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● どっちの料理ショーにおけるおいしさの表現は?
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私は料理番組は結構好きでよく見ているんですが、
その中でも毎週楽しみに見ているのが毎週木曜日の夜9時から
放映されている「どっちの料理ショー」。
出てくる料理や素材のすばらしさもさることながら、
関口宏さんと三宅裕司さんの軽妙な司会ぶりと、ゲストの
掛け合いも面白いですね。
さて、料理番組で絶対必要なものが
「おいしさの表現」
ですよね。
この番組でも、関口さんと三宅さんが、途中途中で
料理や素材の味を語っています。
このときの、この二人の味の表現が対照的で面白い。
関口さんは、基本的に言葉で表現しないんですね。
「オッ!」
「ンッ!」
「ムホッ!」
「オー!!」
みたいなこといって、その後に、おいしそうにお酒なんぞを飲んで
にんまりしているところを、ゲストたちに
「もっとちゃんと説明してよ!」
とツッコまれる。
それに対して、三宅さんは一生懸命言葉で表現しようとします。
それを聞くゲストたちのリアクションは、なるほど、といった感じで
うなずいて聞いている様子。
そして、関口さんに
「もっときちんと表現してよ!」
と、ゲストや三宅さんがツッコミを入れているのを、どこ吹く風と
聞き流しながら、ニコニコお酒を飲んでいる関口さん。
この対照的な二人の表現の掛け合いと、ゲストのツッコミが、
この番組の面白さのキモとなっています。
さて、今回は、芸風で表現する関口さんのほうではなく、
三宅さんの味の表現について注目してみましょう。
実はこの人、ほぼひとつのパターンだけで、味を表現しています。
そして、そのワンパターンを何度聞いても、飽きることなく
おいしそうに聞こえてきてしまうんですね。
そのパターンとは何か、皆さんはわかりますか?
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● 幅の大きさが魅力の秘訣
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三宅さんがよく使う、ワンパターンの表現方法とは、一体なんでしょうか。
実際に彼のコメントをご覧ください。
●「辛さと同時に、甘さも口の中に広がって……」
●「辛味の中に、ほのかな甘味が……」
●「辛くありながらも、甘味もあって……」
と、必ず対極的な2つの味を入れて話すんですね。
(今回はわかりやすくするため、あえて辛味と甘味だけで表現してますが
普段の三宅さんは、もっと色々なバリーエションで表現してます。念のため)
普通の人は、単に
「おいしい!」
だけで済ます人がほとんど。
比較的よく表現出来ている人でも、
「おいしい辛さ」
「深みのある辛さ」
と、一番目立つひとつの味にだけ言及しがちなのですが、
その対極にあるものを表現に入れるだけで、グッと
イメージが広がって、美味しそうに聞こえますよね。
つまり、対極的な2つの特徴を同時に語ることによって、
★ 対象に幅を持たせる表現
を心がけると、その対象の魅力が表現できるんですね。
これは、料理だけではなく、人やモノ等にも応用可能です。
●「強面だけど、優しい人」
●「易しい文章なのに、奥深い内容の本」
なんて感じに、色々表現できますよね。
ただ、この表現、やってみるとわかりますが、結構難しい。
単に対極的なことを言うだけならば、さほど難しくないんですが、
説得力のある表現をするためには、単に反対のことだけをいえば
いいってもんじゃありません。
なぜなら、それを聞いた人に
「それってどういうこと?」
とツッコまれて、それにきちんと答えられなければ、
「テキトーなヤツ」と言うレッテルを貼られてしまうわけですから。
だから、きちんと語れるくらいになるためには、表現する対象と
なるものを一生懸命観察しないといけません。
ひとつ目立つものを見つけたら、その対極にある魅力はないか、
対象を見る視点を、をあちこちに動かす必要があるんです。
だから、なれないうちはなかなか2つの表現ポイントを
見つけるのは難しいでしょう。
しかし、逆に言えば、この対極的な2点を表現することが
できるようになれば、
★ ひとつのものを多角的に見る習慣が身についた
ということにもなるわけです。
幅のある表現ができるようになる訓練をしながら、
幅のあるものの見方を、ぜひ身につけてくださいね。
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今日のトーク術・まとめ
対極的な2つのポイントを語り、幅のある表現をしよう!
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● 自分のスキルをビジネスにする方法
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私自身、自分の禁煙体験を元に、ストレスなくタバコをやめる
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ビジネス展開のひとつとして、こういった方法もぜひ
検討してみてください。
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● 編集後記
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いよいよ法人研修の領域に、本格的に参入していくこととなりました。
そのための体制を今着々と固めているところです。
今までセミナーを通じて築いてきた人間関係をフルに使って、
たくさんの方々と連携しながら体制を作ってきています。
この仕事を始めて、まだ3年しかたっていませんが、
ひとつことを一生懸命続けていると、たった3年でもずいぶん
色々な人脈が出来上がるものですね。
本当に仕事って面白い、そんな風に思う毎日であります。
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