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伝わらない事の恐ろしさ

おはようございます。水野です。
今日は、巨人の星を読んでいて、びっくりしたことについて
お話ししたいと思います。
では、早速参りましょう!
 
 
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  ● へそ作戦の秘密
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先日もご紹介したマンガ「巨人の星」。
あれから話を読み進めてみると、私もよく知っている
有名なエピソードが出てきました。
青雲高校に進学した飛雄馬。晴れて野球部に所属し、
伴宙太とのバッテリーを組むことになりましたが、
そこにコーチとして、父一徹がやってきました。
一徹は、今のエースピッチャーを努める小宮のチームと、
飛雄馬をピッチャーとするチームに分けて、紅白戦を
することを申し出てきました。
一徹は、小宮のチームの監督となり、そして、甲子園を
目指すとの予選の先発を、勝ったチームのピッチャーに
することを約束します。
しかし、すでに、飛雄馬は、チームの中でもピッチャーとして
突出した能力の持ち主として見られている状態。
練習中も、飛雄馬の球を打てるものは誰一人いませんでした。
だから、飛雄馬の父である一徹が、誰にも文句を言わせず、
自分の息子をピッチャーにするための方便だろうと、
皆思っていました。
事実、試合が始まると、誰も飛雄馬の球が打てません。
飛雄馬も、全ての打者を三球三振に打ち取ってやろうと
力が入ります。
しかし、3回が終わり、打者一巡した後、一徹は
選手たちにある作戦を指示します。
すると、選手たちは、今までと打って変わって、
飛雄馬の球を打ち返してしまいます。
飛雄馬は驚きます。
今まで、誰にも打たれたことのない球が、
いとも簡単に打たれまくるわけですから。
しかも、巨人の星を目指すためには、ここで勝利投手となり、
との予選でピッチャーを務めなければいけないのに、
父親で、共に巨人の星を目指すはずの父親が、自分の前に
立ちふさがり、邪魔をするのですから。
焦った飛雄馬は、伴宙太のアドバイスにも、素人のクセにと
耳を貸さず、得点を取ろうと焦るあまり、ランニングホームランを
狙っては、結局アウトになってしまう始末。
しかし、最後には、チーム監督の天野先生からのアドバイスで
へそ作戦を見破り、なんとか0対0の引き分けに持ち込むことが
出来たのでありました。
そして、試合終了後にへそ作戦の秘密が、一徹から明かされる
のであります。
 
 


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  ● 伝わらない事の恐ろしさ
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なぜ、今まで誰にも打たれたことの無かった飛雄馬の球が、
一徹のちょっとしたアドバイスで打たれるようになったのか。
それは、へそ作戦にありました。
へそ作戦とは、飛雄馬が球を投げたら、一呼吸おいて、
へその高さに合わせてバットをただ振れ、というもの。
つまり、へそ打法とも言えるもの。
速球に自身がある飛雄馬は、打たれない自身があるから、
ど真ん中に球を投げてくる。
コントロールも性格だから、逆にそこにバットを出せば、
バットに球が吸い付いてくるようなものだから、誰にでも
打てる、という訳でした。
この話、先ほども書いたとおり、とても有名なお話です。
私も多分、何度も何度もこの話はテレビで見ているので、
しっかり覚えている……
はずだったのです。
ところが、マンガを読んでいて、そこから先の話を読んで、
この話はまったく記憶に残っていなかったことに驚いたん
ですよね。
一徹は、なぜそこまでのことをして、実の子である飛雄馬を
打ち崩したのか。
実は、一徹は飛雄馬が思い上がっている事を、身をもって
知らせようとしたためでした。
自分を過信しすぎる上に、審判も誤審をさせないように、
誰にも文句を言わせないわかりやすいストライクを投げ
続けたこと。
バックを信じて打たせて取る、ということをせず、
全てを三振で討ち取ろうとすること。
仲間からの助言やアドバイスを一切無視し、チームで勝利を
納めなければいけない野球なのに、自分の傲慢さでチームを
振り回し、あげくに負けそうになってしまったこと。
少々力があるからと思い上がっていた飛雄馬に対して、
その思い上がりによる恐ろしさを、一徹は紅白試合で
思い知らされることが、一徹の狙いだったのです。
私は、このエピソードを、今回初めて知ったんですよね。
でも、間違いなく以前もこのエピソードを見ていたはずなんです。
なのに、まったく見たことすら覚えていない。
それだけなら良いんですが、私が恐ろしいと思ったのは、
そのエピソードを見ているにもかかわらず、まったく
覚えていなかった時期が、
 ■ 私自身が飛雄馬のように思い上がっていた
だった、ということなんですよね。
今では以前の自分の思い上がりを反省しておりますし、
いまだなお、思い上がっていないかと言うことを気に
しながら生きています。
だから、今回のエピソードを読んで、改めて自分の胸に
手を当てて反省したんですが、そのエピソードを聴かせる
必要があるのは、今の自分よりも、むしろ昔の自分なんですよね。
であるにもかかわらず、そのときに一番聞き止めて、
反省しなければいけないメッセージを、当時の自分が
完全に聞き流している、ということ。
これが本当に恐ろしいと感じたんですよね。
その人にとって、本当に必要なことほど、必要な時に
伝わらない、という事実。
あなたは、今のあなたに必要なメッセージを聞き逃していませんか?
 
 
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           今日のトーク術・まとめ
      その人にとって大切な事はその人に伝わらない
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おそらく、今回の私の話は、他人の事という視点でみると、
思い当たる話はたくさんあるでしょう。
なんであの人は、この助言に耳を貸さないのだろう、とか。
なんでこの人は、この話を自分事のように受け止めない
のだろう、とか。
しかし、本当に私も今回の一件で、自分自身の至らなさを
至らない自分が気づくことの難しさに思い知らされました。
自分でも難しいのに、人に対してどうこうしようとするのは、
ひょっとするとおこがましいのかもしれませんね。
でも、少なくとも自分自身は、大切な事を受け止められるように
心がけたいものです。
しかし、どうしたらいいのでしょうか。
正直、私も分かりませんが、あえて言うなら、普段見逃して
いること、聞き流していることがないか、出来るだけ気を
つけておくこと。
そして、そういったものに気づいたら、それが自分の人生を
見つめ直すようなヒントにならないか、考えてみると良いかも
しれません。
その方が、人に対してどうこう思って不快になるより、
まだ自分自身にとって有益なことでしょうから。
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  ● 編集後記
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しかし、「巨人の星」は、実に面白いですね。
私、正直
「昭和のスポ根マンガだから、今の時代に読んでもどうかな」
と思ってたんですが、いやいや、まったくそんなこと
ありませんでした。
シチュエーションそのものは、昭和30年、40年代の
風景が出てきますが、エピソードは、むしろ今の時代
だからこそ、必要だと思えるようなものがたくさん
ありました。
今の時代、根性というものがないと、乗り越えては
いけないような気が、私はするんですよね。
そして、その根性は、人から押しつけられるものではなく、
自分で創り上げなければいけないものなのだと思います。
そんなときには、人が実践している、いろんな根性を
目にしながら、自分に合った根性のお手本を得るのも
良いかもしれません。
巨人の星は、そんな根性のお手本のひとつになるかも
しれませんね。
今ならコンビニでも手に入ると思いますが、念のため
アマゾンの方もご紹介しておきましょう。
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