仕事上の人間関係や働き方の悩みに、効果があるブログです。少々辛口なところもあり,時々チクリとしますが、読んで実践すれば、心も楽になり、仕事の成果も変わってくることでしょう。

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会社に入ったのではなく

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  ● 千切れ飛んだ輪ゴム
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私の友人に、中谷(仮名)というやつがいます。
その友人から15年ほど前に聞いた、いまだに
忘れられない話があります。
彼の父親は、中堅企業の役員をやっていました。
非常にエネルギッシュな人で、かつ豪快な感じの、
ちょっと古い言い方ではありますが、モーレツ社員、
という感じの人。
そのため、社内のポジションも高く、外部との折衝も
やっていたせいか、毎年、お歳暮やお中元の時期になると、
社内や取引先から、サラダ油やハム、缶詰などが山のように
届きました。
年賀状の時も、太い輪ゴムで括られた年賀状の束が、いつもふたつ、
ゴロンと郵便受けに入ってたそうです。
郵便受けの投函口が狭く、ふたつに分けないと、分厚くなって
年賀状が入らなかったんですね。
その時の中谷は、まだ結婚前でもあり、親元で暮らしていました。
そして、その年賀状を仕分けするのが、中谷の年始めの
恒例の仕事。
太い輪ゴムを外すのに、結構な力が必要で、より分けるのにも、
かなりの時間がかかりました。
そして、年賀状が仕分け終わる頃に、父親が今に現れ、数十枚程度しか
ない中谷の年賀状と、自分の分厚い年賀状の束を比べながら、
「おまえもこれだけ年賀状をもらえるよう、もっと偉くなれ!」
と、気合いを入れられていたそうです。
そんなことが毎年行われていたある年。
豪快な父親も、12月13日にめでたく60歳の誕生日を迎え、
定年ということとあいなりました。
その会社は、誕生月の末日付けで定年ということとなり、
仕事納めの日に、忘年会も兼ねた送別会から帰ってきた父親は、
ベロベロに酔っぱらって帰って来ました。
帰ってくるなり、玄関先で意味不明なことをわめきながら、
靴も脱がずにねじれたように倒れ込み、そのよじれた体のまま、
大いびきをかいて寝てしまったんです。
いつもより、酔っぱらい方がひどいような気もしましたが、
まあ、定年の送別会でもあったわけだから、ちょっと羽目を
外したんだな、と思いながら、母親と一緒に介抱しました。
その後も、少々ふさぎ込んだ様子でしたが、これもまあ、
定年で急に暇になってしまったということが理由で、
特に深い意味はないだろうと思っていました。
そして、その3日後に迎えた正月のこと。
中谷は、毎年のように年賀状を取りに郵便受けに行きました。
すると、小さな細い輪ゴムで括られた、薄い年賀状の束が
ひとつだけしか入っていませんでした。
新聞の間などに隠れているかと思って探してみたりもしたのですが、
どこを探しても、年賀状の束はそれだけしかありません。
仕方なく居間に戻って、仕分け始めました。
いつもは年賀状に巻き付いた太い輪ゴムを外すのに、結構な力が
必要だったのに、今年は、えいっと輪ゴムを引っ張ったら、ピンと
千切れて、どこかに飛んでいってしまいました。
そして、あっという間に年賀状の仕分けも終わってしまったのです。
仕分け終わってみると、中谷自身がもらった年賀状32枚よりも、
父親の年賀状の方が少なかったのです。
自分はおろか、専業主婦のため、外部の人とはあまり付き合いのない
母親がもらった年賀状、19枚よりも少なかったのです。
その年にもらった父親の年賀状は、14枚だけでした。
その14枚は、学生時代の友人と、親戚からのものだけでした。
中谷と母親は、自分宛の年賀状を、引き出しの奥にしまい込み、
そして、中谷は父親が居間に現れる前に、家を飛び出してしまいました。
夕方近くまで、街をうろつき、家に帰ってくると、居間の食卓に
父親のお箸と茶碗が置かれていました。
そのお箸と茶碗には、手をつけられていた形跡はありませんでした。
そして、父が座る椅子の上には、さっき飛んでいった小さな輪ゴムが、
千切れたまんまで、ねじれて転がっていました。
中谷には、その輪ゴムが、送別会から泥酔して帰ってきて、
玄関先で倒れ込んでしまった父親の姿のように見えたそうです。
 
 


