今回は、コミュニケーションにおいて
よく使う、質問について。
私は、クローズドなトレーニンググループ
を運営しているんですが、先日、続けて
2人の方から、質問が上手く行かなかった
という報告を受けました。
個人情報なので詳細は避けますが、
いずれも、純粋な好奇心で質問したけれど、
穿った見方でその質問の趣旨を解釈され、
二人の関係がこじれてしまった、とのこと。
こういうこと、あなたも経験したことが
おそらくあるでしょう。
単に質問をしただけなのに、勘ぐられて
警戒されたこと、または、逆の立場で
質問されて警戒し、関係がおかしくなった、
なんてこともあると思います。
いったん勘ぐられ、警戒されると、適切な
答えを得るには、相当苦労します。
巷には、質問そのもののお勧めトーク
サンプルが、たくさん出回っていますが、
こういったサンプルを使っても上手く
行かないケースは、結構頻繁に見られます。
質問って、その質問そのものの言葉より、
質問する側とされる側の関係性(上下や
信頼の有無等)の方が重要なんですよね。
なので、質問をして、適切な答えを得る
ためには、お互いの関係を良好にし、
心理的に安心・安全な場を用意した上で
聞く、ということが重要になります。
が、そんなことをいきなり言われて、
はい解りました、とすぐに出来るか、
といわれると、これは難しいですよね。
こういうものは、時間を掛けて築き上げて
行くものですから。
では、こういう関係性を築くまで、
満足に質問できないか、というと、
そういうわけでもありません。
総ての状況で上手く行く、とはさすがに
言えませんが、関係性の良し悪しに関係
無く、適切な答えを得る質問の方法が
あります。
それは、何かというと、
★ 質問する前に、質問の趣旨を伝える
という、極めてシンプルなテクニックです。
関係性が築けていない状態で、唐突に
行われる質問は、相手にとって、不安
以外の何者でもありません。
また、相手があなたに対して、何らかの
レッテルを貼っていたとしたら、質問の
趣旨も、勝手に曲げて解釈されます。
だから、そういうことが起きないよう、
相手に安心をさせ、質問を曲げて捉え
られないよう、質問をする前に、質問の
趣旨を、まずはきちんと伝えること。
これを是非、心掛けて下さい。
私自身、これを意識してやらずにいた
ときは、付き合いの浅いクライアントや
受講生から、警戒されたり、穿った捉え
られ方をされて、コミュニケーションに
難儀をしました。
特に、企業研修で初めてお会いする受講生
とコミュニケーションを取るときなどは、
不安と警戒心が非常に高い状態の関係性
から始まりますので、質問の趣旨を最初に
伝えないまま聞いてしまうと、満足な
回答を得る事が出来ませんでした。
なので、質問の際は、必ずその前に、
質問の主旨を伝える事を徹底したところ、
研修開始から、スムーズに受講生と
コミュニケーションが取れるようになり、
疑いの気持ちももたれないせいで、
信頼関係も、短時間で構築することが
出来るようになりました。
なので、質問する前に、その趣旨をきちんと
伝えるのは、簡単でシンプルながら、極めて
効果的かつ重要な方法なのです。
なぜその答えを求めるのか、自分が答えた
ことを、その後どのように使うつもりなの
か、という不安を、最初に解決してあげる。
それが、質問の趣旨を、質問する前に、
きちんと行っておく。
もしあなたが、質問をしても警戒されて、
上手く答えを導き出せないという悩みが
あるならば、是非、この方法を試して
みて下さいね。
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