仕事上の人間関係や働き方の悩みに、効果があるブログです。時々チクリとしますが、読んで実践すれば、心も楽になり、仕事の成果も変わってきます。

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競争と評価の弊害

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  ● 競争は必要である! が……
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とあるニュース番組の特集で、とある地域の学校教育のユニークな
取り組み方について取り上げていました。
番組の構成は、ある地域の学校の先生が、どうやって1日を過ごすのかを
追いかけた映像を、東京の学校で働く先生が見て感想を述べる、といった
内容。
取り上げられた地域の教育長(だったと思います)が、インタビューに
答えて曰く、
「うちの学校は競争とか評価とか、そういったことは先生にしないんですよ」
と一言。
私はこれを聞いて、正直イラッとしたんですね。
競争や評価をしない、ということは、悪しき左翼主義的な思想であり、
教師を甘やかしてしまうんじゃないか、と思ったんですね。
しかし、その学校で過ごす先生の1日を見ていると、とても有意義な
過ごし方をしているんですね。
常に生徒のことを考え、生徒に向き合う時間を作り、生徒の悩みに
真正面に取り組んでいる。
正直、何でだろう、と思ったんですよ。
何でここまで出来るんだろう、と。
テレビに映っていた、東京の先生たちも、驚いたり、うらやましがったり
していました。
「今の仕事内容じゃ、これだけ生徒たちのこと考えられないよ」
「すごいなあ、こんなに生徒に時間を割けるなんて」
その地域の教育長によると、教師の仕事の多くが、書類作りに
忙殺されるのだとか。
特に、教育委員会からおりてくる書類の作成依頼はかなりの量に
なるそうですね。
でも、その教育長は、一目見てあまり意味がない、と思えるような
依頼書類は、破り捨ててしまうそうで。
「生徒に接する時間を割いてでも作らなければいけない書類だけ
 したにおろして、あとは破いちゃうんだよ」
と、しらーっと言いのけてました。
おー、この人すげーなー!
と思ったものの、しかしやはり、冒頭に言ったように、
競争や評価はしない、ということについては、まだしっくり
来ないものを感じていました。
しかし、その後その疑問は氷解しました。
それは、自分のクラスに問題が発生したときの、その先生の
行動と、それを見ていた、東京の先生のリアクションでした。
これを見て、私は、たくさんの人が、競争と評価を間違って解釈し
それが故に、職場や自分自身を追い詰めてしまっている、と確信したんです。
 


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  ● 競争と評価の誤解とは
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巨人の星で育ってきた私としては、ライバルというものは
 ■ 自分自身を成長させる存在
という印象が強いんですよね。
だから、相手が強ければ強いほど、燃えてくるわけですし、
そんな人間に負けないように、自分を切磋琢磨しようと
考えるようになると思っていたんですね。
しかし、世間の多くは、そう考えないようで。
というのは、先のニュースの中で、問題を起こした
自分のクラスの生徒のことに対して、その先生が、
ほかの先生方に対して相談を持ちかけたところ、
東京の先生方が、声を揃えて、
「エー、こんなことあり得ない!」
といったんですよ。
テレビを見ている私は、
 「は? 何で?」
と思ったんですが、続けて東京の先生が言うに
「自分のクラスに問題があるなんてこと、ほかの先生に言ったら、
自分がクラスをきちんと管理できてないと思われちゃう」
「そんなこと知られたら、なんて評価されるか解らない」
「そんな弱みは、同僚の先生には見せられない」
なんてこと言うんですよ。
つまり、自分のクラスに問題が起きたら、それを持って周りの
競争相手より低く評価され、それによって、競争に負けてしまったり、
足を引っ張られてしまったりという恐れがあって、問題があっても
誰にも相談しないんだそうです。
おいおい、それは違うだろ!
思わずテレビに向かって叫んでしまったんですが、しかし、
すぐに、そう思うことも無理はないのかな、と思いました。
きっと彼らは評価というものを、大きく勘違いしているんだ。
また、競争というものも勘違いしている。
そして、その勘違いを誘発させているのが、彼らの上にいる
上司たちや、組織のあり方なんだなぁ、と。
これを見たときに、その地方の教育長が言っている、
「評価も競争もさせない」
という、本当の意味が解ったんですね。
競争や評価というものから生まれてくる、弊害を避けるために、
あえてこういう言い方をしているんだな、と。
しかし、こんなに物わかりの言い上司は、あまり世間には
いないようです。
常に他社と比べ、競争させ、その結果を評価する、ということが
今なおビジネスの現場では行われています。
もちろん、このアプローチで自分の能力を伸ばす人も少なくないでしょう。
また、会社の業績も、そう言うアプローチを取ることで、曲がりなりにも
数字を挙げることは可能かもしれません。
しかし、良い意味の競争意識と。向上心を持ち合わせている人なら
ともかく、そうでない人にとっては、あまりにも評価と競争を
声高にぶつけていくと
 ■隠蔽と足の引っ張り合い
に発展していってしまうようです。
個人的には、全く持って情けない話だと思いますが、
そう考えさせてしまっても仕方がない、今までの仕事環境が
あったとしたら、それはもうその人のせいだけではないでしょう。
評価とは、自分の実力を客観的に知ることであり、競争は
自分と他人とが切磋琢磨をすること、という清らかな思いでは
すまない、大人の世界が(どんな世界だよ)存在し、それに
犯されてしまうようなんですね。
しかし、そういった、その場その場の評価をごまかし、
そのときそのときに足を引っ張って、人より上にのし上がっていく、
ということ、一体どれだけ続けていけば良いんでしょうか。
多くの人たちは、ビジネスの世界に、40年くらいは居続けるわけです。
その40年という時間を、事態の隠蔽と人の足の引っ張り合いに
費やすのと、自らの評価をしっかり受けながら、ライバルから刺激を
受けて、自らを切磋琢磨するのと、どちらが楽しいんでしょうかね。
企業という場ではなく、子供たちを育てる教育の場ですら、
こういったことが起きてしまっていることに、私はちょっとした
寒さを背中に感じてしまいました。
 
