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● 部下をきちんと指導しなければ!!
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企業での管理職研修などを行うと、自分たちの指導が
部下に行き届いていない、ということについて悩む人に
よく出くわします。
「自分は伝えていたつもりだったんですが……」
「よく言い聞かせていたはずなんですが……」
と、悔しそうにつぶやくわけです。
では、この課題をどうやって解決していきましょうか、
という話になるのですが、そうなると彼らは、
「もっと部下とコミュニケーションを取ることに努めます」
というのですね。
まあ、ここまではいいでしょう。
では、具体的にどうやってコミュニケーションを取るんですか?
という話になると、なぜか
「今まで行っていた会議の開催頻度を高めて……」
「今後、定期的に個人面談を行っていくことで……」
と言い出し始める人が多いんですよね。
でもね、私はこれじゃ伝えたいことが伝わらないと思うんですよね。
特に、あなたの想いや、仕事に取り組むにあたっての理念的な
話など、頭だけの理解だけでなく、末永く心に残るメッセージを
発する必要があるときは、絶対このやり方ではダメなんですよね。
では、いったいなぜダメなんでしょうか?
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● 心がメッセージを覚える仕組みとは?
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その答をお話しする前に、皆さんに質問があります。
皆さんの上司や先輩たちからもらった、自分の人生にいい影響を与えた
心に残るアドバイスやメッセージの中で、一番記憶に残っているのは、
どんなものでしたか?
……はい。それではもう一つ質問。
そのアドバイスやメッセージは、会議や個人面談の時に
言われたメッセージですか?
……いかがでしょう。
私が、上のような質問をいろいろな人に聞いて回ったところによると、
いわゆる、心温まるような、自分の人生にいい影響を与えたアドバイスや
メッセージを、会議や個人面談の時にいわれたという人は、
まずいませんでした。
■ 商談をまとめて営業先から帰る途中で先輩から言われた一言です
とか、
■ 新しい配属先で事情がわからずに困っていたときに言われた、
課長のからの一言です
という人はいるんですが、
■ 5年前に行われた第3回部内定例会議で発言した部長の一言です
なんていう人は、まあ一人もいないんですよ。
しかし、きちんと落ち着いて話が出来る場を設けたにもかかわらず、
なぜ会議や個人面談では、心に残るメッセージが伝えられない
のでしょうか。
実は、人間の記憶というものは、言葉だけでなく、
★その言葉にフィットする印象的な出来事とともに記憶する
と、忘れにくくなるんです。
だから、日常の業務の中、商談をまとめたとか、新しい配属先で困った
こと、といったような印象的な出来事に合わせて言われた一言は、
その言葉にとって受け止めやすいものであればあるほど、忘れられない
一言になりうるんですね。
しかし、会議や個人面談というものはどうでしょうか。
これらは、ある意味
■ 日常の業務から隔離された空間という独特のシチュエーション
になってしまうんですよね。
で、こういう特殊な空間におかれると、受け止める側の人は、
気を許さず、構えてしまうんです。
こういう姿勢で話を聞くと、頭で理解しようとはするんですが、
心で受け止めようとはしないものです。
そして、えてして頭だけで理解されてしまったものは、さして
印象深いものにもならず、長い記憶には残らずに、消えていって
しまうことが多いんですよね。
ですから、是非本当に伝えたいメッセージは、会議や面談の
場だけではなく、日常の業務の中で、折に触れて話し聞かせながら、
相手の心に響くように伝えていこうという気持ちを持ってくださいね。
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今日のトーク術・まとめ
大切なメッセージは、日常の中で伝えていこう!
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自分のメッセージが伝わらない、ということに悩み、その解決方法を
個人面談や会議によって解決しようとしてしまう人は、ひょっとすると、
■ 自分は伝えたのだ、という証拠固めをしたがっている
だけなのかもしれません。
公の場を設け、そこで自分が発言しておくことで、今後問題が
起きたときに
「だから、あの時俺は言っただろ!」
といえるように、無意識に準備しているだけなのかもしれません。
でも、一番大事なことは、
■ あなたが言った
ということではなく
★ 相手に伝わった
ということが重要なわけですよね。
であるならば、言うこと以上に相手がどう受け止めたかを知る
ことが、あなたにとって大事な仕事なんですよね。
是非、部下や後輩とのコミュニケーションを
■ 単なる告知作業
にせず、想いの行きかうものにしてくださいね。
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● 編集後記
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先日、プラモデル作りのお話をしましたが、それ以来、
折に触れてプラモデル制作の番組を見続け、だんだん
プラモデル作りがしたくなってしまったんです。
で、こういうとき、私は物欲が強くなるんですが、
今回はなぜかプラモデルそのものを通り越してしまい、
プラモデルに色を塗る道具である「エアブラシ」が
欲しくて欲しくてたまらなくなってしまったんですね。
今日も、気がつくと小一時間ほど、エアブラシの販売サイトを
見入ってしまっていました。
いったい、私はどこに行こうとしているんだろう……
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