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仕事が出来ない部下は、こう育てる

もしあなたが上司という立場にいて、仕事が出来ない部下を抱えていたとしたら、その部下は、なぜ仕事が出来ないと思いますか?

もし、

「能力が低いから」
「無能だから」
「頭が悪いから」
「向いてないから」
「才能が無いから」

という程度の答えしか思いつかないとしたら、あなたは、その部下を育てる事は難しいでしょう。

私は、企業研修などでは、リーダー層の方たちをメインにお相手させて頂いておりますが、個人向けセミナーや、下位層の方を対象にした研修では、仕事が出来ない、と悩む、部下の立場の方たちのお話も、よく聞かせて頂いております。

その、仕事が出来ないと悩む部下の立場の方たちの話を聴いて見ると、ほぼ九分九厘、原因が共通しています。

それは何かというと、

■ 仕事のゴールとプロセスの認識が不明確である

ということなんですよね。

なので、仕事が出来ないと悩んでいる人の話を聴くたびに、

「ゴールとプロセスが不明確なら、そりゃあ、仕事が出来ないわな」

といつも思っているんですね。

で、そのゴールとプロセスが曖昧なのは誰のせいか、というと、これはもう、上司・部下、どちらにも問題があると言えるでしょう。

しかし、だからといって、部下の側から、その問題を解決させようとしても、それはなかなか難しい。

なぜなら、その問題を自分で解決出来ないから、悩み続けている訳ですから。

出来るなら、とっくにその問題を解決し、自分でゴールとプロセスを明確にしているはずですからね。

ですから、この問題は、上司であるあなたから解決のアクションを起こさないと、解決しない、と考えた方が良いでしょう。

では、上司の対応として、どうしたらいいか、というと、これは当然ながら、

■ 部下のゴールとプロセスを明確にする

という事になるのですが、こんなことを言うと、

「ゴールもプロセスも、きちんと部下に伝えているよ!」

と主張する人も出てくるかもしれません。

でも、ここで重要な事は、

■ 上司が伝えたゴールとプロセスを、部下が具体的にイメージできているか?

ということなんですよね。

仮に、上司であるあなたが、懇切丁寧に説明していたとしても、部下がそれを理解出来ていなければ、意味がありません。

「他の部下はこの説明で理解出来ている!」

といわれても、その部下が理解出来ていなければ、その説明は、その部下にとって意味を成さないんですよね。

このあたりのところは、全体マネジメントではなく、個々人の個性や能力に合わせて、個別にマネジメントして行く必要のあるところです。

では、どうしたらいいか。基本的なプロセスは、

まずは上司が説明するのではなく、部下にゴールとプロセスを語らせる

というステップをとると良いでしょう。

これをすることで、その部下が、どれだけのことを解っていないのかが、上司であるあなたも、初めて理解出来るのです。

その上で、解っていないところについて、必要であれば、サポートをしながら、とにかく、部下自身に、ゴールとプロセスを具体的にイメージさせるのです。

例えば、月の売上1000万円、という目標があるならば、その1000万円の売上は、どのように達成されるのか、どの商品を何個売るのか、どのサービスを、どの顧客にセールスするのか。

ここがどれだけ具体的にイメージがで来ているか、確認します。

その上で、その具体的に描いたゴールイメージを達成する為に、いつまでに何をやれば良いのかを、また部下に語らせる。

その商品を1ヶ月に○○個売るためには、、どんなセールスプロセスが必要なのか。

顧客にこのサービスを売るためには、具体的にどのようなアプローチをしていく必要があるのか。

そこも、部下自身に語らせる。

もし語れないところがあれば、必要なサポートを逐次与えながら、最終的なイメージを語らせる。

もし、ゴールとなる目標が、大きすぎて部下がプロセスを理解出来ないならば、適切なマイルストーンを一緒に考え、そのマイルストーンにたどり着くプロセスを具体的にイメージ出来るまで考えさせる。

そこまでやらなきゃいけないの? と思われるかもしれませんが、そこまでやらなきゃ育たないなら、腹をくくってやっていきましょう。


今日のまとめ

・ 仕事が出来ない部下は、ゴールとプロセスが不明確
・ 部下自身にゴールとプロセスを明確化させ、上司はそのサポートに徹すること。


 

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