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認められるということ

おはようございます。水野です。
今日は、言葉の上ではまったく同じであるにもかかわらず、
独立前と独立後とで、大きく変わったことについて、
お話ししたいと思います。
では、早速参りましょう!
 
 
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  ● 俺は認められたいんだ!!
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独立前の会計事務所に勤めていたころの話。
私は、何ともしっくり来ない毎日を送っていました。
というのも、自分としては、一生懸命頑張っているのに、
事務所の上の人には、なんか認められてないような気がして
ならなかったんですね。
もっと自分を認めて欲しい、という気持ちが、とても強く
その自分のリクエストに、誰も応えてくれない、と言う不満が、
とても強くあったんです。
そんな中で、数少ないですが、社外の人たちの中には、
 「君のことは認めているよ」
 「君は立派な人になるよ」
と言ってくれる人がいました。
そういう言葉をかけてもらえることは、とても嬉しく、
そして、そういう言葉をかけてくれた人のことは、本当に
ありがたく、そして励みになる存在でした。
そんな日々を過ごしていた中で、独立したいという気持ちが
ふつふつと煮詰まってきました。
元々独立しようと思ってこの事務所に入りましたが、
そろそろその時期だと思い、所長に
「独立したいので、金を出してください」
と言ったのです。
所長は、お金は出せないが、お金を貸すことはしてやろう、
と言いました。
やっぱり、認めてくれないんだな。出資はしてくれないんだな。
そう思ってため息をつきながらも、普段認めてくれるといって
くれていた二人の人たちにも、出資の依頼をかけました。
彼らは、私が話を持ちかけたとき、狼狽しました。
そして、
「確かにお前のことは認めるといったが、出資となると話は別だ」
と言うことになりました。
結局、その二人からも、出資ではなく、貸付という話となりました。
ちなみに、出資と貸貸付の違いが分からない、という人のために
簡単に解説しておきますね
まず、出資というのは、事業が成功したら、その利益の配当を
もらうことが出来ますが、事業が失敗したら、その事業に出資
した分は返ってきません。
貸付ということになりますと、そのお金は、事業がうまく行っても
利益の配当は受けませんが、その事業がうまく行こうが行くまいが、
金利を含めた元金を受け取ることが出来ます。
と言うことで、あれだけあのとき、私のことを認めてくれると、
いっておきながら、出資ではなく、貸付という、事業成功の
配当を欲しいと思うよりも、元金だけでも確保したい、という
本音が見えてしまい、私はどうにも釈然としない気持ちを
持ってしまったのでありました。
 
 


