すぐに言い訳をするメンバーに対してイライラしているリーダーがいるかと思いますが、実は、その言い訳、リーダーが言わせているかもしれませんよ。
そもそも、言い訳とは何か?
言葉のニュアンスから言えば、無責任とか、他責思考とか色々と悪く観ることが出来るかもしれません。
でも、要するに、一言で言ってしまえば、言い訳って、
■ 出来なかった理由
なんですよね。
では、その人はリーダーに対して、言い訳という、出来ない理由を語るのか。
自分は悪くない、ということを主張したいだけ、という穿った考え方も出来るかもしれませんが、これについても一言で言ってしまえば、
■ リーダーが、出来なかった理由を重視しているから、または、出来なかった理由を重視していると思っているから
なんですよね。
なので、もしあなたがメンバーの言い訳が多いと感じているならば、試しに、自分の言動を振り返ってみて、
「何があったの?」
「どうしたの?」
「なぜなの?」
という、「原因や理由を聞く質問」を、メンバーとのやりとりの中でどれくらいしているか、確認してみて下さい。
きっと、結構やっているんじゃないでしょうか。
で、それらの質問は、つまりは、「出来なかった理由」を聞いていることになってしまいますよね。
だから、メンバーは出来ない理由を言う。
それを聞いて、言い訳するなと腹を立てる。
こんな、コントのようなことがチームの中で行われているケース、結構あるようです。
だから、メンバーに言い訳ばかりをさせたくなければ、メンバーとの関わり方のスタンスを変えていきましょう。
そのポイントはみっつ。
まず、非常に重要な、1つめのポイントですが、それは、
★ 問いかけの基本は「これからどうするの?」と、原因や理由でなく、これからの施策・行動を聞くようにする
ということ。
もちろん、上手く行かなかったときには、原因分析も必要です。その際には、どうして出来なかったのかを、リーダーが把握しておく必要もあるでしょう。
でも実は、「これからどうするの?」という質問にメンバーがしっかり答えるためには、まずメンバー自身が、出来なかった原因や理由をきちんと自分事として考えないと
まともに答えられないはずなんですよね。
だから、「これからどうするの?」という質問と、強いて言うなら、「なぜそうするの?」という質問を重ねていけば、本人が、他責思考をせず、自己責任の意識を持って、今後の対策を考えるようになっていくでしょう。
ふたつめは、
★ 今の状況に囚われて、メンバーに対して責め心を持たない
ということ。
期待する結果が出なかったり、仕事に対しての取り組み姿勢が好ましくない、という気持を持ってメンバーと接していると、どうしても、責め心が、顔を出してきてしまいます。
その責め心が見えてしまうと、メンバーは当然、自己防衛の本能が働きます。
すると、こちらが理由や原因を問わなくても、自分を守ろうと、他責的な言い訳をしてしまう、ということになってしまうんですよね。
だから、今のメンバーの状態に振り回されて、責めの気持ちを持たないこと。
みっつめは、上のふたつの話と被りますが、とにもかくにも、
★ これからどうするか? ということに、自分の気持ちは向いていることを、姿勢で示していく
ということ。
そのためにも、過去を悔いたり責めたり、という行為を、自分にも他人にもしないこと。
そして、とにもかくにも、前を見て進む姿勢で生きていく。
こうしていくと、メンバーたちも、言い訳することに価値や意味を感じなくなる。
そして、たとえ仕事で上手く行かないことがあっても、その言い訳を考えるより、これからどうするか、ということを、自然と考えていくようになるでしょう。
言い訳だけでなく、メンバーの思考癖、言動癖は、リーダーである自分の映し鏡である、と考える。
メンバーの言動に腹を立てるより、そう考えて、自分の思考や言動を見直して行く方が、はるかに建設的で、自分もチームも、成長させる事が出来ますよ。
今日のまとめ
- メンバーの言い訳はリーダーがさせている、と考えてみる
- なぜ? ではなく、どうするの? と質問を変える
- とにもかくにも、前に気持ちを向けている姿勢をリーダーが見せていこう
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