仕事上の人間関係や働き方の悩みに、効果があるブログです。時々チクリとしますが、読んで実践すれば、心も楽になり、仕事の成果も変わってきます。

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私のサラリーマン物語~これが大人の社会?~

おはようございます。
水野です。

さて今日は、火曜日恒例の私のサラリーマン時代の
お話であります。
では、早速参りましょう!
 


━━━━━
  ● 私のサラリーマン物語~これが大人の社会?~
─────
1990年10月。
私は、社会に出て初めて就職した映像制作会社を辞め、
2社目となるソフトウエア開発会社に働き始めました。
その会社は、大手メーカーなどの系列に属していない、
独立系の開発会社でした。
元々、都心の一等地に土地を持っている不動産会社を
経営している社長の2代目が、これからはITの時代だ
ということで、親の財産を使って設立したばかりの会社。
その若社長、外国でMBAを獲ってきたとかなんかで、
史上最年少での上場を目指す! と息巻いており、、
資本金も、最初から1億円と奮発していました。
求人自体も、バブル時代らしく、高い給料と、初年度の
社員旅行はシンガポールであることをエサに、百人単位で
ガツガツ人を集めていました。
私自身は、とにかく情報産業の中枢に関わりたい、という
気持がメインだったので、お金や待遇といったものは、
あまり関心がありませんでしたが、やたら勢いが良さそう
なのでそこの会社に入ったといったところでした。
最初は技術者志望で入り、社内研修に入ったのですが、
中学の頃からパソコンをいじっていた経験があったため、
プログラミングの方はさっさと課題を終わらせ、こんな
ことより早く実践の場に出て働きたいと思っていました。
そのときの同期に、ひとりだけ40歳のおじさんがいました。
営業部に入るということでしたが、一応一通りの知識を
つけてもらおうということで、技術研修にも参加していたんです。
で、そのおじさんに、なぜか気に入られてしまい、
「おまえも営業に来いよ」
と誘われ、勝手に上の人と話をつけてしまい、いつの間にか
そのおじさんと二人だけの営業部に配属されることとなって
しまいました。
思惑とずいぶんずれてしまいましたが、それでも、
人から気に入られたというのは悪い気分ではありません。
それに、会社としても、営業部は重要な部署であり、
会社が出来たてということで、まだ2人しかいない
この部署で働くことは、先々の広がりとしては
なかなかおもしろくなるかもしれません。
そんな訳で、技術者として生きるということに、
若干後ろ髪を引かれながらも、社命ということで、
営業部の配属を受けたのでありました。
ということで、研修が終わり、現場に出た私だったのですが、
そこの会社で、私はある意味初めて、いわゆる
「勘違いした大人・汚い大人達」
をたくさん見たのであります。
まず、若い社長ですが、誰の目から見ても明らかに、
 ■ 親の七光りを実力と勘違いしている
タイプの人。
確かに、海外の大学に行くくらいだから、頭の方は
悪くはないようですが、
「俺は優秀なんだ!」
ということを、誰彼かまわず言いまくり、
権威・権力を誇示することに、全力を傾けて
生きているような人でした。
男尊女卑の考え方も激しく、女性を卑しめたいがために
女性のいる飲み屋に行くんですよね。
私たちの部署は、2人だけの営業部ですから、社長も
そのあたり気にかかっていたようで、たまに夜に呼び出され、
そのまま飲みに連れて行かれたこともあります。
そのときは、必ず外人パブに行き、金に飽かせてたくさんの
女性を呼びつけ、そしてその外人女性たちに、以下にお前たち
女は、愚かで卑しい存在か、ということを、英語でまくし立てて
いたんですよね。
私の隣に座った女性が、深いため息と共に
「Your boss is crazy……」
と私にささやいた時のことは、今でも鮮明に覚えているくらい、
その社長の勘違いっぷりと、周りのさめた評価が際だった人でした。
しかし、金は持っている。ジャブジャブ持っている。
ということで、その会社の重役連中は、そんな社長をおだて、
持ち上げながら、取り入ろうとするんですよね。
他の会社で、たいした成果も出していない人や、訳ありの
人なども、世間知らずで業界知らずのこの社長に取り入り、
おだて持ち上げながら、社長の懐の金を狙います。
社長も、あんな性格なので、もみ手ですり寄ってくるような
連中には、非常に甘く、どんどん報酬とポジションを与えて
しまうんですよね。
ということで、社会に何を成すか、というよりも、社長の
ご機嫌取りとおべっかと、そしてより自分が認められるための
工作活動にばかり、一生懸命な人たちばかりに囲まれて過ごす毎日。
夢と希望と野望を持って入社して2ヶ月、バカで薄汚れた
上層部の人たちを見て、大いなる失望感を感じ、うちひしがれた
気持ちのまま、1990年の暮れを迎えたのでありました。
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           今日のトーク術・まとめ
   上司に恵まれないと思ったときは、上司観察を楽しもう!
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今にして思えば、私はこのときに、とってももったいないことを
してしまったんですよね。
さっきの文章を見て頂ければおわかりの通り、当時の私自身は
まじめでやる気はあったものの、それが余りに強かったがゆえに
 ■ 上層部の人たちに対して、不平や不満しか持っていなかった
わけです。
しかし、実際の世の中は、自分のようにやる気がある人たち
ばかりじゃないんですよね。
いやむしろ、やる気のある人は少数派で、先に挙げた上司
のようなタイプの方が、多数派だと思います。
であるなら、そういう人たちのことをきちんと観察し、
理解をしておく方が、先々の仕事で活かせたんじゃないか、
と思うんですよね。
若いときは、自分が頑張れば、なんでも出来ると思っていました。
やる気のないヤツは、そいつに問題があるのであって、
仕事の邪魔をするな、と本気で腹を立てたものでした。
でも、実際は、私は私の勝手な価値観でやる気になっている
だけで、他の人は他の人で、それぞれの価値観の中、それぞれに
頑張っていた訳なんですよね。
そして、仕事とは、そういった、
 ★ 多種多様な価値観の人たちと一緒に成し遂げていく
ものだということにあれから10数年経ったあと、
ようやく気づいたんです。
それに気づいてから、人の多様性を受け入れながら
そういった人たちと一緒に仕事をすることが出来るように
なろうと努力をしているのですが、結構苦労しています。
そんな現状の私が、当時の自分を振り返って伝えたいのは、
 「お前の目の前の連中を、否定するだけでなく理解してみろ!」
という言葉。
考えの相容れない人間を否定するしか脳のない、大馬鹿野郎の
当時の私に、今の苦労を教えてやりたい!
ということで、もしあなたが若く、そして、やる気に燃えているにも
関わらず、周りの上司たちが愚かで無能に見えているのならば、
昔の大馬鹿野郎の私のように、否定や批判をするだけでなく、
 ・この人は、どんな価値観で生きているのか?
 ・その価値観は、どのようにして生まれ、染みついたのか?
 ・この人をその気にさせるスイッチってなんだろう?
といったことを探ろうとしてみて下さい。
少なくとも、他人に不愉快な気持ちを持ったまま、その怒りに
振り回されて日々過ごすことはなくなりますし、今後あなたの
ポジションが上がったときに、仕事がしやすくなると思いますよ。

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