 
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……………‥‥
           今日のトーク術・まとめ
      評価と競争の本質をもう一度見直してみよう!
‥‥……………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
こういう状態から抜け出すのは、本当に難しいかもしれません。
でも、もしあなたが、その場しのぎで、ストレスを持って仕事をする
選択よりも、日々を充実させながら、成長していける人間を目指したい
のなら、まずは競争相手の設定を変えてみてはいかがでしょうか。
そのときに、身近に存在し、日々接することが出来るような人を
競争相手にしてしまうと、ともすると、相手の足を引っ張ろうと
いう誘惑に駆られてしまうかもしれません。
また、身近でない人で素晴らしい人などを競争相手にしてしまうと、
ひょっとすると相手のレベルの高さに押されて、モチベーションが
下がってしまうかもしれません。
相手の足を引っ張ろうという誘惑に駆られることなく、しかも、
今の自分にとって分相応な競争相手なんて、果たしているんでしょうか。
いるんですね、これが。
それは誰かというと、
 ★ 昨日の自分
なんです。
普通の考えならば、自分の足を自分で引っ張りたいとは思わないでしょう。
しかも、引っ張りたくても、相手は過去の自分ならば、足を引っ張ろう
にも、すでにその人は今ここにいないのですから、引っ張りようも
無いわけです。
しかも、実力的に見れば、今日の自分に限りなく近いわけですから、
彼を抜くことは、さほど難しいことではありません。
そんな気持ちで、毎日毎日、昨日の自分を競争相手と設定し、
そいつに克っていこう、という努力を続けていけば、非常に健全に
競争意識を持ったまま、自分自身を無理なく成長させることができる
はずです。
私も、最近は人と比べると言うことは、あまりしていません。
大きな目標として、何人か設定している人はいますが、
競うべき相手として設定しているのは、昨日の自分であり、
前回の自分なんです。
この考え方は、本当にストレス無く、自分を成長させていって
くれるので、重宝しますよ。
そのかわり、昨日の自分に克つためには、昨日の自分の評価を
きちんとしておく必要があります。
でないと、今日の自分が越えたかどうか、解りませんから。
今までの話で言うなら、評価を受けると言うことは、
怖くて、低い評価は不利だと思ってしまいがちです。
しかし、今日の自分の成長をしっかり実感するために
昨日の自分をしっかり評価するのだ、という意識で、包み隠さず
自分を評価していくことが出来るようになると、きっと楽しくなります。
そして、そういうやり方の方が、その日その日をごまかして生きるより、
充実もするし、収入も上がるんですよね。
その場その場をかいくぐってやり過ごしていくよりも、毎日
成長の実感を持って仕事に取り組める幸せを、是非選んでくださいね。
 
 
 
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  ● 編集後記
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今日は金曜日と言うことだけではないんじゃないかと思うくらい、
電車が混んでましたね。
今もまだ電車で移動中なんですが、もう、座ってパソコン開いている上に、
人が覆い被さってくるような勢いでした。
私も、ノートパソコンの画面を手前に倒しながら、完全にブラインド
タッチで、このメルマガを書いています。
ということで、今日はきっとたくさん誤字脱字があり、文章も
グダグダかもしれませんが、勘弁してください。
しかし、この混み具合と電車の遅れ、一体何があったんだろう……

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