こんばんは!
水野です。
本日は、発行が遅くなってしまい、すいませんでした。
本日のメルマガを持って、本年度最後配信となります。
来年は、1月7日からお送りしますね。
さて今回は、頭が固い人がいて困っている、という方に
向けて、ある映画をご紹介したいと思います。
では、まいりましょう!
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● 笑の大学を聖夜に見る
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クリスマスも終わり、いよいよ今年も間もなく終わり、という
雰囲気になってきましたね。
我が家のクリスマスは、いたって通常営業でしたが、
せっかくだから、普段ゆっくり見られない映画でも見ようか、
ということとなり、ちょっと古いですが、三谷幸喜さん脚本の
「笑の大学」を見ることとしました。
このドラマは、もともと1994年にラジオドラマとして作られた
作品で、のちに1996年に舞台化、2004年に映画化されました。
今回我が家で見たものは、2004年に交際された映画版。
物語の内容は、密室劇であり、登場人物は、基本的にはたった二人。
時は昭和15年。
戦争への道を歩み始めている日本では、国民の娯楽である演劇が
検閲官の許可なくして上映することができなくなりました。
その時の検閲官が、生まれて一度も心から笑ったことがない、
という、役所浩二扮する向坂睦男。
そこへ、「笑の大学」という劇団の座付作家、稲垣吾郎扮する
椿一が、喜劇台本を持ってやってきます。
「このご時世に、低俗な喜劇など不謹慎極まりない」
と考える向坂は、上演の中止をさせようと考えますが、
ただ中止にするのではなく、椿を苦しめようと、無理難題を
要求します。
しかし、椿は、その難題を突き付けられるたびに、さらに
面白い台本を作り上げてしまいます。
しまいには、向坂自身も、面白い台本作りに加担するように
なってしまい、どんどん完成度の高いものが出来上がって
しまいます。
三谷作品ですから、もちろんコメディ。
堅物で高圧的な検閲官が、作家の椿のが、次第次第に笑いに
巻き込まれて行くさまは、大いに笑えます。
がしかし、私は、この映画を見ると、笑うと同時に、
どうしても涙をこらえられないのであります。
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● 頭の固い人は本当に変わらないのか?
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この映画の登場人物である向坂は、だれが見てもわかる通り、
非常に頭の固い人物であります。
しかも、それなりの年齢を重ねてしまったため、その固さは
相当なものになっています。
喜劇は低俗である、という信念や、生まれてこの方、一度も
心から笑ったことがない、というところなど、もうガチガチに
凝り固まってしまっていますよね。
この、向坂の人間性は、はたして成熟したものであると
いえるだろうか、というと、私は違うと考えます。
多くの信念や価値観を認めたうえで、自分の信念や価値観は
こうだ、と決めたわけではなく、極めて狭い世界に入り込み、
他の信念や価値観を否定する人間が、人間として成熟している
とは、とても思えないからです。
椿も、笑いを大切にしている信念と価値観の持ち主です。
つまり、向坂にとっては、一番相容れることができない、
もっとも許せない人間なんですよね。
だから、無理難題をぶつけて、椿を苦しめようとします。
しかし、椿は、笑いを大切にしてはいますが、向坂の要求を
常に受け止め、それにこたえる努力をし続けます。
その結果、もっと面白い台本を作ってきてしまい、向坂を
苛立たせますが、これが続いていくうちに、向坂の心中に
変化が起きるんですね。
椿が大切にしている笑いを理解し、次第次第に受入れるように
なっていくのです。
映画にしろドラマにしろ、物語には、たいてい人間の成長が
描かれています。
この映画は、基本的には、向坂と椿の物語であり、椿より、
向坂のほうが、権力的にも立場的にも年齢的にも、圧倒的に
上の存在です。
であるにもかかわらず、成長という視点で見ると、
★ 椿が向坂を成長させるメンターとして存在している
んですよね。
これを見ていて、つくづく感じるのは、
★ どんな人でも変わることができる
ということと、
★ 相手を変えるのは、立場や年齢の上下などではない
ということです。
