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仕事が出来る人の勘違い

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  ● マジでチェンジお願いしますぅ
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比較的味覚がオコチャマの私は、カレー・ラーメン・ハンバーグが
大好きなんですよね。
で、近所にある全国チェーンのカレー屋さんに、週1回は
通っているんです。
今日も、あー、カレー喰いたい! という衝動に駆られ、
いつものカレー屋さんにはせ参じました。
12時ちょっと前のせいか、さほど店内は混んでいないので、
私はお気に入りの席である、カウンターの端っこに座ったんです。
で、期間限定のライスカレー400グラムの4辛、半熟卵付き
を注文したんですね。
で、途中で買ってきた漫画を読みながら、到着するのを待って
いたんですが、どうもカウンターの向こう側が、変にピリピリ
しているのを感じるんですよ。
どうやら、入って間もないのか、動きが悪い年上の店員さんがいて、
もう一人の若くて動きのいい店員さんがイライラしている
ようなんです。
私はカウンターの端っこに座っているから、カウンターの中が
結構広く見渡せるんですが、確かに年上の店員さんの動きは
悪いんですよね。
で、若い店員さんは、カウンターの中をかけずり回って
動いたり、てきぱきと指示を出したりするんですが、
その素早さに反応できない年上の店員さんに対して、
時々切れ気味に、
「おっきく返事しないと聞こえないっす!」
「そんなの、逆さにして空けたらこぼれるに決まってるでしょ!」
「早くやって下さいねぇ、お客さん待たせるんだから!」
と、てきぱき動きながら怒鳴るんですよ。
そして、もう一人の店員さんに、てきぱきと動きながらも
ぼそぼそと愚痴ったりしてるんですね。
そうこうしているうちに、店長が帰ってきたらしく、その
若い店員さんは、年上の店員さんの働きの鈍さに耐えられないと
言わんばかりに、
「てんちょぉ~ マジでチェンジお願いしますぅ~」
と大きな声でぼやいていました。
私はというと、漫画を読みながら気分よくカレーを食べようと
思っていたのに、気がついたら、カウンターの中の雰囲気に
気を取られ、かつまた若い店員さんが発するいらだちの雰囲気で
気分が悪くなってしまいました。

で、こっちもまたイライラしたもんだから、漫画は読み進まないわ、
カレーの味もわかんないわで、まったくもー!! って感じでした。
 


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  ● 仕事が出来る人の勘違い
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仕事が出来る人から見ると、どうしても仕事がとろい人を見ていると
イライラしてしまうものですよね。
だから、ついついつらく当たったり、仲間に対して愚痴ったり
してしまう人も多いかと思います。
今回の若い店員さんも、見ていると確かに動きも軽やかで、
無駄がないんですよ。
逆に、年上の店員さんは、動きももっさりしているし、何より
段取りが解っていないから、今自分が何をしなければいいかも
解らず、立ち往生をしてしまうわけです。
そんなとろい動きをしている人を見れば、若い店員さんは
「おまえ、もうちょっと仕事してくれよ」
という気持ちになるという気持ちもわからないでもありません。
しかし、ここで、今一度
 ■ 『仕事』ってなんだろうか?
ということを考えてみると、どうでしょうか。
若い店員さんの仕事は、よどみないスピードで、素早く
カレーを作ることなのでしょうか?
違いますよね。
彼の仕事は、
 ■ お客さんに気持ちよく食事をしてもらう
ことにあるわけです。
素早くカレーを作るのも、待たせてお客さんの気を悪くさせては
ならない、という理由があるからなんですよね。
そういう、とっても大事なことに、若い店員さんは
気づいていなかったわけです。
さて、これでも、彼は仕事が出来る人間と言えるでしょうか?
気分を害されてしまった私から見れば、年上の店員さん以上に
若い店員さんの方が
 ■ 仕事が出来ないやつ
という印象を強く持ってしまうんですよね。
技術やスキルというのは、仕事を構成する一部でしかありません。
他にも、周りへの気遣いや気配り、というものも、重要な
仕事の構成要素であります。
特に、お客さんを前にして働くサービス業の人や、大勢の集団の
中で働くサラリーマンは、技術やスキル以上に、周りへの気遣いや
気配りが出来ないと、満足に仕事は出来ないでしょう。
今回の若い店員さんのように、自分ばかりが技術的に仕事が
出来たとしても、その振る舞いで周りのみんなのモチベーションを
下げてしまったら、それは全体的な視点から見て「仕事が出来ないやつ」
という烙印が押されても仕方がないんです。
もしあなたが、仕事仲間に対して、技術的に、スキル的に
劣っていると言うことにいらだちを感じたら、その人に厳しく
当たる前に、自分がこれから行うことが周りにどんな影響を
与えるのか、そして、その影響は自分や周りが望むものなのか、
しっかり考えてから、行動・言動に移して下さいね。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ
   仕事が出来ない人を責めるときには、その影響をまず考えよう!
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昔の私は、典型的な若い店員さんタイプでした。
だからもう、自分の得意領域の仕事をすると、自分より出来ない人を
避難することに、もう一生懸命になっていました。
今にして思えば、それで何が言いたかったかというと、
 ■ 自分を認めてくれと自己主張をしていただけ
のような気がするんですよ。
本当の実力がない上に自分に自信がないから、
自分よりできの悪い人間を利用して、自分の力を
誇示する。
まあ何とも情けない話であります。
今は、そういった過去の自分を反省していますが、それでも
今回出てきた年上の店員さんのように、ちょっと動きがとろい人、
技術的に未熟な人を見て、たまにイラッとするときがまだあります。
しかし、そんなときは、
 ★ 本当に仕事が出来る人は、周りの人も仕事が出来るようにする人
という言葉を自分に言い聞かせるようにしています。
そうすると、その仕事が出来ない人に文句を言おうとした
自分自身も、人にとやかく言えるほど仕事が出来る人間じゃなし、
と思い直すことが出来、文句を言うのではなく、もっと効果の出る
アプローチはないかな、という思考に意識をむけることが出来ます。
皆さんも、こんな感じで、人の仕事ぶりにイラッとしたときに、
自分に投げかける言葉を是非作ってみて下さい。
心穏やかに仕事が出来、結果として、今以上に仕事が出来る
人になれること請け合いですよ。
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  ● 編集後記
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今日は、歴史的な出来事が起きた日であります。
というのも、あの海原雄山と山岡士郎が、本日発売の
ビックコミックスピリッツにおいて和解をしたそうで。
思い起こせば、私が浪人時代に連載が始まり、大学生の
時には、食事の時のもう一つのおかずとして大役を果たして
くれた、あの美味しんぼという漫画。
もう一方で、父と子の確執というテーマを100巻以上も
引っ張り続け、もう現世で和解するのは無理なのかと思われて
いましたが、25年目にして何とも劇的な結末を迎えたようです。
とはいえ、美味しんぼはこれで終わりにはならず、まだま
だ続くそうですね。
原作の雁屋さんは「死ぬまで書き続ける」といっているようです。
物語としては勢いがなくなってきたことは正直否めませんが、
食というものに対してのひとつの現状を見せてくれるこの漫画、
やはりきっと読み続けていくんだろうな。
ちなみに、美味しんぼの第1巻には山岡士郎27歳、栗田ゆう子23歳
という設定になっていたような記憶があるんですが、それでいくと、
彼らは今年52歳に48歳なんですね。
物語的にも、毎年お正月を迎えていますし、子供も成長しているから、
リアルタイムに月日が流れているはずなんですが、それにしては
二人とも若いですねぇ。
あやかりたいものであります。
 
 

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