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  ● 属する、という意識か
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ひょっとしたら、新社会人の皆さんは
 ■ 会社に入った
という意識を、今強く持っているかもしれません。
そして、昇進したい、出世したい、という気持ちで
働こうとしているかもしれません。
主任、係長、課長、部長、取締役、エトセトラ……
肩書きがひとつづつ上に上がっていく度に喜び、そして
名刺に書かれる肩書きが、ひとつあがる度に、自分自身が
偉くなっていくような、そんな気持ちになるかもしれません。
自分自身にこういう気持ちが強くなると、不思議なことにその人は
 ■ 会社や肩書きとつきあい始める
感覚になってしまいます。
そして、自分の会社の規模より小さいところに勤めている人や、
自分より肩書きが下の人に対して軽く見て接したり、
また、自分よりも大きな会社に勤めている人や、上の肩書きの
人を見ると、嫉妬を抱いたりこびへつらったりする意識を
持ってしまうようなんですね。
そして、そういう意識の人には、同じような意識の人が
集まってきます。そして、会社の上下や、肩書きの上下の中で、
位置関係を確認しながら付き合っていくんですね。
しかし、その付き合いは、
 ■ 生身の人間が不在の関係
なんですよね。
そんな世界で会社の看板や肩書きを振り回して生きてきてしまうと、
その肩書きが外れた瞬間
 ■ 人として無の存在になってしまう
ことにもなりかねません。
中谷の父親のように、その肩書きが外れた瞬間に、
全く存在しなかったかのような扱いを受けてしまうのです。
恐ろしいことに、肩書きで生きる人たちは、そのことを自覚していない
ケースが非常に多いんですね。
周りの人は、会社の看板や肩書きと付き合ってくれるのではなく、
自分自身と付き合ってくれている、と信じているんです。
そして、会社の看板や肩書きで仕事をしているのにもかかわらず、
自分自身の実力で仕事が出来ている、と勘違いしてしまうんですね。
これを如実に表しているのが、脱サラして起業した人たちの
廃業率の高さ。
中小企業庁の調査によると、脱サラして1年で約3割、5年で7割、
そして、10年後には9割が廃業しているそうです。
特に大手企業からの脱サラ組は、廃業率も高いそうで、これなどは
まさに会社の看板と肩書きを、実力と勘違いしたいい例でしょう。
こういった、【無自覚性肩書き依存症】にならないためにも、
まずは
 ■ 会社に入って看板や肩書きと付き合う
という意識から
 ★ 社会に出て、人間と付き合う
という意識を持ってみましょう。
そして、会社の看板や肩書きが無くても、きちんと仕事が出来るように、
また、会社の看板や肩書きが無くても、しっかり付き合っていけるような
人間関係づくりを、是非心がけてください。
そのために、必要な心構えとして、お勧めするのは、自分の周りの
人たちに対して、常に
 ★ 一肌脱いでやろう
という姿勢を持つことです。
まずはじめは上司や同僚に、そして、後輩が入ってきたら後輩に、
部下が出来たらその部下たちに、そしてもちろん、社外では
お客さんに、そして、取引先の人たちに対しても。
とにかく、いつも【一肌脱いでやる】という意識で、その人の役に
立つような仕事の取り組みを、是非してみてください。
もし力になりきれなかったとしたら、是非足りない力を身につけ、
そして、さらに役立つような仕事をしていって下さい。
そうやって能力や人間力を磨いていく人に対しては、
周りの人も、何かあったときに
 ★ だったらあいつのために一肌脱いでやろう
という気持ちにもなるものです。
人と人とのつながりって、本当はそういうものなんですよね。
 ■ 会社の看板と肩書きは、簡単に他人から剥奪されます。
しかし、
 ★ あなたが身につけた能力と人間力は誰も奪うことが出来ない
のです。
定年後も、人間関係含めて充実した人生を送るためにも、
まず今日から歩み出す第一歩を、こんな気持ちで取り組んで
見てはどうでしょうか。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ
 看板や肩書きを振り回さずに、一肌脱いで役立つことで人と付き合おう!
‥‥……………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
今日のお話、自分はそんな愚かなまねをしない、と思っている人も
いるかもしれません。
しかし、組織の中で働いていると、誰もが、大なり小なり、こういった
思考を持ってしまうようです。
そして、本当にそういう意識になっていってしまっていることに
気づかないまま、その考えが固まっていってしまうんですよね。
そうならないためのもう一つの方法は、常に外の世界と接して
行くことです。
一番手軽な方法は、ろいろなジャンルの本を読むこともいいでしょうね。
金銭的負担もさほどかからず、いろいろな世界のことを知ることが
出来ますから。
出来るだけ、いろいろな、自分にとって未知のジャンルの本を読み、
どんどん人間の幅を広げていってください。
そして、やはり一番いい方法は、実際にいろいろなジャンルの人に
会うこと。
異業種交流会のようなところで、自分たちとは違う業種や企業規模の
人と交流したり、セミナーなどで、いろいろな知識や考えに触れるのも
いいでしょう。
そして、底であったいろいろな人に対して、一肌脱いでいく意識で
お付き合いしていけば、自身の仕事の幅はもちろん、人生の幅も
広がっていくことでしょう。
是非、どこででも通用するような、立派なビジネスパーソンに
なってくださいね!
 
 
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  ● 編集後記
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今日はエイプリルフールなんですよね。
ということで、告白しますと、今回の前半部分のお話は、
フィクションであり、中谷という友人は私にはいませんし、
父親のエピソードも、創作話でありました。
でも、定年後に年賀状が激減する、という話は、本当によく
聞きますから、その話そのものはある意味実話と受け取って
下さいね。
最近ストーリーの作り方、みたいな本を読んで、
なんか創作話をしたかったんですが、このメルマガは
結構私自身のリアル話をネタにやっていたんで、
なかなか書けなかったんですよね。
でもまあ、今日はお日柄もよろしいようで、ということで、
書かせていただきました。
これからは、たまにはこんな創作話も書いていこうかな、と
思っています。
が、結構書くの大変だったので、やったとしてもごくごくたまに、
ということになると思います(汗)
 
 

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