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ストーリーと世界観

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さて今日は、お台場で話題になった、あのガンダムについて
面白い記事を見つけたのでご紹介したいと思います。
では、早速参りましょう!
 
 
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  ● ガンダムの産みの親、ジプリを語る
─────
この間お台場に登場した、1/1のガンダム。
昨日で展示が終了し、解体作業が始まったそうです。
当初150万人の来訪者と予想していたそうですが、その3倍近い
415万人が訪れたそうです。
私自身も、第1期のガンダム世代でありますが、当時は
宇宙戦艦ヤマト派だったもので、あまり思い入れを持って
見てはいませんでした。
でも、そうはいっても、知らないアニメではありませんし、見ては
いましたから、この像ができあがったのは、非常に感慨深い
ものがありました。
ちなみに、機動戦士ガンダムは、1作目が1979年に放送され、
以降、このシリーズが、テレビ、映画、コミック、小説などに、
次々と発表され、現在でも、漫画などが連載され、2010年には、
新しくテレビアニメが作られるそうです。
30年経っても、全くと言っていいほど色あせず、そして、
いまだにファンを増やし続けているガンダム。
このアニメを作ったのは、富野由悠季さんという方です。
当時からアニメの世界では実力ある方で、ロボットアニメも
たくさん撮っていらっしゃいますが、やはり誰もが知っている
代表作を挙げろ、といわれると、このガンダムが衆目の一致
するところではないでしょうか。
しかし、これだけの息の長い作品を作っている富野さんも、
スタジオジプリの宮崎駿さんには、思うところがあるようです。
以下のサイトで、富野さんご自身が半生を語っている
という貴重無き時を見つけました。
宮崎駿は作家であり、僕は作家でなかった
   ──富野由悠季氏、アニメを語る
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0907/08/news010.html
ここで、富野さんは、宮崎さんとの違いをこう語っています。
  オスカーをとっているスタジオジブリの宮崎駿監督のように、
  僕がなれなかったのはなぜか?
  彼とは同年齢なのですが、
  「彼は作家であり、僕は作家ではなかった」。
  つまり、
  「能力の差であるということを現在になって認めざるを得ない」
  ということがとても悔しいことではあります。
なんと、富野さんは、作家として、宮崎駿さんに負けている
ということを認めて悔しがっていらっしゃるんですね。
これを読んで私は、面白いなぁ、と思ったのであります。
 
 


━━━━━
  ● ストーリーか世界観か
─────
確かに、宮崎駿さんのアニメは、とても素晴らしく、オスカーを
受賞するのも分からないではありません。
作品も非常に息が長く、ガンダムと、ちょうど同じ時期に
公開された【ルパン三世 カリオストロの城】は、未だに
テレビで時折放映されていますよね。
また、風の谷のナウシカ、となりのトトロ、もののけ姫、など、
宮崎さんの映画は、ほとんどすべてが大ヒットとなり、
驚くほどの興行収入を上げています。
しかし、面白いことに、宮崎さんの作品は、それぞれ息が長く
多くの人に見られているものの、続編がないんですよね。
どれもすべて、一本で終わり。続きはないわけです。
しかし、富野さんのガンダムは、作品そのものの息も
長いですが、それ以上に、続編がたくさん作られており、
その続編にも、ファンがきちんとついて、指示されて
いるんですよね。
作家として宮崎さんは優秀であるかもしれません。
が、富野さんも負けず劣らず、続いているものがあるわけです。
この違いはいったい何か。
私は、富野さんは、宮崎さんと比べて、
 ■ 世界観を作る能力において優秀だった
と思うのです。
宮崎さんは、ストーリー作りにはたけていたものの、
そのストー理の完成度が高いため、続編を作ることが
ありませんでした。
また、その続編を作ることも、望まれませんでした。
しかし、富野さんが作ったガンダムは、その世界観を
受け継ぐ物語が求められましたし、以来30年にわたって
新しい作品が、その世界観のもとで生み出され続けて
いるのです。
もちろん、それらすべてを富野さんが作っているわけではなく、
新しいクリエイターたちが、その世界観に参加し、そして、
そこから新しい物語を紡ぎ続けているんですよね。
私個人的には、この富野さんのなした偉業の方が、ある意味
宮崎さんよりも素晴らしいとも思うんですよね。
ストーリー作りの才能を持った宮崎さんと、長期間にわたって
作り続けられる世界観を作った富野さん。
どちらも非常に優秀で、そしてどちらの能力も、
世の中に求められるものではあります。
でも、それでもあえて質問してみましょう。
あなたは、どちらの人物に憧れ、そして、どちらの人物を
目指したいと思いますか?
 
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……………‥‥
           今日のトーク術・まとめ
 ストーリー作りの天才と世界観作りの天才、あなたはどちらになりたい?
‥‥……………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
これって、見方によっては、自分自身のリーダーシップ像を
考える、良い題材だと思うんですよね。
私は、以前は間違いなく宮崎さんのような人を目指して
いたと思います。
自分自身でストーリーを練り上げ、そのストーリーで
ぐいぐい周りを引っ張っていきたい。
そう考えていました。
でも、最近は、富野さんのような人を目指していきたいと
思うようになってきています。
世界観をきちんと作ってあげて、そこに皆を集めたら、
あとはその世界観の中で、みんなに自由に行動してもらいながら、
何かをまとめ上げていく。
そういった、集まってきたメンバーが、自発的に素晴らしい考えや
アイデアを生み出していけるような、そんな世界観を作り、それを
提供していけるような人間に、憧れるようになりました。
これは、どちらがよくてどちらが間違いということでは
ありません。
また、この考えが合うか合わないか、ということもあるでしょう。
もっと言うなら、二つのうちのどちらかを選ばなければいけない、
というものでもないですよね。
でも、せっかくの機会なので、この二者択一のどちらを選ぶかを
をちょっと考えてみてもらい、そこで自分の中に浮かんできた
考えから、さらにご自身の考えを深めてみて下さいね。
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  ● 編集後記
─────
台風一過、ということで、東京地方は昨日は暑かったですね。
とはいえ、私はほとんど一日事務所内で原稿チェックしてましたけど。
タイトルや表紙も、徐々に決まってきておりまして、だんだん
本らしくなってきました。
まだ、色々とお見せできるところまではきていませんが、
決まり次第、徐々に皆さんにお伝えしていきますね。
その前に、ゲラの校正をがんばらねば……
さて、昨日の我が家のネコブログ。
言い訳じゃないですけどね、そんなに抱きまくっていた
わけじゃないですよ。
確かに、ちょっかいは結構出したかもしれませんが……
 → http://ameblo.jp/keisukeatumi/day-20090901.html
 
 
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