研修で多くの人と会う中で、特に最近感じているのが、
この2点です。
「自分は結構年齢高いから、今更変わるのなんか無理だ」
「自分は下っ端で権限も何もないから、組織を変えるのは無理」
といった言葉をよく聞きますが、しかし、高齢の方で、価値観が
固まっている人だって、変わろうとする人は変われるし、下っ端の
人が、周りの人たちを変えていく姿を見たこともあります。
椿は、弱い立場でありながらも、高圧的に接する向坂の無理難題に
めげず、全てを受け止めながら、自分の信念を貫き続けます。
その姿に、向坂は心を動かされ、そして自分自身の殻を破り、
人として大きく成長していく姿は実に感動的であり、私は、
それを見るたびに、大笑いしながらも、涙を流してしまう
のであります。
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今日のトーク術・まとめ
どんな人でも変わることができる
&
相手を変えるのは、立場や年齢の上下などではない
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しかし、なぜ椿は、向坂から繰り出される理不尽な要求を受け止め
対応し続ける事が出来たのか。
その答えも、この映画の中に描かれていました。
無茶な要求に全て応え、最高の台本を仕上げた椿に対して、
向坂は、本当は上演を中止してやろうと思ったけれど、
決してあきらめず、こちらの無理難題を真正面から受け止め、
それに応え切った事へのエールを送りました。
また、検閲官の言いなりに直す作家に対して、劇団員が
つらく当たっていることも聞きつけ、それでもなお、
負けずに直し続けていたことも知っていると告白しました。
しかし、なぜそこまで、こちらの言いなりになって
直し続けたのか。
それに対し、椿はこう答えます。
人々にとって大切な娯楽である喜劇が、満足に出来ず、
国からの検閲を受けなければいけない、というこの
状況は、明らかにおかしい。
もっと自由に、見たいものを見、聴きたいことを聴く
事が出来る世の中にならなければいけない。
私たちの仲間には、検閲官の言いなりになることは、
自分を曲げることだと行って、持論を曲げることを辞さず、
結果として、上演が出来なくなってしまう劇団もいる。
しかし、私はそれも違うと思う。
だったら、私は私の戦い方で、私の信念を貫こう。
つまり、検閲官の言うことは全て受け止めてやる。
その上で、面白いもの、笑えるものを作りきってやる。
そして、自分の作った作品を上演して、多くの人たちに
笑いを届ける。
それが、私の、この間違った世の中に対しての戦い方だ。
つまり、椿には、
★ 自らの仕事に取り組む、高い理念とビジョンがあった
からこそ、あれだけの無理難題に答えられたわけであり、
堅物で正反対の信念や価値観を持っていた向坂すらも
変える事が出来たのです。
ちょっと納得のいかないことを高圧的に言われたからと行って、
キレたりあきらめてしまう、というのは、自分に高い理念と
ビジョンがなく、レベルの低い思いで働いている事に他ならない。
そう考えると、今までの自分を振り返って、反省するところ
仕切りだと冷や汗をかいてしまいました。
来年こそ、もう一度自分の理念とビジョンを改めてインストール
するとともに、少々のことではへこたれたり、気持ちを腐らせずに
自分の仕事に取り組んでいこう。
映画を見ながら、そんなことを考えさせられたのでありました。
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なかなかお返事ができませんが、
もし良かったら一言声かけて下さいね。
ということで、今年も1年間お付き合い下さいまして
ありがとうございました。
来年は、1月7日から配信を開始しますので、またよろしく
お付き合い下さいませ。
では、皆さん、よいお年を!!
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● 編集後記
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粘り方を間違えてる笑
729 名前:可愛い奥様[sage]
投稿日:2011/12/22(木) 14:31:30.71 ID:luJIkRo90
新聞の勧誘といえば、いつもインターホン越しに
「新聞は読まないんです?」と愛想良くお断りするのだが、
どこかの新聞屋が「いえ、別に恥ずかしいことじゃないんですよ」と
トンチンカンな返しをしてきたことがあったな。