指示待ち人間、というジャンルの人がいます。
いわゆる、言われたことしかせず、言われないことは一切しない、自分の頭でものを考えて仕事をしない人のことですね。
彼らが、なぜそうなってしまっているのか。
大きな理由はのひとつとして、
■ 知識・情報・経験が足りないから、何をしていいか解らず、指示を待ってしまう
ということがあげられるでしょう。
若い世代に指示待ち人間が多い、というのも、多くの場合、上記の理由でそうなってしまうからなのなのでしょう。
しかし、ある程度の経験を積み、それなりに知識や情報なども習得しているはずであろう人の中にも、指示待ち人間は、けっこうな割合で存在しているようです。
では、なぜ彼らは、指示待ち人間になってしまうのか。
私は、彼らがそうなってしまう原因に、環境的な背景が大きく関係しているように感じます。
では、指示待ち人間を生み出してしまう環境とは何か、というと、大きくふたつあります。
ひとつは、
■ 仕事のやり方ばかりを教え、目的や目標を明確にしていない
という環境。
ああしろ、こうしろ、あれやれ、これやれ、ということは言うものの、なぜそれをするのか、そもそも、この仕事の目的はなんなのか、ということを、きちんと明確にされていない。
また、「今月の売上目標1千万!」と、数値目標だけをポンと与え、その目標をどのように達成しなければいけないのか、なぜその目標になるのか、といった理由が明確になっていない。
こういった職場環境の中に、元々仕事に対してやる気の無い人が入ってしまうと、自分が何をしたら良いのかがいつまでも解らないので、何か言われるまで身動きが出来ず、結果的に指示待ち人間となっていってしまう、という事になります。
さらに、これに加えて、
■ 上司が怒りぐせのある人で、なおかつ怒り方が下手くそ
という場合、さらに指示待ち人間化していくことを強化することになりかねません。
特に「余計なことをするな」とか「言われたことをちゃんとやれ」といったように怒っていると、だんだん自分で勝手な判断をしてはいけない、と思い込み、上司の顔色をうかがい、怒られないように、上司の言うことだけを聞いていこうと考えてしまう人が出て来ても不思議ではありません。
もちろん、仕事に前向きな人で、自律的・自発的な人ならば、どんな環境にいても、それなりに成長はして行くでしょう。
しかし、誰もがそんな人であるはずもなく、むしろ、仕事に対して後ろ向きで、やる気が無い、という人も、たくさんいます。
そんな人たちを、仕事の目的や目標を具体的に教えてくれないまま、自分の仕事に対して怒られている、という環境に放り込んでしまったら、当然のことながら、主体的・自発的に仕事をしようなどとは思わず、指示を待って、その指示だけで動こうとしてしまう人になるのは、無理からぬ話でしょう。
なので、もしあなたが、部下が指示待ち人間で悩んでいるのであれば、ご自身のチーム・組織が、上記のような状態になっていないかどうか、ぜひ、見直してみて下さいね。
今日のまとめ
- 指示待ち人間は、その人固有の問題だけでなく、環境によって生み出されているところもあるので要注意
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