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反面教師は最悪の教師になる

本日のテーマ:【本質を見誤る思考の罠】
おはようございます! 水野です。
普段研修ではよく言っていることなんですが、
調べてみたら、メルマガではまだ語った事が無い
お話を本日はしましょう。
自分の身の周りに嫌なヤツがいたりしますと、
気分が悪いものです。


でも、前向きに物事を捉えようとする人は、
そういう人たちのことを
 「ああはならないように、反面教師としよう」
と考えて、自分の人生に活かそうとします。
このポジティブな姿勢は、とても素晴らしいと思います。
しかし、脳の構造からすると、この「反面教師」という
学び方は、実は最悪の事態を引き起こしかねないんですよね。
といいますのも、脳というものは、肯定的であろうと
否定的であろうと、それを強くイメージをすると、
本人を、そのイメージに近づけようとしてしまう習性が
あるからなんです。
つまり、
 ★ 脳はNOを理解出来ない
という事なんです。
ひとつ例を挙げておきましょう。
それは、幼児虐待の話です。
実の親から暴力を振るわれ、時に命すら落としてしまう
じつに悲しい行為です。
普通であれば、子供の頃に親から虐待を受けて苦しんだ
経験のある人は、親になったら絶対に子供を虐待など
するまい、と思うはず。
しかしある調査によると、幼児を虐待した親のうち、
半数近くが、子供の頃に親から虐待を受けていた、
という経験があるそうです。
以前に私が見た、幼児虐待のドキュメンタリーでも、
幼少期に親から虐待を受け、そして自分も子供に
虐待をしてしまった母親が、涙ながらに、
「あんな親にだけはなるまい、と思っていたのに……」
と語っていましたが、これもまた、脳がNOを理解出来ない
ことを知らなかったがために引き起こしてしまった、不幸な
出来事であると言えるでしょう。
他にも、
「あんな上司にはなりたくない」と言いながら、
いつしか「あんな上司」のようにになってしまった人。
「あんなだせえリーマンになんかならねえぜ!」と言いながら
いつしかその「だせえリーマン」になってしまった人。
などなど……
つまり、反面教師というのは、人生の役に立つどころか、
自分の人生をミスリードしてしまう、最悪の教師である
と言わざるを得ないんですよね。
ではどうしたら良いか。
一番の理想は、反面教師にしたいと思うような人は
出来るだけ見ないようにすることです。
見ると、その人の嫌な言動に意識が向いてしまい、
否応なくそのイメージがすり込まれてしまいます。
ですから、そういう人は一切目に入れない、という
ことが、一番理想的ではあります。
でも、その人が職場で一緒に働いている場合など、
その人を避けられない状態にいる場合もありますよね。
その時はどうしたら良いか。
出来れば、その人のいい所・見習いたい所を見つけ、
そこを集中的に意識して見ていきましょう。
そうすれば、深いに気持ちも和らぐでしょうし、
職場での人間関係も、多少は良くなるでしょう。
でも、それより何より、一番大切なことは、
 ★ 自分が嫌いな人に、自分の人生をミスリードさせない
ことなんですよね。
嫌いな人に人生をコントロールされ、自分自身がその人のように
なっていく、なんて、本当にゾッとしますよね。
だからこそ、そういう人は嫌なところばかりを見るのではなく、
意地でもいい所を見つけ出し、そこを見続けていきましょう、
というわけです。
自分自身の人生を、自分自身で守るためにも、是非このことを
心掛けていって下さいね。
 

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