─────
  ● 認められるということ
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今から思えば、当時の自分の甘えた根性に、吐き気がします。
認められる、と言うことを、一体どんなに安易に考えて
いたんだろうか、と思うと、多くの人たちに、土下座して
謝り廻りたいくらいであります。
認められる、と一言で言いますが、この言葉には、
大きくふたつの意味があると思うのです。
ひとつは、
 ■ 可能性を認めること
であり、もうひとつは
 ■ 現在の実力を認めること
なんですよね。
自分に対して、上司、または、直接の利害関係者ではない人たちが
「君のことは認めているよ」
と言うときは、たいてい、前者の意味である
 ■ あなたはきっと将来、立派になるだろう
という期待の意味か
 ■ 認めないというと角が立つから、認めるといっておこう
といった意味で使われているケースがほとんどだと思います。
しかし、自分が認められないと不満を思っている多くの人たちは、
 ■ 何で俺に出資をしてくれないのか
というくらいの勢いで、自分のことを認めてくれといっている
ケースが、少なくないようなんですよね。
かくいう私も、この典型的勘違いパターンに陥っており、
将来の可能性を認める、と言っている人たちに対して、
 「認めてるんだったら金を出せ」
といわんばかりに迫り、結局出資ではなく貸し付けいう
話になったときには、
 「何で俺のことをそんなに信じてくれないんだろう」
と、出資をしてくれない人たちに対して、お前ら人を見る目無いな、
と言わんばかりのことを思っていましたからね。
しかし、その後、私がどうなったかといえば、皆さんも
このメルマガでご存じの通り、最初の事業は、ものの見事に
失敗し、借金をさらに重ねることとなってしまいました。
当然ながら、私にお金を貸してくれた3人からの借入は、
期限が来ても返済できませんでした。
いつか返します、とお願いしながら、返済期限を延ばして
いきましたが、結局いつまでも返すことが出来なくて、
分割でもいいから金返せ、と言うこととなり、何とか
お金をやりくりしながら、彼らにお金を返して行きました。
そんな自分の情けない状態を見ながら、
 ★ 彼らが私を認めなかったことは、間違いではなかった
ということを、いやというほど思い知らされたのでありました。
というよりも、貸しても返ってこない可能性のあるお金を
よく貸してくれたな、と思って、むしろ、その心の広さに
感謝しているような状態でありました。
あれだけ認めてくれないのか、と不満を言いながら、結局、
独立してみて、他人様に多大な迷惑を返ることによって、
やっと、
 ★ 認められるということの本当の意味
に、気が付いたのであります。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ
   身銭を切ってもいいと思われるくらい、人から認められているか?
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独立して、いやというほど思い知らされたこと。
それは、独立してお金を稼ぐ、ということは、つまりは
 ★ あなたに対し、身銭を切ってもいいと思わせるものを人に示す
という事なんですよね。
当たり前なことなんですが、この当たり前のことが、独立して、
自分でビジネスを行うまで、分からなかったんですよねぇ。
組織の中に入り、給料が当たり前にもらえるという環境の中から、
急に、人から直接お金を頂くという環境に変わるということは、
会社の看板や仕組みでお金をもらうということから、自分自身の
能力で、その人から頂く価値以上のものを提供するということです。
この違いは、いくら言葉で費やしたとしても、わかり得るものでは
ないと思います。
だから、もし独立したいという考えを持っているならば、
出来るだけ早く、自分自身の価値が、実際にどれだけの対価を
払ってもらえるほど認められているかを体験した方がいいでしょう。
多分、多くの人は痛い目を見ることでしょうが、その経験を通じて、
自分の価値を、対価を頂くレベルまでに上げるために、一体
何をすればいいかということを本気で考えるきっかけになるでしょう。
そして、もし、対価が得られないということに対して、
その事実に目を背けるようであれば、そのときのあなたは、
独立だとか、認められたいなどということはいわずに、
今目の前にある、自分がやるべき事に、粛々と取り組む
ステージにあると、理解した方がいいでしょう。
その、粛々と仕事に取り組む中で、本当に自分が
目指すべきビジネスが、きっと見えてきます。
それを信じて、まずは目の前のことに、本気で取り組むところから、
始めてみてくださいね。
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  ● 編集後記
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昨日の朝、かみさんが使っているパソコンで、ちょっと自分の
メールをチェックしようかと思って開いたところ、なにやら
懐かしい俳優さんの写真が大きく写ったブラウザーが開いていました。
電撃フリントシリーズや、荒野の七人、大脱走などに出演していた
ジェームス・コバーン。
40歳以上の方には、結構なじみの深い役者さんですよね。
しかし、一体、何でかみさんが、今ここで彼の大写しの写真を
見ているのだろうか。
彼のファンだったという話は、一度も聞いたこと無いのに……
しかし、その日のかみさんのブログを見て、
その謎が解けたのでした。
ということで、昨日の我が家のネコブログ。
おもしれーじゃねーか。
 → http://plaza.rakuten.co.jp/mrika/diary/200904290000/
 
 
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そのせいか、時々文章がおかしかったり、誤字も多いのが玉に瑕の
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そのあたりは、どうかご容赦下さいませ。
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