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私のサラリーマン物語 ~助けてくれるっていったじゃないか!~

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     1回3分でレベルアップ! 相手の心を掴むトーク術      
◆─────────────────────── #1053 2011/02/15 ─◆
おはようございます!
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では、早速参りましょう!
 
 
━━━━━
  ● 私のサラリーマン物語 ~助けてくれるっていったじゃないか!~
─────
勤めていた会計事務所の所長に粘り強く交渉した結果、
新たにパソコンサポート事業部を立ち上げ、部下こそ
いないものの、その責任者となった1998年6月。
新しい看板を得た私は、今まで以上に活き活きと
仕事に取り組んでいきました。
基本的には、経理ソフトの導入・指導の業務では
ありますが、それ以外にも、企業がPCを導入
したいという際の各種相談や、機種選定やら
ネットワーク環境の構築などなど……
とにかく事務所の顧問先である小規模企業に対して、
パソコン周りのありとあらゆる仕事を、求められる
ままにどんどん手がけていきました。
8月のある日、今までにない規模でパソコンシステムを
導入したいという顧問先が現れました。
PCの機種選定アドバイスだけでなく、ハード・ソフトの
購入から設置・設定・導入指導・サポートまで、一括で
お願いしたいとのこと。
受注金額も200万円を超え、今までサポート業務的な
仕事で、1社10万円前後の収入を頂いていた私としては、
売上ベースとはいえ、1社から100万円を超える売り上げが
あがる、というのは心踊る気持でありました。
ということで、先方のニーズを聞き、必要なシステムの
手配も終え、後は導入するばかり、という状態まで
こぎ着けたところで、ちょっとした問題が発生しました。


というのも、システムを調達した業者への支払いと、
仕事を下さった顧客からの売上の回収に、タイムラグが
生じ、1ヶ月間、約100万円の資金ショートを起こして
しまうことが判明したのです。
事業部立ち上げ当初、私は
「資金繰りも自分の責任で行う」
といったのですが、所長からは、
「もし資金繰りに詰まるときは、早めに言えば支援する」
という、心強い言葉を頂いていました。
でも、基本的には、サポートやアドバイス業務がほとんど
でしたので、かかるコストは私の給料くらい。
仕入れも多少はあると言っても、経理ソフトや通信環境
整備のためのケーブルやモデムと言ったような、細かい
ものばかり。
ですから、資金繰りに詰まる、なんてことは多分無いだろう、
と思っていたんですよね。
しかし、今回は、パソコンも数台自社で仕入れて販売する、
という形になってしまったので、このような資金ショートを
招くことになってしまった、という訳です。
とはいえ、この取引については、きちんと所長に、経緯も含め
報告もしていますし、取引相手は、会計事務所の顧問先ですから、
支払い能力や信用度があることも、担当を通じて把握済み。
また、実際に資金ショートするのは1ヶ月半後のことでしたので、
「もし資金繰りに詰まるときは、早めに言えば支援する」
という言葉通りであれば、れくらいの余裕でお願いすれば、
まず問題はなさそう。
会計事務所の経理担当者にも、確認のため、そっと
裏で話を聞いたところ、
「100万円くらいなら、問題なく回せると思うよ」
とのこと。
ということでしたので、これだったら問題なかろうと思い、
資金ショートの報告と、一時的な借り入れのお願いを
しようと、所長室を訪ねました。
しかし、返ってきた答えは、予想に反して
「No!」
という冷たい返事でした。
事業部立ち上げのときの、あの優しい言葉はどこに行ったのか、
と思うくらい、それはそれは厳しい言葉でした。
所長はこう言い放ちました。
「そんな理由で支援など出来ない。
 資金ショートするのは、お前の仕事のやり方と
 段取りが悪いんだ!
 業者に頭下げて支払いを待ってもらうなりなんなりして、
 自分で1ヶ月間しのげ!!」
まさか断られるなどとは思ってもいなかった私は、
頭が真っ白になってしまいました。
そして、真っ白の頭のまま所長室を追い出され、
その後、どうやってこの1ヶ月を乗り切ろうか
頭が真っ白のまま考えました。
と言ったって、どうにかなる物でもありません。
その時の自分の給料は30万円程度ですから、
自分に対して1ヶ月給料遅配をやっても追いつく
額ではありませんし。
ということで、呆然としたまま、所長から言われた
とおり、PCの仕入れ先の業者に頭を下げに行きました。
当然ながら、先方にはものすごく嫌な顔をされ、
それは無理だと断られましたが、平身低頭し、
なんとか支払額の半分だけを期日通りに払い、
残額は翌月支払いにする、ということで納得
してもらいました。
と言うことで、何とか今回の資金ショートをしのぐ
算段がついた後、私は猛然と腹が立って来ました。
 厳しかったら助けてくれると言ったのに!
