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説得力のある話が出来るようになる方法 ~エトス~

現在、説得力を高める方法について
お話しています。

前回の投稿はこちら

説得力のある話が出来るようになる方法 ~パトス~

今回は、アリストテレスが語った、説得力を
持たせる伝え方をするために必要な3つの
要素、ロゴス・パトス・エトスのうちの、
3番目である、エトスについてお話します。

エトスとは、

 ・ethos(エートス、人柄)
   - 話し手の人柄による説得

という事となるそうです。

ここで言う人がらとは、単なる人間性
ということだけでなく、道徳観といった
基本的な考え方に加え、専門的な知識や
意見なども含まれるそうです。

しかし、これでもかなり抽象的で解り
にくいですよね。

なので、私的にこれを解釈してみると、

「自分が語る事に対して、日々、どれだけ
 意識をしながら、自分の生き方に照らし
 併せながら向かい合い続けていることを
 語るべし」

ということになるのかなあ、と。

で、ソクラテス曰く、説得力のベースは
このエトスであり、これがあった上での、
ロゴスやパトスである、と。

つまり、エトス無き者は、説得力のある
話は出来ない、という事となります。

なんてことを言うと、本当に身も蓋も
ないのですが、でも本当のことだから
仕方が無いですよね。

とすると、説得力のある話し方が出来る
ようになるためには、今すぐ出来ること
としては、影響力は薄いかもしれませんが、

1.不必要に背伸びをせず、自分の今の
  身の丈に合った言葉で語ること

をして行くと共に、平行して、

2.より高いレベルの説得力を身に付ける
  ために、今から日々の生き方を変えて
  いくこと

に取り組んで行くのが得策なのでしょう。

ここで、そんなに時間かけてられるか! 
とあきらめてしまう人は、説得力を身に
付けることは難しいんでしょうね。

でも、仕方が無い、とこれを受け入れて、
今日から日々取り組んで行く人は、月日が
流れるほどに、説得力のある人になっていく
ことでしょう。

私個人の体験から言うと、講師業という
仕事を始めたばかりの頃は、言葉に説得力
がまったく無くて、頑張って言葉を発しても
空振りすることはよくありました。

でも、この仕事で身を立てていく、と決め、
日々、自分のセミナー・研修のネタばかりを
考え、実践して行く日々を過ごしていく
うちに、だんだん説得力が増していったのが
実感出来ました。

特に、企業研修を始めたばかりの時は、
若手層には話は通じるものの、管理職層
には、言葉が届きませんでした。

しかし、試行錯誤を重ねるごとに、中堅層
から、管理職、果ては役員層の方たちに
まで、言葉が届くようになっていきました。

これは、単に私が歳を取った、ということ
だけでは無く、日々の取り組みによって、
自分のエトスが高まって来たからこそだと
思うんですよね。

ということで、本当の説得力を得たいの
ならば、遠回に見えるかもしれませんが、
エトスを磨くことが、結果的に一番の
近道なんですよね。

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