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マニュアルの功罪

おはようございます!
水野です。
さて今日は、年末のテレビ番組を見ていて、思ったことを
お話ししたいと思います。
では、早速参りましょう!
 
 
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  ● 秋保温泉のおはぎ
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年末、「大みそか列島縦断LIVEニッポン景気満開テレビ」が
フジテレビで放送されていました。
この番組は、昨年は、「景気回復テレビ」というタイトルで
放送され、メルマガでも取り上げさせて頂きました。
内容は、この不況下でも、しっかり売り上げを上げている
企業に入り込み、どうして業績がいいのかを探る、という
番組。
今年も、たくさんのユニークな企業が取り上げられて
いました。
その中で、私が関心を寄せたのは、秋保温泉の近くにある
「主婦の店 さいち」で扱っているおはぎの話。
こちらのおはぎは、大人気だそうで、一日に2万個も売れる
のだそうです。
番組では、それだけ売れるおはぎはどのように作られるのか、
その秘密に迫る、という流れで、おはぎを作る現場に
カメラが入って行きました。
その作っている工程を見ていると、味付けに関して、
きちんと素材や調味料の分量を量っていないように
見えるんですよね。
もう、お料理上手の主婦が良くやるような、目分量で
パパッと投入してしまうような感じ。
あんな作り方で、味のクオリティは保たれるのか。
いったいレシピはないのか。
アナウンサーは、そのお店を経営している夫婦に
その件に関してインタビューしていました。
すると答えは、
「うちはレシピは作らない」
とのこと。その理由を聞いて、うーむ、とうなってしまったのです。
 
 


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  ● マニュアルの功罪
─────
世の中にはマニュアルというものがあります。
大勢の人に対して、一定のクオリティの仕事が
出来るように教育するには、非常に便利なもの
として、多くのシーンで使われています。
レシピというものも、そこに書かれた分量と手順を
きちんと守れば、それなりの味が出せるという意味では
マニュアルのひとつと言ってもいいでしょう。
しかし一方で「マニュアル人間」と揶揄されるように、
マニュアルに頼りすぎることについての問題も、
多くの人が指摘しています。
決まったとおりの手順でしか動けず、個々の事例に
一律で対応したり、イレギュラーな出来事に対応
できない、といった事は、マニュアルに頼り切った
指導の結果ということも、確かに言えるでしょう。
マニュアルに記載されている、具体的な手順を守ることが
仕事であると思って働いてしまうと、そういう問題がどう
しても生まれてしまうんでしょうね。
「主婦の店 さいち」では、こういった、作業に
フォーカスして商品を作ることが無いように、レシピを
撤廃したそうです。
その代わり、
 ★ 完成時の基準となる味
をしっかり覚えた上で、その味の基準を超えるように
作業をすることにしたそうです。
そうすることによって、
「この手順さえ守ればいい」
という甘えや依存が無くなり、作り手の皆さんも、真剣に
味作りに向かい合うようになったのだとか。
これこそが、変わらぬ味を守る秘訣だ、と言うんですよね。
確かに、マニュアルがあり、そこに詳細な手順が書かれて
いれば、人はその手順通りにやっていけばいい、という
気持の油断が生まれるかもしれません。
そういう意味では、変な依存を産んでしまうような
マニュアルは、むしろ撤廃してしまった方が、いいのかも
しれませんね。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ
  マニュアルには、働き手を依存させてしまうデメリットがある
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こうして書いてしまうと、マニュアルというものは悪いものだ、
と思われてしまうかもしれません。
しかし私は、そう言いたい訳じゃないんですよね。
問題は、マニュアルではなく、マニュアルを作ったり運用する
側の人間にあると思うのです。
まず、マニュアルというものに、手順しか書いていない
のであれば、これはもう、大いなる問題でしょう。
マニュアルに記載すべき、一番大切なことは、
 ★ どういう目的でこの作業を行うのか
ということが、
 ★ 誰にでも具体的にイメージできるように書いてある
ことです。
この部分をないがしろにしたまま、手順ばかりをいくら
詳細に書き記しても、生み出すのは、目的も分からず
ロボットのように与えられた手順だけを実践する人間を
生み出すだけです。
常に、具体的な目的やゴールを、しっかりとイメージさせ、
その上で、それぞれの手順が、なぜ行われているのかを、
きちんと説明されているものこそが、あるべきマニュアル
の姿だと思うんですよね。
もうひとつ、運用についても、多くの方が誤解している
点があります。
それは、
 ■ マニュアルは守るべきもの
として与えていること。しかしこれもまた、大きな間違いだと
私は思うのです。
正しくは、
 ★ マニュアルは、常に改訂されるべきもの
なんですよね。
基本的には、書いてある手順に沿うのですが、あくまでも
目的を達成するための手順であり、そこに書かれている手順は
その目的を達成する手順として、パーフェクトなものではない、
という意識を常に持ち、改善点を見つけるように意識する。
または、マニュアルに記載されている目的そのものも、
常に見直し、さらにクオリティの高い目的に書き換える
意識を持つ。
そうやって、
 ★ 仕事のクオリティを上げる一つの通過点
としてマニュアルをとらえ、さらに上の仕事が出来るように
マニュアルを見直していくことこそが、本来のマニュアルの
使われ方だと、私は思うのです。
あなたの会社のマニュアルはこのように作られ、
運営されているでしょうか?
是非一度見直してみて下さいね。
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