 リスクもほとんど無いし、余剰資金だってあったのに!
 なのに、何で支援してくれないんだ!
 おかげで頭を下げる羽目になり、信用を落としたじゃないか!
もちろん、所長に直接はぶつけませんが、ふつふつとした
怒りはずっとくすぶり続け、
 「今度同じことがあったら、必ず所長の懐からお金を出させてやる!」
という思いを持ち続けていました。
年が明け、1999年を迎えた2月頃。
またしても、大きな案件を頂く事が出来ました。
前回と同じように、システム一切を一括受注する、という
もので、規模は前回よりも大きく、受注額は前回の倍となる
400万円を超える額。
当然ながら、うちの支払金額も、前回の倍以上になる訳です。
しかも、今回の発注先は、結構大手の企業で、支払いは
システムを納品した月の2ヶ月後、という長いもの。
なおかつ、先方の納品希望日が年度初めの4月初頭で
動かせず、そうなるとうちの方は前月末までにPCなどを
仕入れておかないといけない。
ということは、仕入れの支払いと、売上の入金との間隔が、
さらにひと月広がる訳ですから、これはかなり厳しい。
ざっと計算したところ、200万円の資金ショートが2ヶ月
続く、ということが分かりました。
金額も期間も、前回の倍。さて、どうしたものか。
このまま所長の所に支援のお願いに言っても、けんもほろろで
追い返されることは明白です。
ということで、あれこれ考えた挙げ句、
 ・短期借り入れを起こす
 ・支払いサイトが長いPCの仕入れ先を探す
ということに、まずは取り組んでみました。
どちらもあちこち調べ、担当とも会い、両者とも、
こちらの要求を満たすことを確約してもらうところ
まで話を取り付けました。
しかしこの選択は、いずれも、金利がかかったり、
予定していた仕入れ先よりも価格が高かったり、
ということで、お金が10万円ほど余計にかかるとのこと。
と、ここまで段取りを決めた上で、例によって会計事務所の
経理担当者から、すぐに動かせる200万円の余剰資金が
あることも確認し、いざリベンジ、と気合いを入れて
所長室を訪ねました。
そう、あくまでも私は、前回裏切られた所長から、お金を
引っ張り出したかったのです。
用事は何か、と尋ねる所長に対して、私は、
「これは資金繰り支援のお願いではなく、ご相談なのですが……」
と切り出し、
 ・大口の受注を頂いたのだが、いつもの業者を使って
  取引すると、200万円の資金ショートが2ヶ月発生する。
 ・それを回避する手立てとして、借り入れと仕入れ業者の変更を
  検討している。
 ・借入先と仕入れ業者にはすでに話をつけていて、どちらも
  資金ショートを起こさずに調達可能ではある。
 ・しかし、そのためには、10万円近く当初予定よりもコストが
  かかり、利益が下がる。
 ・微々たる金額ではあるが、もし200万円を2ヶ月間、
  所長が会計事務所から回してくれたら、この10万円の
  無駄な支払いが回避できる。
 ・個人的には、所長の助けを受けるのは忍びなく、コストが
  かかっても今の事業部で何とかするべきだと思うが、
  最終的には所長がオーナーなので、ご判断を仰ぎたい。
と話しました。
すると、前回とは打って変わって、所長は、
「200万円くらいならいいよ。10万とはいえもったいないからね
 経理に言って振り込んでもらってきなさい」
と、あっさりとオッケーを出しました。
「分かりました。心苦しくはありますが、所長が沿うおっしゃるなら
 ありがたくお借りします」
といって、所長室を後にしましたが、出たらすぐにガッツポーズ。
よっしゃ! やった! 所長の懐から金を引きずり出してやったぜ!
