━━━━━
● 就職の決まった学生から聞いたこと
─────
先日、私が授業を受け持っている専門学校の生徒の友人で、
就職を決めた学生さんとお話しする機会がありました。
最近の学生が、どういった考えで就職活動をしているのか、
一度生で聞いてみたいと思っていたので、その生徒にお願いして
お話できる場を設けてもらったんです。
ということで、2時間ほどお話聞かせてもらったんですが、
とても興味深い話をいくつか聞かせてもらうことが出来ました。
その中で、一番印象的だったのは、
■会社を安定性で選ぶ学生が非常に多い
ということでした。
年収、離職率、福利厚生、そして、会社がつぶれないかどうか、
などなど、就職後の自分の生活がどれだけ安定していくか、
ということが、会社を選ぶ基準として、大きな要因を占めて
いるそうです。
感覚的にどれくらいの学生がそういった考えで会社を
きめているの? と聞いてみると、9割くらいは
こう考えているとのこと。
これを聞いて、私は思わず、
「それじゃあ、かなり不安定な人生になっちゃうよ」
という言葉を、その学生に向けて発してしまいました。
━━━━━
● 本当の安定とは?
─────
ところで「安定」って、いったいどういう意味でしょうね。
広辞苑によると
■物事が落ち着いていて、激しい変化のないこと
とあります。
ということは、学生たちは、年収や待遇などの条件を調べた上で、
■その状況が落ち着いていて、激しい変化がない
ということを期待しながら会社を選んでいるということですよね。
しかし、今までの日本の歴史を振り返ってみて、この条件が
満たされ続けていた企業が、今まであったでしょうか?
この変化の激しい時代に、大学を出て定年までのこれからの40年で、
激しい変化がない状態が本当に続くと思っているのでしょうか?
私はこういった考えに毒された人たちのことを
■「安定性の幻影に惑わされた人々」
と呼んでいます。
しかし、この人たちの一番の問題は、安定性の幻影に惑わされている
ということではなく、
■安定を外環境に依存してしまっている
ということなのです。
こういった考えを持った人たちは、突然自分の会社が倒産してしまうと
「まさか!」と、泡を食ってばたばたしてしまうわけです。
また、倒産しないにしても、リストラされたり、環境が合わないと、
もう自分ではどうにも出来なくなってノイローゼに陥るわけです。
つまり、外環境に依存して安定を求めるあまりに、精神的に
不安定になっていってしまうのです。
外環境は常に変化します。絶対などというものはありません。
その外環境に依存していては、絶対に安定は手に入りません。
だから、本当の安定とは、
★外環境にどんな変化が起きても、自分自身をコントロールできること
だと私は考えています。
自分の会社が倒産したり、リストラされたりしても、すぐに
新しい職場や仕事が見つけられるような力を身につけること。
これが、本当の意味での「安定を手に入れた状態」といえるのでは
ないでしょうか。
私も含め、自分自身でビジネスをしている人たちの多くは、
外環境が変わったとしても、自分の食い扶持くらい稼げるでしょう。
これは、独立している人たちだけでなく、サラリーマンの方にも
いえることです。
30歳を過ぎると転職は難しい、なんていわれている一方で、
40歳50歳になっても、是非わが社で働いてください、と
言われるサラリーマンがいるのです。
こういった人たちは、安定を外環境に求めていません。
自分自身が常に社会に必要とされるような人間でいられるよう、
コツコツと準備をし続けているのです。
大きな会社に入ったから安心だ、なんていう気持ちは捨て、
常に社会に求められるようなビジネスマンになろうという
考えを持って、社会に出て行ってほしい、と、気がつくと
その学生さんに熱弁をふるっていたのでありました。
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……………‥‥
今日のトーク術・まとめ
安定は、自らの力で作り出すもの
‥‥……………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
今回のような幻想を抱いている人は、サラリーマンの方にも
多く見受けられます。
ただ、そういった人たちがおかしいのかといえば、決して
そうではないと思います。
今までの旧態依然とした価値観の中で育ってしまうと、
大体こういった考えになってしまうわけですから。
でも、これからの企業が、社会が、日本が活力あるものと
していくためには、自らの力で安定を生み出していけるだけの
人間力を身につける必要があると私は考えています。
特に、企業に属する人たちほど、この人間力が必要に
なってきていますし、多くの企業もそういった人材を求め始めています。
自分の人生を自分の意志でコントロール出来る力を、
是非サラリーマンの方たちに身に着けていただきたい。
そんな想いを持って、来年以降、企業に勤める方たちに向けた
研修に力を入れて行く決意で取り組んでいきます。
このメールマガジンをお読みのサラリーマンの方にも、
お会いできたらとてもうれしく思います。
━━━━━
● 編集後記
─────
我が家に家族が増えました。
といっても、猫なんですけど。
クライアントさんの知り合いの方から、生まれて1ヵ月半の
子猫を2匹もらってきました。
もう、この頃の子猫って、どうしてこんなにかわいいんでしょう。
犬派だった私も、今じゃもう、目じり下げまくって、一緒に
遊んでいます。
キャットタワーやらおもちゃやらも、やたら買い込んでしまいましたし。
某所のブログでも、猫の写真や動画をアップしまくってますし。
そんなこんだで、親バカぶりを発揮しまくってます。
今度写真をアップしますので、見てやってくださいね。
ではまた次回お会いしましょう!
この記事へのコメントはありません。