今回は、「リーダーはネガティブなことを言ってはいけない」と思い込んでいる人に向けてのお話。
上にも書いたように、リーダーはネガティブな事を言うべからず、という考え方をしている人がたくさんいるようです。
しかし、私はこの考え方、いかがなものかなあ、と思うんですよね。
そもそも、ネガティブなことを言わないぞ! とはどういう状態か、というと、当たり前ですが、
■ すでに自分がネガティブな状態
だという事になりますよね。
その時に、一番重要な事は、ネガティブなことを言わない、ということではなく、
★ ネガティブな状態を解消すること
なんですよね。
しかし、ネガティブなことを思っていても、それを認めず、なおかつ表に出さないようにすると、どうなるか、というと、
■ ネガティブな状態が解消されずに残る
という状態になります。
こういう状態を続けていると、精神衛生上あまりよろしくないと思うんですよね。
しかも、そういう状態って、人によっては、口に出して言わずとも、毛穴からその雰囲気がにじみ出てしまい、周りもネガティブにしちゃっていることもよくあるのです。
だから、重要なのは、
× ネガティブなことを言わない
という、我慢や忍耐をすることではなく、
○ ネガティブな気持ちを素早く解消する
という認識を、まずしましょう。
では、どうやって、ネガティブな気持ちを解消するか。
基本的には、
1.自分がネガティブになっていることを受け入れる
2. 不平不満があったら、遠慮せずに思う存分やり切る
3.他責をしたくなったら、遠慮せずに思う存分やり切る
4.充分にやり切って、スッキリしたら、今自分が出来る事はなにかを考えてそれを行う(自責思考)。
これを、一人でやりたい人は1人で、誰かに聞いて欲しい人は、相手に愚痴を言わせて欲しいことを伝えた上で、行ってください。
(最初のうちは、職場内や、部下に対しては、やらない方がいいでしょう)
これ、やってみると解りますが、不平不満と他責をきちんと自分の外に出す、ということを徹底的にやると、ネガティブな気持ちは、相当解消されていきます。
しかし、当然ながら、こんなことをやっていても、悩みや問題は解決しません。
なので、不平不満を言っていることに虚しさを感じてきます。
そうなったら、最後のステップの、今自分が出来ることは何かを考えて行動する、という自責思考と行動を起こしていきます。
こうすることで、ネガティブな気持ちになったとしても、それをため込んでストレスを引きずることなく、事の解決に当たれるようになります。
また、徐々になれてくれば、不平不満を言ったり、他責をしたりする時間も、だんだん短縮されてきます。
で、こうやって、ネガティブなことを感じても、短期間で解消し、解決行動に取り組めるようになったら、今度は職場にいる部下の前で、この一連のプロセスをやってみせるといいと思います。
上司自らが、ネガティブな気持ちになった時に、どのようにそれを解消し、生産的な行動を起こしていくか、部下に見せてあげるといいでしょう。
そうすれば、部下も、不平不満を言ってはいけない、と思い込んで余計なストレスを貯めることもなくなるでしょう。
そして、そういったネガティブな気持ちは、こうやって解消し、具体的な解決行動につなげていけばいいのだ、ということを、上司であるあなたの言動から学ぶことが出来るはずです。
そうやって、ネガティブな気持ちをきちんと解消して事に取り組めるようなチームになれば、ネガティブな気持ちを抑え込んで、心の
中で不平不満を感じ、他責しながら仕事に取り組んでいるチームよりも、よっぽど精神衛生上も良く、生産性も高くなるはずです。
という事で、ある程度トレーニングが必要になりますが、効果はかなりあるので、ぜひ、やってみて下さいね。
今日のポイント
ネガティブな気持ちは、言わずに押さえ込むのではなく、吐き出して解消しよう
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