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間違った部下の信じ方

最近、ネットの動画で、飲食店のアルバイトが、不埒なことをした動画をアップして炎上する、と言う出来事がいくつかありました。

この出来事に対して、飲食店側は、再発を防ぐために、色々な施策を打っている様子。

いたずら動画を上げることがどういうことになるのか、という教育はもちろん、職場内にスマホを持ち込むことを禁止する、という事も、義務づけるようにしているようです。

私は普段、「部下は100%信頼しよう」などと言っておりますが、もし私ならば、この施策について、どう思うでしょうか。

部下を100%信頼しているのならば、職場内にスマホを持ち込むことを禁止などせずに彼らを信じ、教育に力を入れるべきだ、と考得ているのか、というと、さにあらず。
それは、間違った部下の信じ方である、と私は考えます。
なので、100%部下を信じる私でも、やはり、職場内にスマホを持ち込むことは、禁じるでしょうね。

とすると、部下を100%信じる、という言葉に、ウソがあるのか? と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私は、そうではないと考えています。

ひとつは、私がいう信頼は、可能性の信頼、であるということ。
人は必ず変化成長するし、まだ表に出ていない能力がある、ということを100%信じている。
これが私の言う「100%の信頼」です。

なので、現時点だけを切り取ってしまうと、未成長ゆえの愚かさが出てしまうことは、あり得ると考えていますので、それに対して具体的な対策は講じる必要があるでしょう。

もうひとつの理由は、部下は、部下である前に、人間である、ということ。

私は、人間というものは、素晴らしいところもあれば、愚かなところもある、と考えています。
だから、その愚かさを刺激しないよう、教育やトレーニングをする必要がある。
それと同時に、愚かさが出ない仕組みを作るということも、とても大切なことだと考えています。

職場にスマホを持ち込まない、というのも、部下を信頼出来ないから、という理由ではなく、部下に、人間が本来持っている愚かさ
が出ない仕組みのひとつとして、部下のために、積極的に取り入れていくでしょうね。

部下を信じる、という言葉は、耳当たりとしては、非常にいいものでしょう。
だからといって、上に立つものが、信じる事に頼りすぎて、全てを部下任せにして、問題が起きる可能性に対する施策を打たない、というのは、ただの怠慢行為でしょうね。

ちなみに、部下である前に人間であり、愚かさがあるならば、サボる、と言う愚かさを出さないために、職場に監視カメラを置く、という施策は取るべきか、と聞かれたら、これは、私はやらないでしょう。

確かに、サボりたい、という考えは、人は誰でも持っていると思います。
しかし、その考えが生まれないようにする方法は、監視カメラを置くことか、というとそんなことはないだろうな、と。

そんなことをせずとも、ゴール設定を明確にして、そのゴール達成にフォーカスした指導やコミュニケーションを取っていく方が、生産的だと思うんですよね。

そこについては、変化、成長の可能性を信じて、指導に当たる。
そして、プロセスについては、見張るのではなく、部下に任せる。

設定したゴールを達成しないことでデメリットを被るのは、本人自身でもあるので、プロセスの途中でサボるかどうかは、本人に任せておく。
そして、ゴールを達成したかどうかにフォーカスしたコミュニケーションを取ればよい。

そう考えるでしょうね。

ということで、部下への信頼と、人間の未熟さを両方とも受け入れつつ、リーダーとしてどんな施策を打つか、考えていきましょう。


今日のポイント

信頼すると言うことは、なにも施策を打たないということでは無い。
信頼はするとして、それとは別に、人の未熟さ、愚かさが出てこないような施策は、しっかり考えよう。


 

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