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● 商品を売れ! 自分を売れ!
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昔の泣かず飛ばずのころの自分のお話。
最初の事業に失敗して、自宅でくすぶっていたのですが、
それでも何かしなければ、と思い、浄水器の販売に手を出しました。
その浄水器、仕事を始めるには元手が要らず、お客さんに販売するにも、
そう高いものでもなく、性能は結構よかったんです。
ということで、その会社と契約し、ネットで販売を開始したんですね。
私、調べるときは、結構一生懸命調べますんで、その浄水器の
仕組みやら、他の浄水器との違いやらを、調べまくったんです。
それだけでは飽き足らず、東京都にある浄水場まで行って、
浄水の仕組みと、現在の水道水の抱える問題点まで調べたんですね。
で、それらの情報をサイトにがんがんぶち込んで、さあこれで結構
立派な販売サイトが出来上がったぞ、とほくそ笑んだんです。
で、早速販売開始したところ……
4ヶ月で1個だけ売れました(涙)。
一体何がいけないのか、よくわからなかったまま、
不毛の時期が続きました。
ある日、本を読んでいると、
「商品を売ってはいけない。まずは自分を売るのだ」
という言葉に出会いました。
雷に打たれたようなショックでした!
商品ではなくて、自分を売る!! そ、そうだったのか!!!!
脳内にやたらたくさんのびっくりマークが湧いたまま、
浄水器のサイトを、私からのメッセージに作り変えました。
私が調べた水道水の実態。
私が調べた浄水場レポート
私が調べた、浄水器の機能の違い
私が調べた……etc……
なんてこの人はこの世界に詳しいのだろう、と思わせるよう、
今まで調べた情報を自分メッセージに書き換えていきました。
そして、今度こそ爆発するぞ! と確信しつつ
成果が出るのを待ったところ……
4ヶ月でもう1個だけ売れました(涙々)。
で、結局その浄水器の販売は取り止めとし、そしてまた
引きこもって落ち込み続ける日々がしばらく続きました……
商品を売ってもだめ。
自分を売ってもだめ。
いったい自分は何がいけなかったんでしょうか?
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● 売るということの前に
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販売関係の本を読んでいくと、商品の売り方について
いろいろ書いてあります。
商品の機能や仕様について、声高に言ってはいけない。
もっとベネフィットをアピールせよ、とか。
その商品のUSPを見つけ、それをアピールせよ、とか。
いずれも正しい話ではありますが、しかし、いくら商品がよく、
またアピールポイントも明確になったとしても、それを語れる人間が
いい加減でしっかりしていなければ、話も聞いてもらえませんし、
そんないい加減な人から、ものを買う人なんかいないですよね。
ということで、まずは自分を売れ、なんていう話も、
営業関係の本ではよく書いてあったりします。
自分の強みを知れ、とか。
その道のプロとして自分を磨き込め、とか。
これもまた非常に正しいものであります。
自分の強みを知り、その道のプロとして自分を磨きこめば、
お客さんもその人から商品を買おうという気持ちになりやすいでしょう。
私自身も、上記のように商品を売ろうとし、
かつ上記のように自分を売ろうとしていました。
そのための努力も結構したつもりではありました。
しかしながら、その時の私は、一番重要な点を見落としていたんですね。
それは、
★ まずは自然体の人間関係づくりをする
ということだったんです。
最初っから、鼻息荒く、お客さんにぶつかっていっては、
いくら自分の強みを知ろうとも、いくら商品のベネフィットを語れても、
■ 相手はその鼻息の荒さに引く一方
なわけです。
こんな当たり前のことが、昔の自分はわからなかったんですよね。
でも、こんな状態になっているのは、実は私だけでなく、
多くの営業マンも同じ状態になってしまっているようです。
うちの事務所は1階で道路に面しているせいか、よく営業マンが
やってきます。
最初の頃はトークの事例を集めようかと思ってまともに
対応していたんですが、たいていの場合、売るモード全開で
トークが始まっていました。
こっちも覚悟して聞いていたものの、
「ああ、今俺は売り込みをかけられているんだな」
