こんにちは、水野です。
本日は、どん底に突き落とされたある若者が、そこからいかにして
這い上がってきたか、という事について書かれた本をご紹介
したいと思います。
では、早速参りましょう!
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● 東大卒・フリーター・25歳・最終借金1億2千万円
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きっと私だけではないと思いますが、多くの人は、
■ 東大卒は物知りで頭がいい
と思っていることと思います。
しかし、どうも真実は、そうでは無いようです。
田舎から東大生として上京し、億万長者を夢見ながら
6年かかって卒業し、フリーターをしていた25歳の時、
先物取引で信頼していた人からだまされ、あっという間に
5千万円を超える借金をこさえ、
そして、年利24%という高利によって、最後は1億2千万円
まで、借金がふくれあがる。
しかも、諸事情により破産も出来ず、借金から逃げることが
許されない。
これが、あわよくば儲かるかも、という馬鹿な思いから始まって、
あっという間に坂道を転げ落ちてしまった東大生の末路です。
東大生のくせに、こんなにももの知らずで、頭が悪いのか、
と思われた人も多いのではないでしょうか。
この方、金森重樹さん。
ビジネスの世界では天才マーケターとして有名な方ですが、
その彼の若かりし頃が、この姿だったのでした。
私は5年ほど前に、知人である西田さんの紹介で、
一度お話しさせて頂いた事があるんです。
しかし、その時に、個人で億単位の借金を背負っていたと
いうことは知りませんでした。
でも、非常に緻密で現実的に物事を積み上げて考える事が出来る
頭のいい人だという印象は、とても強く持っていました。
そのバックボーンにあったのが、これだけのどん底から、
実際に這い上がってきたという経験だったということを
今回知って、なるほどと納得させられたのでありました。
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● お金の味
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今回とりあげる「お金の味」という本は、金森さんが、
どん底から這い上がっていったプロセスが詳細に記されています。
そのどれひとつとっても学ぶことが多いのですが、今回私が
読んでいて一番興味深く、そして実体験と照らし合わせて納得
したことは、実は借金を背負わされる前の彼の状態にありました。
彼は東大在学時代に
「億万長者になりたい」
という夢を抱いたそうです。
おそらく彼のことですから、相当本気でそう考えたのでしょう。
だから、教科書から得られる程度の2次情報をひけらかす程度で
自分は成功者だと言う同級生を尻目に、
「こんな考え方を持った連中と一緒にいては億万長者になれない」
という事までしっかり見抜き、行こうそういう輩との付き合いを
避けるようになったそうですから。
しかし、それほど本気で億万長者になりたいと思っていながらも、
なんと彼は、
■ その後3000日もの間、鳴かず飛ばずが続いた
のだそうです。
もちろん、勉強する時間はたっぷりありました。
その間に、億万長者になるためのまねごともやったようですが、
それもまた筋違いの徒労に終わっています。
さらに、有能な事業家の元で働く機会を得て、身近に
億万長者を見ながらその仕事や考え方を盗む機会にも
恵まれていたにもかかわらず、その時は何も学び取ることが
出来なかったのです。
決意もあり、脳みその素養もよく、時間もあり、環境にも恵まれて
いたにもかかわらず、彼は、億万長者には慣れなかったのです。
その彼が、本気で自分の人生を何とかしようと取り組んだきっかけが、
■ 商品先物相場で背負わされた多額の借金
だったわけです。
ただ、これを読んで、
■ やっぱり危機意識って大切だよな
という一言でまとめて、簡単に理解したような気になって
欲しくはありません。
それはまさに、上に書いた東大生と同じで、2次情報を得て安心
してそれを人生に活かせないという典型パターンに陥っています。
私自身は、金森さんより借金が一桁少なかったですし、
金利も、お金を貸してくれた人も、優しかったのですが、
それでも、1500万円借金背負って、収入は会計事務所の
アルバイト代の10万円ちょっと。
収入の見通しは全く立たないで、助けてくれる知り合いも
ほとんどいない。
再就職しようにも、40歳近い、実績も何もない人間など、
誰も雇ってくれるはずもない。
そんな状態に落ち言って、ようやく、今まで口先だけで
使っていた「危機意識」という言葉の意味が、いかに
薄っぺらいものだったかを思い知らされました。
なにせ、
■ どうにもならないけど、どうにかしなければいけない、
という、自分にとって耐えられないような現状が、24時間
ずっとべったり貼り突き続け、何度目を背けても、その事実から
逃れられない状態なわけですから。
私なんかより一桁上を行く、金森さんのその時の心境たるや、
本当に想像するに耐え難いほどのものがあったでしょう。
でも、そこまで追い詰められないと、人って本当には変われない
んでしょうね。
金森さんが「借金は人生の師」と本の中で書いていますが、
この言葉は、じっくりかみしめる言葉なのだと、私は思うのです。
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今日のトーク術・まとめ
危機を師と仰げるか?
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もっとも、大きな借金を抱えれば、皆が危機意識を持って変われるか、
というと、決してそんな事はありませんよね。
おそらく、ほとんどの人は、ホームレスになるか、身元を隠して
逃げ回るか、自殺という道を選ぶんじゃないでしょうか。
実際、この時代の転換期の煽りをくらい、実際に危機的状況を
迎えている人もたくさんいることでしょう。
その中には、これらの道を選んだ人もいらっしゃることと思います。
でも、もし自分がそうなったとしても、この本を読めば、
どん底から這い上がるための考え方や心構えが学べるのでは
ないかと思います。
現実から目を背けさせ、うわべだけ元気になるような、
まやかしの応援歌ではありません。
資本主義の真実を見据えながらも、どんな状況におかれたと
しても、そこから這い上がっていくための骨太の思考法が
満載です。
金の底なし沼で知ったお金の味
~25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記
著者:金森重樹
http://www.amazon.co.jp/dp/4479771336/ref=nosim/?tags=mizuno0e-22
今のうちに、いや、今の時代だからこそ、読むべし。
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● 編集後記
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やっぱり、実体験のすごみって凄いですよね。
いくら立派な能書き言っても、実際にやってきた人の前では、
何の説得力もないということを思い知らされます。
それ以上に、実体験というものは、引き込まれる力が強い。
私も、自分の5年前の心境をリアルに思い出し、
体に色々反応でました(笑)
でも、それでもどんな状況でもどうにかなるしどうにか出来る
というのも、きちんと書かれているから安心して読んでくださいね。
さて、我が家の昨日のネコブログ。
世界名作童話劇場、第2弾。 ……どうでしょう……
→ http://plaza.rakuten.co.jp/mrika/diary/200902190000/
★☆ 現在、Biz.IDにて週1回連載しています!
→ http://www.itmedia.co.jp/bizid/mizuno_index.html
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