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椿姫彩菜という女性

おはようございます。水野です。
今日は、週末にテレビを見ていて、思わず引き込まれてしまった
ある女性のことについてお話ししたいと思います。
では、早速参りましょう!
 
 
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  ● 椿姫彩菜という女性
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先週サンデージャポンという番組を見ていたら、
とても素敵な女性が出ていました。
サンデージャポンはたまに見ていたんですが、淳レギュラーだった
その女性を見たのは、今回初めてでした。
その人の名前は、椿姫彩菜。
かわいい女性だなあと思っていたんですが、
なんと男子校出身の元男性だそうで。
番組では、彼女の半生を再現ドラマにしていました。
男の体に、女の心を持って生まれてしまった彼女。
いわゆる、性同一性障害といいうもの。
生まれながらに自分のからだと心との違和感に悩まされ続け、
さらには親との確執や、友人達との別れなど、つらい出来事を
沢山経験してきたとのこと。
もう、すっかり涙もろくなってしまった私は、
そんな話にいちいち涙しながら見入ってました。
一番胸を締め付けられたのは、親に理解もされず、自分ひとりで
つらい思いを全部背負い込んだまま、家を出ると宣言したとき、
母親から、
「親が死んでも遺産を当てにするな!」
といわれ、遺産を放棄する旨の文書を一筆したためて
飛び出してきたというエピソード。
彩菜さんの辛さもさることながら、男として生まれ育てた子供が、
女だと言い張られ、そして、訳もわからないまま出て行くといわれた
母親の整理がつかない気持ちの、ここまでむごい台詞を言って
しまった、この苦しさや辛さを思うと、もうたまりませんでした。
一番始めによじれが生まれ、そのよじれが大きくなってしまい、
最後には、一番やってはいけないことをやり、言ってはいけない
ことを言って、互いを一番深く傷つけあってしまった。
誰が悪いという訳ではないだろうに、ここまでの状態になって
しまったことが、もうつらくて悲しくて。
しかし、幸いにも、今では親子すっかり仲直りが出来て、
一緒に暮らしているのだとか。
つらかろうに、切なかろうにとベショベショ泣いていた私は、
それを聞いて、ああ良かった、本当に良かったと、またベショ
ベショ泣くのでありました。
そんな彩菜さん。今では多方面での活躍をされているようですが、
その彼女の活動を見て、
「ああ、彼女の仕事に取り組む想いは本当に素晴らしいなあ」
と思ったのですが、それは何かと言いますと……
 
 