と、若干憂鬱になるようなテンションで耳を傾けていたものでした。
できる営業マンは、その点が全然違っていて、まずはじめに行うことは、
★ 自然体の人間関係づくり
なんですよね。
USPのアピールも、自分の知識や強みのアピールも、まずはこの
自然体の人間関係ができ上がったあとで行えるもの。
営業も、つまるところコミュニケーションなんですよね。
だから、売り込みをあせらず、きちんと常識的な順を追って、
相手との関係を作っていくことに気持ちを向けてみましょうね。
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今日のトーク術・まとめ
営業だって、まずは自然な人間関係作りから
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鼻息荒く、商品をがつがつ売り込んでいた昔の私は、今ではすっかり
息をひそめた私。
最近は、自然体でお話ししていくうちに、なぜか仕事が取れてしまったり、
「セミナーに参加したいので連絡ください」といわれるようになりました。
昔と比べ、売り込みをかけている気持ちは全然ないのですが、それでも、
相手とおしゃべりしているうちに勝手に売れてしまうような感覚です。
昔の鼻息荒い自分から見たら、きっと今全然苦労しないで
売れてしまっている状態が信じられないでしょう。
でも、本当に大切なところがわかった今では、逆に昔の自分が
やっていた、鼻息荒く売り込みをかけていた行為が、
信じられないくらい恥ずかしいです(汗)
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● 今日の話はこの人からの受け売り
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……なんて、えらそうなことを言っていますが、実はこの考え方は、
お友達の木戸一敏さんから教えていただいたことなんです。
木戸さんは、学習教材とリフォームの訪問営業で、トップセールスを
たたき出していた人。
私も木戸さんと同じく、はるか昔に、学習教材とリフォームの
訪問営業をやったことがありますが、鼻息荒く突進してたんで、
全然成果が出ず、結局両方とも1週間で挫折ました。
そんな私が木戸さんと初めてお会いしたのが2002年の10月。
とあるセミナーでお会いし、それをきっかけにお付き合いが始まりました。
営業マンなんて害虫みたいなもので、いかに言葉巧みに相手をだまして
ものを売りつけるか、ということを考えている様な人種だと思っていた
私のイメージを、大きく覆してくれた人でした。
以来、木戸さんのセミナーのお手伝いや、共同セミナーなどを通じて
足掛け5年目のお付き合いになります。
そのお付き合いの中で、いろいろと勉強させてもらったことが、
今の自分の仕事に、かなり影響していることは間違いありません。
何より、さっきお話ししたように、自然体で話をするだけで、
セミナーに参加する人が出てきたり、仕事が取れたりしているのも、
木戸さんから教えてもらったことが自分に根付いたことが大きいでしょう。
そんな木戸さんが、久しぶりに著書を出されました。
私も早速読んでみましたが、非常にわかりやすく、そして
誰でもすぐできるお客さんの獲得手法が書いてありました。
ご自身で商売をやられている方は、読んでいて絶対に損のない
一冊でしょう。
今月28日~30日までにこの本を予約すると
木戸さんから素敵なプレゼントがあります。
「訪問件数1日たった30件で月420万円をストレスなしで売る!
『あなたレター』活用マニュアル」(5000円で販売予定)
がプレゼントされるそうです。
詳しくは、こちらをご覧くださいね。
→ http://www.moeljyuku.jp/amazon/2007.0628-30.html
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● 編集後記
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最近音楽を聴くようになりました。
近所のツタヤからCDをいっぱい借りこんできて、
片っ端からパソコンに落としています。
よく聞くジャンルはジャズ。
最近の曲はよくわかんないし、ロックは騒々しいし、
歌がある曲だと、その歌詞に気持ちが持っていかれて
仕事にならないので、結局このジャンルに落ち着きました。
今のBGMは「枯葉」。なかなか渋いですな♪