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借金100億円の3代目

おはようございます!
水野です。
本編の前にお知らせを。
6月30日に
「人の心を動かす文章の作り方 メルマガ事例編」
を開催いたします。
ご興味ある方はこちらからどうぞ
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  ● 借金100億円の3代目
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2003年6月30日。
関西の新聞記事で、あるホテルが廃業された記事が
掲載されました。
ホテル名は、宝塚グランドホテル。
負債総額は合計で100億近くにもなり、地元では
老舗ホテルの大型倒産と、当時大きな話題になりました。
このホテルは、1968年の創業で、その3代目の経営者は
大島康義さんという方。
彼は、若いうちから、将来は大手ホテルのオーナー社長という
輝かしい未来が約束され、なおかつ頭も良いという、見る人が
皆がうらやむようなご身分でした。
なにせ、大学は西の名門、京都大学。
学校には毎日セルシオに乗って通学していたとのこと。
さらに卒業後は、ボストン大学メトロポリタンカレッジに留学、
ホテル経営を学んだ、という学歴の持ち主。
さらに、帰国して親の会社に入ってすぐに、新規のホテルの
設立と経営を任され、頭の良さを発揮した彼は、天皇皇后
両陛下のご宿泊先にも選ばれるような、立派なホテルに
仕立て上げたのであります。
しかし、突如彼に不幸が襲いかかります。
1995年1月17日午前5時46分52秒、阪神淡路大震災発生。
会社の基幹ホテルである宝塚グランドホテルは、壊滅的な
被害に遭い、営業不可能となってしまいました。
「これはもうダメだ……」
被害状況を見てそうつぶやいた2代目。
しかし、大島さんはその時、毅然とした声で
「あきらめないで再建しよう!」
と言い、父に代わって、実質的に経営トップとなって、
ホテル再建に乗り出したのでした。
……で、これで立派に再建できたら奇跡の逆転ストーリー
になるのですが、残念ながら、ここから大島さんは、
地獄の苦しみを味わいます。
約1年の休業の後、なんとか営業再開をしたものの、
準備不足のまま無理をして再開したため、建物も
ボロボロで、サービスもままならない状態。
また、コンサルタントを雇って、改善に乗り出すものの、
打つ手が全て空滑りしてしまいます。
さらに、外部から優秀な人材を集めたものの、旧社員との
確執が生まれ、社内の人間関係もバラバラになります。
資金管理も全く出来ず、従業員に給料が払えなくなることも
直前まで気付くことが出来ないと言う有様。
とことんまで上手くいかず、とことんまで追い詰められた大島さん。
そこでようやく、自分自身の誤りに気付くことが出来たのだそうです。
さて、その誤りとは、いったい何だったのでしょうか?
 
 


