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● この店に生涯をかけた夫婦は……
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15年ほど前の話です。
当時、屋台村というものが、全国的なブームになりました。
覚えている方もいらっしゃることと思います。
屋台村なんて知らないよ、と言う方のために、ちょっと解説しておくと、
敷地や建物などのスペースに、たくさんの常設屋台を集めた形態のものを
いいます。
お客さんは、このスペースに入って、好きな屋台で好きなものを買って
食べることが出来るんですね。
当時は、焼きそばやたこ焼き、といった普通の屋台が集まったものから、
イタリアンやアジア料理など、特定のコンセプトを持った屋台村も
出来ていました。
そして、このブームは、当然ながら私の地元にもやってきたのです。
当時私の友人は、酒卸の関連会社で働いていました。
新しくできた屋台村に、うちからお酒を納入することとなりました。
その屋台村は、ビルのワンフロアを使ったもの。
屋台村開店当日、お酒の納品も兼ねて、屋台村の店主が全員集まっての
ミーティングにその友人も立ち会いました。
フロアには、屋台が10店くらいあったでしょうか。
その10店の中の1店に、脱サラしてこの仕事を始めた中年の
ご夫婦がいました。
その中年夫婦は目を輝かせ、そしてミーティング中に
「これからの人生を、この屋台村に賭けていきたいと思います!」
と宣言したそうです。
それから1年後。
屋台村のブームは去ってしまい、地元に出来た屋台村も、
あっという間に営業が取りやめとなってしまいました。
あの、目を輝かせて人生を屋台村に賭けると宣言した
脱サラ夫婦は、今、いったいどうしているのか……
今でも時々、彼らを思い出してしまうんですよねぇ。
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● 他人の仕組みに人生を賭ける不幸
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「インターネットビジネスに賭けてます」
「アフィリエイトに賭けてます」
「このフランチャイズに賭けてます」
起業しようとしている人たちからよく聞く言葉に、
こんなものがあります。
この賭けるという言葉、かなり真剣みを帯びた言葉に聞こえますが、
しかし、賭けているものをよく見てみると
■ 人から与えられた仕組みやシステム
なんですよね。
ということはですね、この与えられた仕組みが壊れてしまえば、
自分のビジネスはガタガタになってしまう、という訳ですよね。
果たして、それがまともなビジネスと言えるのでしょうか。
誤解しないでいただきたいのですが、別にインターネットビジネスや
アフィリエイトやフランチャイズが、まともなビジネスではない、
といっているわけではないんです。
企業によって質の差こそあるものの、ビジネスを行うに当たっては
非常に有意義な存在ではあるとは思っています。
しかし、こういった仕組みやシステムは、所詮
■ ビジネスの道具以外の何者でもない
と、私は想うんですよね。
で、そんな他人から与えられた道具に対して「人生賭けてます」って
言うの、なんか変に感じるませんか?。
本来賭けるべきことは、
★ 実現したい自分の夢や目標
だと、私は想うんですよね。
なのに、なぜか、単なるビジネスの道具に過ぎないものに、
人生を賭けてます、という人が、かなりの数いるんです。
でも、そんな他人が作った仕組みに思いっきり寄りかかった気持ちで
起業したら、あっという間に足下すくわれて、ひどい目に遭いますよ。
その典型が、前に出てきた脱サラ夫婦です。
もし彼らが
■「これからの人生を、お客様に喜ばれる料理を出すことに賭けます」
と言っていたのなら、私は別段彼らの身を案じることも
なかったでしょう。
屋台村は、あくまでもお客様に喜ばれる料理を提供するための
仕組みでしかないわけです。
だから、屋台村が無くなっても、ほかの仕組みに乗り換えることで、
自分の人生を賭けたビジネスを続けることが出来るわけですから。
だけど、彼らは、屋台村に人生を賭けてしまった。
屋台村のブームが去り、営業取りやめになったとき、いったい彼らは
どんな思いでそれを受け止めたんでしょうか。
人生を賭けて取り組もうとしていたものが、ものの1年で
なくなってしまったのですから……
その失望感は、想像すると、背筋がゾッとしてしまいます。
今あなたが独立していたら、もしくは独立しようとしているのならば、
あなたは自分の人生を、今いったい何に賭けているのか、見直して
みてはいかがでしょうか。
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今日のトーク術・まとめ
自分の人生は、与えられた仕組みにでなく自身の夢や目標に賭けよう!
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巷では、安易に起業を煽る本が出ています。
また、昨今のインターネットの普及により、お金をかけずに
起業しやすい環境も整ってきました。
しかし、起業したら最後、引退するまで自分自身でビジネスを
していかなければいけないわけです。
今もしあなたが30歳なら、あと30~40年間は自分自身で
ビジネスをしていかなければいけないわけです。
会社の平均寿命が、15年から30年といわれている中で、
そういった短い寿命の企業が提供する仕組みに身をゆだね、
生涯全うにビジネスをし続けることが出来るかどうかは、
すぐに計算できますよね。
まずは、自分のビジネス人生を、何に賭けていくのか、
今一度考えてみて下さいね。
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● 編集後記
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今日、久しぶりにTSUTAYAに行ったら、
レスリー・ニールセンの「裸の銃を持つ男」を
見つけてしまい、想わす3部作全部を借りてしまいました。
私、この手のナンセンスコメディ、大好きなんです。
ほかにも「フライング・ハイ」や「フラインク・コップ」など、
昔はよく見てました。
ちなみに、うちのかみさんは、この手のものはあまり好きでなく、
一緒に見ようというと、迷惑そうな顔をします。
さあて、どこで見ようかな(汗)。