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  ● 自分の仕事に取り組む想いは
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このメルマガをお読みになっている方の多くは、現在なんらかの
ビジネスに取り組んでいらっしゃることでしょう。
そういった方たちに伺いたいのが、
 ■ 自分はどんな想いを持って自分の仕事に取り組んでいるか
ということです。
おそらく、こんな暑苦しいメールを毎日お読みになる方なら、
自分なりの想いを持ってビジネスに取り組んでいらっしゃる
ことでしょう。
また、もしお持ちでない方も、何かしらの想いを持ちたいと
思っている方も多いのではないでしょうか。
いずれにせよ、自分がなぜ今この仕事に取り組んでいるのか、
という想いを人に伝えて、それを相手に受け入れてもらおうと
するのならば、
 ■ その想いの源泉を語れるかどうか
と言うのが、ひとつの重要なポイントとなってくるでしょう。
なぜ、自分はそのビジネスに取り組んでいるか。
人が聞いて、なるほど、と納得してもらえるようなメッセージを
語れるようになると、自分のビジネスを応援してくれる人たちと
つながり合うことが出来るようになります。
そのときに、一番の説得力があるのが、
 ■ 過去の自分の体験から生まれた想い
なんですよね。
そして、ここが重要だと思うのですが、自分の過去の体験の中でも
 ★ 自分が克服できたことから生まれた想い
であるかどうかが、とても重要なのだろうと、私は考えています。
良くあるケースとして、メンタル系、コミュニケーション系の
セミナーや個別アドバイスをしている人で、以前自分自身が
過去その問題に悩んでいた、という人が多いようです。
が、自分の仕事として、この仕事を選んでいながら、自分自身が、
メンタルの点、コミュニケーションの点を克服していないままに、
その仕事に就いてしまっている人が、少なくないように思えるんです。
それを責めるつもりはありませんが、一生涯の仕事として選んだ
ことを、自分自身がきちんと克服していないのだとしたら、
たぶん人から受け入れられるような、想いのこもったビジネスには
ならないでしょう。
椿姫彩菜さんは、自分が置かれた立場に対して、大変な
経験をしながらも、そこから逃げず、克服した上で、
親との関係もきちんと修復してきました。
友人たちとの関係は、修復できたものも、そうでないものも
あったかと思いますが、そこをもきちんと受け入れて来たと
私は受け止めています。
そして、その大変な中で、彼女が女性として生きることを、
自分の稼いだお金で、自分自身の体に手を入れることにより、
手に入れたこと。
そして、それら全てのことから、目を背けずに、きちんと自分自身で
受け止めた上で、それら全ての体験を、自分のこれからの人生に
活かしていこうという想いが、彼女の全身から感じられたんですね。
自分の取り組むビジネスが、自分のどんな想いから生まれているのか、
そして、その想いには、自分自身がけじめをつけているのか。
ぜひ、折に触れて見つめ直して下さいね。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ
   自分の仕事に取り組む想いは、自分がそれを克服しているか?
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彼女は、自分がこれから行うことのテーマを、「椿姫流」と称して
以下のように定義しています。
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椿姫のコンプレックスは心は女だけど身体だけ
男に生まれてきてしまったこと。
そんな椿姫だからこそわかる価値観や個性を強みにしながら、
考え方を発信する。
それは外見的な美に対してのこだわりだったり、
内面的な感じる気持ち。
椿姫にしかできないこと、椿姫にしか形にできないことを追求して、
新しい「価値」を伝えていく。
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自分のコンプレックスにきちんと向き合った結果、彼女は
このような想いを言葉にして日々活動しているそうです。
彼女を見る女性達が、彼女をしっかり受け止めて、彼女の生き方に
魅力を感じていることこそ、彼女自身のコンプレックスときちんと
向き合っていること、そして世の女性達が、きちんと敬意を持って
そのことを受け止めていることに他ならないのではないでしょうか。
自分の人生をそっくりかけて、自分のビジネスにゆだねるだけの、
聞く人に対し、説得力のある想いを持って仕事にとりくんでいるか、
それだけの自分自身との向き合い方を、私たちはどれだけしているのか。
私自身、もう一度、知らない間に自分の人生から目をつぶったまま
やり過ごしていることがないかどうか、改めて振り返ろうという
機会を、椿姫彩菜さんとの出会いで与えてくれたように思います。
 
なお、自分のビジネスに取り組む想いを、自分なりの言葉で
表現したい、と考えている方で、そんな想いを、継続的に多くの
人に伝えていきたい、と言う人は、こちらのサイトも見て下さいね。
  → http://sp.m-stn.com/seminar/magsem/index.php
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  ● 編集後記
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以前からお伝えしているBiz.IDの連載ですが、
この度、私専用のまとめサイトを作っていただきました。
今後は、このサイトにアクセスしていただくことで、
過去の記事もご覧頂くことが出来ます。
●部下をやる気にさせて育てる指導術 バックナンバー
http://www.itmedia.co.jp/bizid/mizuno_index.html
すでに4回の連載を数えていますが、毎週掲載されていきますので、
是非こちらも読んで下さいね。
ちなみに、こちらの記事に対しては、質問や感想なども
募集しております。
質問につきましては、折に触れて記事中で返答していきたいと
編集者共々考えておりますので、是非色々と質問をぶつけてみて
下さいね。
ちなみに、第2回目の「ほめても叱っても部下は育たない」の
質問が寄せられたものについては、第4回の「部下を育てるキモ
『受け入れて、認める』を実践するための3つのQ&A」で答えて
いますので、読んでみて下さいね。
こちらの原稿共々、よろしくお願いします!
 
 

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