半年前の屈辱以来、いつか復讐してやる! と思っていたが、
先ほどの一件で一気に昇華されたのでありました。
そして、経理から200万円を借り受け、予定通りの仕入れ先で、
予定通りのスケジュールでシステムを納品し、心安らかに1999年
4月の月末を過ごしたのでありました。
 
 
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……………‥‥
           今日のトーク術・まとめ
   人を育てるためには、恨まれても助けてはいけないときがある
‥‥……………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
今回のお話、書いているとおりに受け取ってしまうと、
 ■ 約束を守らなかった所長に一矢報いた話
のように思えるかもしれません。
まあ、私自身が、当時はそういうつもりでいましたし、
その時の心境になって書いているから、そう受け取る
人がいても無理はないでしょう。
しかし、今回の話、注目すべきは所長なんですよね。
所長は、事業部を立ち上げる前は、私を支援するという
姿勢を見せました。
私は、その言葉を鵜呑みにした結果、
 ■ 困ったら助けてくれる
という甘えた気持を持ってしまったのです。
だからこそ、最初の支援依頼は、代替案も考えず、
 「ちゃんと返せるんだし、支援してくれるの当たり前でしょ」
といった気持で所長に話してしまったんですよね。
これが、所長命令でやっている仕事だったならまだしも、
自分で事業部を立ち上げたいといっている人間ですから、
そりゃあ、所長も怒りますよ。
仕事舐めるな! 部署の責任者であることを舐めるな! と。
だから、あえて所長は自分で何とかしろ! と言い、
支援を拒絶したんですよね。
しかし、この判断は、実は所長にとってリスキーな
ことなんですよね。
ひとつは、支払いを延ばした業者に対して。
取引業者さんは、私ではなく、会社と取引している訳ですから、
支払い伸ばしてくれ、なんていったら、会社の信用問題にも
関わる訳ですよね。
もし自分がその時所長だったら、お金だってある訳ですから、
変に外部の評価を下げてしまうようなことをされるよりは、
お金を貸してしまう方がいいと判断するかもしれません。
でも、所長は、その選択をあえてせず、最後まで私に責任を
とらせようとしたのです。
さらには、私の性格も知っているので、きっと腹も立てる
だろうし恨むであろうことも、きっと分かっていたでしょう。
だから、人間関係を変にこじらせて、余計な恨みを買うより、
仕事の至らなさを優しく諭し、どうしたらいいかを教え、
その上で今回はしょうがない、とお金を回すことだって
出来たはず。
普段は優しい所長で、感情的に起こることなんて
滅多にない人だから、そうすることだって可能なんですよ。
しかし、あえて怒った。怒ってこちらの要望を拒絶し、
すべての責任を自分でとれと突き放した。
その結果、所長の想定通り私は腹を立て、恨みに思ったものの、
その後同じ事が起きたときに、しっかりと代替案も作り上げ、
甘えたお願いではなく、事業部の責任者として、オーナーの
所長とビジネス上の相談をする、という形で話し合うことが
出来た訳です。
その間、所長からは特に目立ったアドバイスは
一切ありませんでした。
しかし私は、自分でこの対応にたどり着きました。
そして、おそらく所長もそれを望んでいました。
なぜなら、事業部の責任者ならば、それくらいのことを
考えられるのは、当然求められるからです。
もちろん、相談したら話を聞いてくれるでしょうし、
どうにもならなくなったら、助け船を出してくれた
ことでしょう。
最後の最後には、自分ですべての責任を負う覚悟だって
しているはずです。
その上でなお、甘えを切り捨て、支援をせず、ほったらかして
見守っている、という姿勢をとる。
今私も、経営者の端くれとなり、なおかつ、人を育てる、
という仕事に取り組んでいますが、こういうことって、
なかなか出来ないんですよね。
当時の自分は、おろかだったので、このあたりの考えは
まったく分かりませんでしたし、自分が勝手に、自分の
努力で成長し、所長をやっつけてやった、くらいのこと
しか考えていませんでした。
しかし、10数年経った今、こうして当時を振り返って
見ると、
 ★ 私は、あのときの所長によって、大きく育てられたのだ
と痛感せざるを得ません。
このメルマガを書いていながら、不覚にも感謝の涙がこぼれました。
所長、あのときは厳しく接してくれてどうもありがとうございました。
今の自分がこうしてあるのは、あのときのきびしさの賜であります。
今日のメルマガは役に立ちましたか?
良かったらクリックしてください。
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  ● 編集後記
─────
実に役に立たない青信号。
見て頂いたら分かりますが、何も出来ないくらい
青信号の時間が短い。
ということで、これは面白動画なのかな、と思ったら、
投稿者は至ってまじめ。
青信号の時間を延ばしてくれ、という嘆願依頼が目的だそう。
まあ、まずはごらんあれ……
 → http://goo.gl/7OhYF
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「水野の足跡を知りたい」という人がいらっしゃったので、
『私の成長物語』としてまとめてみました。
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