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  ● 受け身のままに生きつつも、それに気付けない人々
─────
大島さんは、失敗してしまった原因をこう語ります。
「愚かなことに、あまりに自分は受け身だった」
しかし、話はそれで終わりではありませんでした。
それに続けて、彼はこうも語ったのです。
「さらに愚かなことに、自分が受け身である事に気付けなかった」
最初、その話を聞いたとき、私はぴんときませんでした。
なにせ、良い大学にも入り、最初のホテルは成功と言っても
良いほどの成果をあげていましたし、震災後の再建だって、
自らが率先して言い出し、陣頭指揮まで執っていたわけですから。
それほど頭がよく、実績もあり、行動力もある大島さんが、
受け身だとはとても思えず、また、そのことに気付けないほど
頭が悪いとも思えなかったからです。
しかし、彼はこう言います。
「それらは全て、父親である経営者に与えられた環境の中で
 やってきたことでしかなかった。
 だから、父から経営の実権を受け取ったとき、自分がいったい
 何をすれば良いのかが、全く分からなかった」
そして、そもそも無理な再開にチャレンジした挙げ句、自分が
受け身である状態に気付けないまま、戦略のない施策を打ち、
次々に失敗してしまったのだそうです。
では、大島さんの言う受け身とは何でしょうか?
独立して、全く新たに起業をする、という状況であるなら、
受け身でいたらすぐに干上がってしまいます。
創業した会社が1年後まで生き残る率は3割、10年後まで
生き残る率は、わずかに1割弱、と言われていますが、消えて
言った会社の多くは、起業した本人が受け身のままでいたことに
気付くことが出来なかった事が大きな原因でしょう。
しかし、2代目以降の後継者となると、すでにある程度の基盤が
あるところからスタートします。
それは、お金や人材と言った、経営資源だけでなく、目標や
理念、ビジョンといったものまで、すでに用意されているわけです。
さらには、親の会社を引き継ぐ、という事が約束されている
状況下で、果たすべき責任や役割すら、はじめから用意されている。
ですから、ある程度受け身であったとしても、トップに立つ前
までは、それなりの業績は少々有能であれば、出せてしまう
のでしょう。
しかし、本当のトップに立ち、全ての意思決定を、自らの
責任で行わなければいけなくなったとき、そこで受け身で
いる人間は、会社を傾かせてしまうんですよね。
つまり、
  理念やビジョン、責任や役割というものを、
  自分自身のうちから生み出し、
  そして、理念やビジョンを実現し、そのための
  責任や役割を果たしていく人間は、他ならぬ
  自分自身である、という信念と決意をもった人
だけが、受け身を脱し、自立した後継者となれるのです。
ここまでの覚悟をしていない人間が、他人が作った組織の
トップに座ったところで、上手くいくはずもありません。
だから、大島さんも、本気になろう、やる気になろう、と
自分自身が思っていたにもかかわらず、自分がいったい
何をすれば良いか分からず、せっかく良い大学で学んだ
にもかかわらず、意味の無い施策を打って空滑りし続けて
しまったんですよね。
今、中小企業の事業承継が大きな問題となってきていますが、
まさにここで起きている問題の根源は、この、
 ★ 受け身の後継者を、いかに本気にさせるか?
という点にあるようです。
大島さんは、たくさんの失敗をした結果、このことにようや
く気付き、受け身の状態から、本当の経営者として自立する
事が出来ました。
しかし、時すでに遅く、再建が上手く行き始めたにもかかわらず、
時間切れとなってしまい、あえなく倒産となってしまいました。
それらは全て自らが受け身であるがゆえに起こしてしまった、
自分の責任。
そのことをかみしめるように語りながら、最後に大島さんは
力強くこう語っていました。
「私は、事業承継を『親の仕事を引き継ぐ』と思っていました。
 しかし、その考えそのものが、受け身以外の何者でも
 無かったのです。
 だから、結果的にあれほどの失敗をしてしまいました。
 こんな、自分が受け身であり、かつそのことに気付くことも
 出来なかったがために、こんな苦しい思いをしてしまう、
 以前の私のような後継者を、1人でも減らしたい。
 だからこそ、ここで私は、後継者の受け身の気持を断ち、
 真に自立した経営者となってもらうために、あえて、
 この厳しい表現を使ってこう伝えたい。
 すなわち、事業承継とは
   後継者が、価値を生み出すために
   価値あるものを受け取る
   超友好的な【乗っ取り】である。
 と。
 『親の仕事を引き継ぐ』と思っていたら、いつまでたっても
 受け身の気持のまま。
 この考えを捨て、後継者が自ら【乗っ取る】という覚悟と決意
 をもって行動する事で、はじめて事業承継は成功するのです」
【乗っ取る】という言葉そのものは、かなりえぐい表現です。
しかしこの言葉は真実を突いているでしょう。
全く違う価値観や考え方でまとまってきた組織を、自分の価値観や
考え方に切り替えて、成果を産み出して行くには、これくらいの
気持で取り組む必要があるんですね。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ
超友好的に【乗っ取る】くらいの気持をもって、受け身の状態から決別しよう
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今回のお話は、代替わりを考えている経営者や、後を継ぐ後継者
だけに必要な話だと思われるかもしれません。
しかし、大島さんからこの話を伺ったとき、私は、
 ■ 組織で働く人にも、全く同じ事が言えるのではないか
と思ったんですよね。
企業で働く人たちは、今回の理屈でいえば、ほぼ100%の人が
受け身の気持で働いていることでしょう。
彼らは、組織の中で成長し、昇格し、既存の人材やその他の資源を
受け渡されて、次第に組織のリーダーとなっていきます。
その時、果たしてどれだけの人が、今回のように、
 ★ 価値を生み出すために、価値あるものを受け取る
   【超友好的】な【乗っ取り】
だと自覚しながら、その役職に就いているでしょうか。
おそらくは、ほとんどの人が、漫然と辞令を受け取り、
そして漫然とグループの上に立つという【引き継ぎ感覚】
で働いているのでは無いでしょうか。
実際に、私自身が企業研修に行って、話を聞いてみると、
具体的に社会にどのような価値を提供しようとしているか、
自分自身の理念やビジョンをきちんと掲げている人など
まずいません。
また、下から上の役職に上がるときも、【超友好的】な
【乗っ取り】を強烈に意識している人など皆無でしょう。
通常は、【乗っ取り】ではなく、ただの【引き継ぎ】でしか
ありません。
しかも、理念やビジョンが無いまま、人材と権限と、与えられた
目標だけを、今までの流れで引き継ぐだけですから、上手く
グループをコントロール出来ない人がほとんどです。
これらは全て、受け身のままでいること、そして、自らが
受け身のままでいることが自覚できていないことが、大きな
原因であると、私は思えてなりません。
だからこそ、後継者だけでなく、組織でそれなりのポジションに
付こうとする人にも、この言葉を、是非真剣に受け止めて欲しい
んですよね。
乗っ取り、という言葉はかなりえぐいですが、そのえぐみに
振り回されず、その向こう側にある、覚悟と決断の重要性を、
ぜひ汲み取って、社会に価値を生み出せるリーダーになって
下さいね。
今日のメルマガはいかがでしたか?
良かったと思ったらクリックしてください。
   → http://www.mizunohiroshi.net/milky/cs.cgi?m=biz_mag&c=2162
  ※コメントも書けるようです。
   なかなかお返事ができませんが、
   もし良かったら一言声かけて下さいね。
 
