仕事上の人間関係や働き方の悩みに、効果があるブログです。時々チクリとしますが、読んで実践すれば、心も楽になり、仕事の成果も変わってきます。

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スケバン刑事と水戸黄門と組織改革

おはようございます!
水野です。
本編の前にお知らせを。
お待たせしていた新教材ですが、本日より、
アナウンスを開始します。
今度は、セミナーを始めて開催したいという人向けに、
どうやったら初めてのセミナーを開催できるかについて
お話ししています。
本日の午後(多分夕刻頃)からご案内を開始しますので。
今しばらくお待ち下さいね。
さて今日は、組織改革に携わっている人で、立場や権限が
得られずに上手くいかない、と悩んでいる人に向けて
私なりに考える、思いっきりの極論をお話ししたいと
思います。
では、まいりましょう! 
 
 
━━━━━
  ● ヨーヨーと印籠にうなだれる人々
─────
和田慎二原作のマンガ「スケバン刑事」。
1976年の4月から7年間連載された少女漫画ですが、
内容は、かなりのハードボイルド。
1985年に、斉藤由貴、南野陽子、浅香唯が主人公になった
テレビドラマシリーズが放映され、大ヒット作となりましたので
3,40代の男性も、よく知っている人も多いかと思います。
札付きのスケバンである麻宮サキ。
彼女を、警視庁の暗闇警視が、父親殺しの罪で服役中である
実の母の死刑執行を停止する事を条件に、学生刑事に
任命します。
そして彼女は、暗闇警視の銘ずるまま、警察機構が入り込みにくい
学校に潜入し、得意のヨーヨーを武器に、事件を解決していく、
というのが、基本的なストーリーであります。
このマンガの見どころは、自らの正体を隠して学生たちと
学園生活を送りつつ、最後には犯人を追い詰めて捕らえる、
というところで出てくるシーン。
武器としているヨーヨーには、警察関係者を示す桜の大門が
仕込まれており、いよいよというところで、サキが敵に
この大門を見せつけるんですよね。
これを見せつけられると、敵は
「さ、桜の大門……!」
と言って、がっくりし、そしてお縄を頂戴するわけであります。
この展開を見て、「なんか聞いたことあるなぁ」と思われた
方もいらっしゃることでしょう。
そう、これは皆さんご存じの「水戸黄門」と、物語の流れは
基本的に同じであります。
水戸光圀公が、助さん、拡散を従え、身分を隠して全国を
旅しながら、旅先で悪人を懲らしめ、世直しをしていく、
という、あの長寿番組。
あの話も、悪人を見つけ出し、懲らしめきった後、最後に
印籠を差し出し、
格さん「静まれ静まれぃ! この紋所が目に入らぬか!
    こちらにおわすお方を何方と心得る!
    恐れ多くも前の副将軍、水戸光圀公にあらせられるぞ!
助さん「一同! ご老公の御前である。
    頭が高い! 控えおろう!!」
とやり、悪人たちは、へへぇ、と土下座をするのであります。
この、「最初は身分を隠し、後で正体を明かす」という
流れは、物語の創り方の中でも、かなりポピュラーな方法で、
今もあちこちで、こういったストーリーが見られますね。
ところで、こういった、桜の大門とか、葵の紋章とか、
一目見ただけで、敵や悪者がひれ伏してしまうような
ものを、サキやご老公は持っているのに、なぜこれを
早々と取り出さないのだろうか? と思う人も、きっと
少なくないでしょう。
私も、若い頃はこのことを不思議に思っていて、
まあ、これはフィクションだからであって、実際は
さっさとヨーヨーや印籠を見せつけて、みんなを
とっちめてしまうんだろうな、と
しかし、年齢を重ねた今、サキとご老公がすぐに印籠を
出さない意味が、判ってきたんですよね。
その理由はといいますと……
 
 


