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ウルトラマンは、なぜいきなりスペシウム光線を発射しないのか?

どうもです! 水野です。
先日のメルマガで、こんなことを書きました。
【ウルトラマンの欠点は、本当に欠点なのだろうか?】

ウルトラマンの欠点は、本当に欠点なのだろうか?


すると、facebookを中心に、この内容とは全く関係のない、
有る共通のテーマで話が盛り上がりました。
それは何かというと、
「なぜウルトラマンは、いきなりスペシウム光線を発射しないのか?」
というもの。


ウルトラマンは、ほとんどいつも、登場していきなりスペシウム
光線を打つことはなく、しばらく怪獣と戦って、最後のピンチに
なったときに、ようやく必殺技を繰り出すんですよね。
なので、
「だったら、なぜ最初に必殺技を使わないんだよ!」
とツッコミを入れたくなる人が、世間にはいっぱいいるようで。
個人的には、
「そんなの、このメルマガのテーマと全然違うじゃん!!
オレ、もっと大切で、良いことを、書いてたじゃん!」
と思ったんですが、書き手の私の気持ちなど全く無視して、
そんなことばかりにツッコミを入れてくるんですよ。
なので、軽くイラッとしたんですが(笑)、私自身も
まともに答えてやろうじゃないかと思って、
「カラータイマーが赤にならないと、最高出力のスペシウム光線は
発射できないのだ!」
と言う説を唱えました。
私もウルトラマンを見ていましたが、実際に登場してまもなく
スペシウム光線を発射するときはあったんですよ。
でも、その時は、怪獣に軽くいなされてしまって
全然効かなかったんですよね。
なので、きっと、変身してすぐには、パワーのあるスペシウム光線が
出せないのだろう、と踏んだわけです。
で、ここまで考えて、本当のところはどうなのかとネットを
調べたら、やはり、これに対しての考察をしている人が
たくさんいました。
その方たちは、それぞれ勝手に持論を繰り広げていて、
例えば、
・スペシウム光線に使うエネルギーは、変身後の体だけが、
取り入れられるスペシウム粒子が必要で、それを充分に
充填するためには時間が必要である
とか、
・怪獣と戦うことで筋肉疲労を起こすと、体内に乳酸が
蓄積されるが、スペシウム光線はその乳酸をエネルギー
として使うため、しばらく怪獣と戦って疲れなければ
いけないのだ
とか。
なんか、面白いでしょ?
個人的には、乳酸がエネルギー説を唱える人の話が
面白かったんで、これに一票入れたいところですが、
それよりも何よりも、この話は、もっと重要な事を
私たちに教えてくれているように思うんですよ。
それはどういうことかというと……


あくまでも上で挙げた理由は、視聴者の勝手な空想ではありますが、
こういったものを、ドラマ制作の世界では、
★ 設定
と呼んでいます。
この設定を、視聴者が理解していると、登場人物の行動に
一定の理解を示すことが出来るようになったり、その設定を
使って、登場人物にピンチやチャンス名状況を作って、
ドラマを盛り上げたりするんですね。
ですから、ドラマの制作者は、視聴者が登場人物の行動に
共感・納得してもらえる様、きちんと設定を作るのです。
逆に、そういった設定を作っていないと、常識的に考えて
矛盾が生まれてしまうと、視聴者はその矛盾に気持ちが
囚われてしまって、ドラマの内容に集中できなくなって
しまうんですよね。
今回取り上げたウルトラマンは、そういう意味では、設定が
きちんと視聴者に伝わっていないまま、歴史に残るSFドラマ
として、皆の記憶に残ったからこそ、いまだにツッコミを
入れられる状態が続いているのでしょう。
ただ、ここで、受け手の立場にいる人たちの思考パターンを
見てみると、ほとんどの人が、ウルトラマンがいきなり必殺技を
繰り出さないのはおかしいと行っている中で、一部の人たちだけは
★ ウルトラマンがすぐに必殺技を出さない設定はなんだろう?
という視点で、彼の行動を理解しようとしていたのです。
この視点、私はとても大切だと思うんですよ。
多くの人は、自分の考えと照らし合わせて、納得のいかない
行動をとる人を見ると、
「あの人はおかしい」
「あの人は間違っている」
と、責め心が生まれて腹を立てます。
しかし、一部の人は、自分から見て納得のいかない言動を
とる人を見て、
★ あの人は、どんな設定があって、そんな言動をとるのだろう?
って考えるんですよね。
さて、前者のような考え方をする人と、後者の人のような考え方を
する人と、どちらが他人と上手くやっていけるでしょうか?
どちらのタイプの人が、他人に振り回されず、イライラせずに、
生きていくことが出来るでしょうか?
その答えは、読者のみなさん、それぞれのご判断にお任せします。
でも、もしあなたが、他人に対して、何かと
「それはおかしい!」
「それは間違っている!」
とイライラしたり、腹を立ててストレスがたまっているようでしたら、
今回の、ウルトラマンのお話を思いだして、一度、
「あの人は、どんな設定があって、そんな言動をとるのだろう?」
と考えて見て下さい。
そして、例え具体的な設定が解らなかったとしても、何かしらその人が
そうしてしまう設定が、きっとあるのだろうと、思っちゃって下さい。
そうやって、理解出来ない言動をとる人も、背景にはそれなりの
設定があると思って、それを受け入れて行くことが出来れば、
今までよりも、少しは、人に必要以上に感情的になりませんし、
ちょっぴりだけですが、イライラもしなくなるでしょう。

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