 
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  ● 後継者の軍師 主催 オープン勉強会のお知らせ
─────
今回ご紹介した大島さんと、そのパートナーである神崎さんが
開催する勉強会が、東京と大阪で開催されます。
今回おはなしした通り、現在、中小企業の事業承継というのは、
社会的にも大きな問題となっています。
この問題を解決し、しっかりと事業承継を成功させるためには、
後継者たちを、受け身の状態から脱して自立させるサポートを
行う人材を育てる必要があります。
しかし、企業に関わる専門家たちは多いものの、この後継者を
しっかりサポートし自立させる、というプロフェッショナルは
未だほとんどいないという状況です。
大島さんと勘崎さんのおふたりは、その人材を育成するために
「後継者の軍師」と言う会社を立ち上げました。
そして、専門家やコンサルタント、またはコーチや
キャリアカウンセラーといった方たち向けに、
【事業承継に必要な考え方を学ぶ勉強会】
を開催しています。
もしあなたが、上記に当たる仕事をしている、または
目指していて、中小企業を長期的に見守っていきたいと
お考えならば、ぜひ一度、この勉強会に参加される事を
お勧めします。
私自身は、研修業ということで、あまりご縁はないかな、
とも思ったのですが、今回の大島さんの話を聞いて、
「組織に自律型人材を育成するためには必要な考え方だ」
と思い、私自身もこの勉強会に参加するつもりです。
そして、近年、企業から強く求められ始めてきた「自律型人材」
を育成するヒントを、そこで掴んでいきたいと思っています。
勉強会の詳しい日程はこちらをご覧下さい。
 → http://www.mizunohiroshi.net/milky/cs.cgi?m=biz_mag&c=2163
 
 
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● ライブセミナーのご案内
■ 2012年 6月30日 「人の心を動かす文章の作り方 メルマガ事例編」
 → http://www.mizunohiroshi.net/milky/cs.cgi?m=biz_mag&c=2164
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● 各種教材
■【1分間自己アピール講座 DVD教材】
 → http://www.mizunohiroshi.net/milky/cs.cgi?m=biz_mag&c=2165
■【人の心を動かす文章の作り方 メールセミナー】
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■【高品質セミナー作成講座 DVD教材】
 → http://www.mizunohiroshi.net/milky/cs.cgi?m=biz_mag&c=2167
 
 
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  ● 編集後記
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このファッションは素晴らしい!
是非動画で見てみたい!
 → http://www.mizunohiroshi.net/milky/cs.cgi?m=biz_mag&c=2168

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