仕事上の人間関係や働き方の悩みに、効果があるブログです。時々チクリとしますが、読んで実践すれば、心も楽になり、仕事の成果も変わってきます。

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「生きる」の意味

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  ● 命短し恋せよ乙女
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市役所に勤めるやる気のない男、渡辺勘治。
彼は、日々、生き甲斐とは全く無縁の生活を送っているが、
ある日、自分が癌で余命短いことを知る。
そして、今までやる気のない生き方をしていた自分の人生を
振り返り、愕然としていたとき、自由奔放に生きる部下の
小田切と世と偶然出会い、その生命力ある生き方に感動する。
そして、自分自身が無味乾燥に勤め上げてきた職場に生き甲斐を
見いだし、公園作りに東奔西走し、そして、自らの生きた証を
残して死んでいく。
「いーのちーみじーいかしー、こーいせえよ、おーとーめー」
雪降る公園のブランコに揺られながら、志村喬演じる渡辺が
つぶやくように歌うシーンは、多くの人がご存じのことでしょう。
ところで、この映画、生き甲斐を持たない男が、死期を前にして
生き甲斐に目覚めて死んでいく、という風によく紹介されていますが、
見たことある方ならおわかりの通り、それは映画の半分。
私も、そんな風に聞いていたので、まだ映画が半分しか終わって
いないのに、もう主人公が死んでしまったので、びっくりしました。
でも、この映画の本当の見所は、実はここから。
このあと、渡辺の葬儀のシーンに移ります。
役所の同僚たちが集まり、初めのうちは公園作りに
奔走した渡辺の仕事を認めないような口ぶりでした。
しかし、地域住民の慶弔時の話などから、死に際の
渡辺が見せた、鬼気迫る働きぶりのエピソードが次々に
明らかになっていきます。
その流れの中で、同僚たちは、いつしか渡辺の功績を評価し、
彼の行動を讃え始めます。
そして、酒が進んだ彼らたちの話題は、組織批判に移ります。
「あそこは何もやってはいけないんだ」
「あんな仕組みの中では何も出来ないんだ」
と。
そして、その中でも頑張って自分の仕事を全うした
渡辺の生き様に触発されたように、
「渡辺さんに比べたら俺たちはクズだ!」
「私だって、生まれ変わったように働きますよ!」
「俺たちも、渡辺さんの後に続くぞ!」
と叫びだし、
「がんばるぞー!!!」
と皆で肩を組んで絶叫するのでした。
そして次の日。
昨日の絶叫など忘れてしまったかのような、
いつもと変わらない職場の風景。
陳情に来た市民を、いつものように他の課へとたらい回しに
している職員たちの姿がありましたとさ。
 
 


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  ● 意味のない「感動」・意味のある「感動」
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何とも皮肉なエンディングになっているこの「生きる」という映画。
しかし、この映画を見て「感動した!!」といっている人は
とてもたくさんいるんですよね。
「生きる勇気を与えられた!」
「あのように仕事に取り組んでいきたい!」
と、渡辺の生き様に感動している人がたくさんいるんですよ。
でも、この映画で言いたいことって、そこじゃないと思うんです。
黒沢監督の本当の意図は知りませんが、少なくとも、
渡辺の生き方を見せて感動させたいという意図では
ないと思うんですよね。
私が思うには、この映画で言いたいことって、
「他人の生き様にただ感動するだけじゃ意味ないんじゃね?」
ってことだと思うんですよねぇ。
つまり、映画を見て感動だけしかしない人たちに向けて、
口先ばかり変わるぞと叫びながら、結局何も変われない
同僚の職員の姿を借りて、皮肉っているんじゃないかと
思うんです。
酒の酔いと同じで、人から与えられた感動は、やはり
一晩寝たら、直ぐに醒めてしまうものなんですよね。
純粋に芸術を楽しんでという感動ならば、
それでもいいかもしれません。
だけど、生きる勇気だの、あのように仕事に取り組みたいだの
生き方に影響を与えられたような言い方をしているくせに、
 ■ 感情が動いただけの感動
だけしてても、意味ないんじゃないかと思うのです。
そして、私が活動している、セミナーの世界なんかには、
こういった【意味のない感動】をしている人たちが、
もうわんさかいます。
幸いなことに、私のセミナーを受けた方たちの中には
こういった人はきわめて少ないのですが(ですよね?)
自己啓発系のセミナーにはこういった人たちがごろごろいます。
で、感動して、ちょっと舞い上がるけど、しばらくしたらまた醒めて、
そしてまた新しい感動を求めて、違うセミナーに出て、ということを
繰り返しているんですよね。
まあ、これでその人が人生に満足しているのならば
それはそれでその人の楽しみ方ですから、とやかく口を挟む
つもりはありません。
でも、本当に自分を変えるような、感動を求めているのならば、
感情を動かすのではなく
 ★ その動いた感情をエネルギーに、自らが動く
ということを是非やって欲しいと思います。
感情【が】動くのではなく、感情【で】動く。
こうなれば、その感動は意味のあるものになるでしょう。
自分を変えるということは最終的には気持ちではなく
行動なのですから。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ
   感情が動くだけでなく、その感情で行動を起こしてみよう!
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同僚の渡辺の死を通じて、彼の生き様に触れた同僚たち。
では、彼らは、意味のある感動にするために、あのときどうしたら
良かったのでしょうか。
彼らの大きな過ちは、彼の生き方に感動した最後に
「がんばるぞー!!」
といって終わらせてしまったこと。
「頑張る」という言葉ほど、行動できない言葉はありません。
だって、何やっていいか、これじゃ解らないもん。
自分に対しても、他人に対しても、この頑張るといいう言葉ほど
言って気持ちよく、そしてそれだけで終わってしまう言葉はありません。
ここで重要なことは気持ちのいいあやふやな言葉を発するのではなく、
 ★ 今から直ぐに出来るような、具体的な行動を決める
ということ。これだけ。
別にたいしたことでなくていいんです。
たいしたことなくていいけど、必ず行動することを決め、
そしてそれを粛々とやってみればいいんです。
そういう一歩を踏み出すことが出来たら、自分を大きく
変化するのは、もうすぐ目の前にあると言っていいでしょう。
この、
 ★ ささやかでも行動するかしないか
が、結果的にその人の人生が充実するのかそうでないのかの違いに
つながるんだと思うんですよね。
だから、「人生を変えたいけど変われない」などと悩んでいる人は
人から変わるきっかけをもらおうとなんか思わずに、何でもいいから
自らの行動を起こしてくださいね。
 
 
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  ● 編集後記
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5月25日に行うセミナーの案内ページを作っているんですが、
難航しております。
ずーっと、「次回開催は5月25日」と言い続けているだけの
状態に、業を煮やした人何名かに、
「本当に25日にやるんですか?」
という質問をもらいましたが、やります、間違いなく、ええ。
内容は、前回の内容から、さらにフォーカスを絞り込み、
 成果を生み出し、なおかつオリジナリティの高いコンテンツを
 次々に生み出し、オンリーワンのビジネスを確立するために
 必要な発想法・思考法とはなにか?
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ということで、売り込みと言うよりは、言い訳のような
編集後記でありました(滝汗)
 

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