どうもです! 水野です。
昨日、高校時代の友人のコンサートに行ってきました。
その友人は、音楽業界にも身を置いている人間ではありますが、
あくまでも、今回のコンサートは趣味でやっているもの。
とはいえ、バックバンドの皆さんは、みんなプロの方たちばかり。
ドラム・キーボード・ベース・エレキギター・アコースティックギター
といった構成で、その演奏は圧巻でありました。
演奏会が終わり、打ち上げでしこたま飲んだ後、エレキギターを
弾いていた方が中野にお住まい、ということで、一緒の電車で
変える事になりました。
この方は某アーチストのバックバンドとしてNHK紅白歌合戦の
ステージにも立ったことがある方だそうで。
「私も学生時代はギターを弾いていたけれど、ドが付くくらい
下手くそで、結局やめちゃったんですよねえ」
なんて話をしたら、ギタリストの方が、
「みんな、Fのコードで挫折する人多いですよね」
とのこと。
ああ、確かに、Fのコードは難しい。
ギターを一度でも練習したことがあるならば、
人差し指1本で6元全てを押さえなければいけない
あのコードの運指に悩まされたことはあるでしょう。
他のコードは、それなりの音が出るのに、Fだけは
押さえが甘くなって、こもったような、響かない
音になってしまう。
「確かに、私もそれで相当苦労しました。
そのあたり、大変じゃなかったですか?」
と私が尋ねると、
「いや、僕は、最初に手抜きのFで覚えちゃったから、
躓かなかったんですよね」
とのこと。
ギターの場合、ひとつのコードに、何通りもの
弦の押さえ方があり、Fのコードでは一番ポピュラーな
人差し指を酷使して6本の弦を押さえるやり方以外にも、
弦の一部を最初から弾かない前提で押さえないやり方も
あるそうで。
そういえばそうだったな、と思いながら、
「プロの方も、そういう簡単なコードの運指をよく使うんですか?」
説きいてみたら、その方曰く、
「プロだからこそ、結構手抜きするんですよ」
とのこと。
バックバンドの場合、当然のことながら、メンバー全員で
音を作っていくわけです。
特に、昨日のバンド構成のように、ベースもいれば、
アコースティックギターもいる、という場合、必要
以上に音を重ねすぎてしまうと、音がくどくなったり
して、歌いにくくなるそうです。
なので、ソロで聞かせるパート以外は、もうほとんど
下の3弦くらいをポロポロと弾いてるくらいで、
場合によっては、弾かずに手を休めているときも
あるのだとか。
その判断は、モニターから聞こえてくる音で判断したり、
メンバーの演奏する手元の動きを見たりして、臨機応変に
対応しているんだそうです。
いやあ、この話、面白かった!
プロのギタリストなのだから、しっかりギターを弾くことは
当然出来るわけです。
でも、彼らは、ギターのプロ以前に、音楽のプロであり、
その役割を全うするためには、自分の与えられた楽器を
完璧に弾きこなす以上に、全体の状況を把握しながら、
自分の役割をその都度理解して対応していくことが
重要なんですね。
そのためには、音を薄くしたり、弾かないことも選択する。
それが、バックバンドのプロフェッショナリズムなんですね。
でも、この考え方は、音楽業界に限らず、どの世界でも
同じなんじゃないかと思います。
講師業である私も、一応プロでやっておりますので、教え方に
ついては、それなりにテクニック・スキル・ノウハウ・フレーム
ワーク・プロセスなどを持っています。
しかし、私の仕事は、教えることではなく「人を育てる」
というところが重要であると思っています。
そうなると、教え方の全てを全部その場に注ぎ込むか、というと
けっしてそんなことはありません。
むしろ、受講生の主体性・自主性を活かしながら、自ら成長
していこうという状態にさせるために、
★ いかに教える、ということに手を抜くか
という事を考えることの方にエネルギーを注いでいますからね。
以前は、ガッツリ教えまくってしまっていたので、受講生の
主体性が薄まったりしていましたが、講師の仕事を10年やり続けて
この手抜きの大切さが解ってからは、いかに講師として頑張らず、
抜けるだけ手を抜くことを心掛けていますが、そうすればするほど、
人が育ちやすくなる、という結果が出てくるようになりました。
プロだからこそ頑張らない。プロだからこそ、全体のクオリティを
高めるために手を抜く。
そのギタリストの方とお話をして、改めて
★ 全体を見ながら手を抜くことの大切さ
を実感したのでありました。
頑張ればいい、ってもんじゃないんですよね。
ていうか、頑張っちゃうって言うのは、まだプロのレベルじゃ
ないのかもしれませんね。
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● 編集後記
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ということで、お付き合いの長い方ならお分かりかと思いますが、
本日より、ちょっとメルマガの構成を変えてみました。
これからしばらくは、告知はメルマガの後の方で行います。
あ、それともうひとつ告知をしなければいけないものがあります。
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開催は8月16日火曜日の21時より。
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正直、私もビックリしています(笑)
でも、プロに頼みましたので、ここは全てお任せしよう、と。
あ、WEBセミナーなどで私が話をしているものについては、
普段通りのテイストのものですので、ご安心下さい。
是非たのしんで下さいね!
追伸
「いつもの編集後記は無くなっちゃうの?!」
と心配された方へ。
そんな心配しなくって、ちゃんと残すよ!
だから本編もちゃんと読んでね!(笑)
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