご案内をすることが
増えると思いますので、楽しみにしていて下さい!
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