━━━━━
  ● スケバン刑事と水戸黄門と組織改革
─────
時代の変革期を迎え、多くの企業が、組織の改革に取り組み
始めました。
しかし、この組織改革というもの、一筋縄にはなかなか
いかず、担当されている方のなかには、苦労されている
方も多いようです。
研修やセミナーでも、こういった、組織の改革に取り組んで
いる人にお会いしてお話を伺うことがあるのですが、皆さん
ご苦労されていらっしゃるようです。
そんな方たちに愚痴をこぼされることもよくあるのですが、
その愚痴の中に、
「権限が与えられないから、改革がやりにくい」
言うものが少なくないようです。
たしかに、組織活動を行うに当たっては、権限というものは、
が非常に重要でしょう。
しかも、組織を改革する、という事になると、色々な意思決定も
必要になり、組織の人たちに働きかけるにも、権限を持って話を
するのと、そうでないのとでは、大きな違いが出てくるでしょう。
そういう意味では、組織改革に取り組む際には、担当者に
大きな権限を持たせる必要がある、という理屈は、一見
正しそうに見えます。
しかし、そういった愚痴をこぼしている人に、ではといって
権限を与えたら、組織改革は上手くいくでしょうか。
私が思うに、きっとそういう人に権限を与えたとしても、
組織改革が成功する可能性は、かなり低いでしょうね。
なぜなら、その人たちの意識に
 ■ 組織改革は権限を使って行うもの
という意識が、強くあると感じるからです。
先に挙げた「スケバン刑事」の麻宮サキや、「水戸黄門」の
光圀公は、それぞれ、普通の人なら恐れおののきひれ伏して
しまうような権限を持っています。
しかし彼らは、最初からその権限を振りかざしません。
むしろ、その権限を隠して行動しますよね。
その時、彼らは何をやっているかというと、表向きには
情報収集を行っている、という風に見えるのですが、
よく見てみると、
 ★ その組織にいる人たちの意識と人間関係を変えている
事を、常にやっているんですよね。
そうやって、自分の想いや考えに賛同してくれる人を増やしたり、
現状に疑問を抱きながら、行動が起こせない人に働きかけて
やる気を生み出させようとしたりしているんです。
ここでのポイントは、
 ★ 意識と人間関係を変える際、権限は全く使っていない
ということ。
麻宮サキも、光圀公らも、学生や町人に働きかけ、彼らの
意識や人間関係を変えるときには、大門も紋章も一切見せ
ません。
大門や印籠を取り出すのは、最後の最後に、その組織から
好ましくないものを排除するときだけです。
では、もし彼らが、早いうちから、大門や印籠を振りかざして
しまったら、どうなるでしょう。
事態は、素早く解決し、物語も、半分の時間で終わることに
なるでしょうか。
私思うに、もっと事態が悪化するか、ないしは、組織の
根本的な問題が解決されないまま、悪人だけ排除されて
終わり、という状況になる可能性が高いでしょうね。
つまり、組織を変えよう、という人が、最初から権限を
求め、それがないと上手くいかない、といってしまう
ようでは、満足に組織を変えることは出来ないのです。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ
   組織改革に取り組むならば、権限は最後まで振りかざさない
‥‥……………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
以前の私も、組織改革、というほど大げさな者ではありませんが、
社内の改革に自発的に取り組んだことが何度かあります。
でも、やっぱり上手くいかなくて、権限が欲しいなあ、
権限があったらなあ、と思ったことが何度もあります。
しかし、今その時の自分を振り返ってみて、なぜ権限が
欲しかったのかを考えてみると、
 ■ 他人の意思を、こちらの権限でコントロールしたかった
からだということだったんだなあと思い、なんて残念な
人間だったのだろうと、恥ずかしさでいっぱいになりました。
権限で他人の意思をコントロールしたとして、それは組織改革と
して成功と言えるだろうか。
それより、もっと大元に立ち上って考えると、組織改革って、
一体何を改革すればいいのだろうか。
単に、組織の仕組みや仕事のプロセスを変えれば、組織改革に
成功したと言えるかというと、決してそんなことはないですよね。
働く人の意識や、そこで働く人たちの人間関係も、組織の新しく
掲げた目的やビジョンのために、変えていかなければいけない
わけです。
にもかかわらず、最初から権限を振り回してしまったら、
仕組みやプロセスという、「組織の器」は整うかもしれませんが、
それが上手く機能し、目的やビジョンを達成する組織になることは
まず無いでしょう。
だからこそ、組織を変えていける人たちというのは、権限を
云々言う前に、まずは、一人の人間として
 ★ 人と向かい合い、人を知り、人と話し、人とつながる
事に取り組むのです。
だから、もしあなたが,組織改革に携わっていて、権限が欲しいと
感じたならば、その欲求の大元に
 「人を都合のいいようにコントロールしたいがために
  権限を欲していないか?」
と、一度問うてみて下さい。
もしあなたが、もうすでにそれなりに味方や仲間が出来、
組織の目的やビジョンを皆がわかり合ってくれ、彼らが
やる気に燃えて行動を起こそうとしているのであれば、
しかるべきところに話を持ちかけ、権限をもらう交渉を
行うか、ないしは、しかるべき人に権限を行使して頂き、
次のステップに駒を進めましょう。
でも、もしそうでないならば、権限を使う前にやるべき事が
あるかもしれない、と考えてみてください。
きっと、次の一歩が見えてくることでしょう。
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  ● 編集後記
─────
これ、盛り上がらないアイデア出し会議のときにやったら面白いかも。
四角四面の発想しか出来ない人も、ユニークなアイデアが出てきそう。
892 774RR [sage] 2012/11/12(月) 06:51:17.96 ID:nJ/xjAh2 Be:
 眉毛パーティーってのをやると超盛り上がる
 眉毛パーティーは女の化粧道具を借りて男女の関係なく
 全員が眉毛を繋げるだけ
 後は普通に飲む、これで仕事の話題だけのつまらない飲み会も
 楽しい飲み会に早変わり
 真面目な話しが出来なくなる

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