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仕事を楽しむ方法 ~水野の事例編~

前回のブログでは、こんな内容のものを書きました。

仕事を楽しむ方法 ~理論編~

この記事では、意志を持って楽しむためには、次の5つのステップ、

1.やるべき事をやると決める
2.興味・関心を持つ
3.未知を既知にする面白さを感じる
4.結果を出し、手応えを感じる
5.以上のプロセスを楽しむ

を経る必要があるよ、とお話しました。

が、結構、理屈っぽいことばかり語ったので、今回は、実際の事例として、私自身の話をしてみたいと思います。

私は現在、講師やコーチをしております。

たくさんの人と関わる仕事で、人の気持ちを汲みながら、その人たちとコミュニケーションを取りつつ、意識改革と行動変容を起こすお手伝いをしています。

では、私は、この仕事が最初から好きでたのしくやっているのか、というと、決してそんなことはありません。
というよりも、基本的な私の性格は、人見知りの引っ込み思案で、人と関わることがあまり好きではなく、1人でいることが何より好きなタイプの人間なんですよね。

だから、どちらかというと、今やっている仕事は、とてもじゃありませんが、好きで楽しく取り組めるような代物では無いのであります。

では、今はこの仕事をイヤイヤ渋々やっているのか、と聞かれたら、もちろん、そんなことはなく、とても楽しみながら、やり甲斐をもって取り組んでいます。

では、こんな性格の私が、なぜこの仕事を選び、むしろイヤだと思う仕事を、今では楽しく取り組めているのか。
これについて、お話していきますね。

まず、なんでこの仕事を始めたのか、というと、一言で言ってしまえば、

「当時の自分にとって、これしか選択肢が思いつかなかったから」

であります。

2000年に独立したものの、最初に立ち上げた事業に失敗し、借金を作ってしまい、人間関係も破綻してしまった2002年。
その頃の私は、生活もかなり荒んでおり、酒と煙草とギャンブルにはまる日々でありました。

その後、再起をかけて自分の生き方を変えようとしたとき、まず取り組んだのが、酒と煙草とギャンブルから抜け出す事でした。

そして、2002年の9月1日、16歳から吸い始め、今では一日3箱吸っていた、そして、禁煙を何度か試みるも、24時間以上続いたことがなかった煙草を、綺麗さっぱりやめる事に成功しました。

当時、金も人脈も資格も経験も、人に見せられるものなど何も無い、と思い込んでいた状況の中で、この「禁煙に成功した」ということは、唯一、他人にも成果として示せる、私の実績だったんですよね。

なので、この実績を活かして、何か仕事が出来ないか、と考えたときに思いついたのが、「禁煙セミナーをやろう」ということだったんです。

なぜかというと、セミナーは、仕入等の元手が要らず、カリキュラムを考えるのは自分の頭がやることだから、タダで出来、なおかつ、参加費も前払いでお金がもらえるので、資金繰り的にも、借金しかない今の私にとっては最適だったから。

また、2003年には、たばこ税が値上げされる、という話もあり、これから始めるのに、禁煙セミナーは需要があるだろうな、という考えもありました。

ということで、要するに、高邁な気持ちもなければ、社会に貢献しようという意識もなく、置かれた状況とこれからの時代の流れを考えて、これくらいしか今の自分に出来る事は無いな、と思って始めたのが、今の仕事だったんですよね。

とはいえ、今までの人生の失敗は、自分のエゴ最優先で、わがまま勝手にやって来たことが一番の原因である、という自覚もあったので、この考え方だけだと、この先行き詰まると思い、

「どうせこの世界に入るのならば、徹底的にやっていこう!」

と決めたんですよね。

で、その時に決めたのが、

★ 禁煙を通じて、自分自身の人生をコントロール出来るようなメソッドを伝える

★ 受講生全員が、自分のセミナーを受けて100%タバコを止められられるようなコンテンツを作る

ということだったんですよね。

これが、意志を持って楽しめるようになるステップ、その1の「やるべき事をやると決める」であります。

さて、そう決めてカリキュラムを作り、実際に色々な人に実践してもらうと、上手くはまって、タバコを止めていく人もいれば、思い通りに行かない人も出てくる。

その時に私は、

「上手く行く人と行かない人の違いは、いったい何なのだろうか?」

ということに、大きな関心を寄せて、両者からヒアリングをさせてもらったんですよね。

すると、禁煙が上手く行かない人が陥りがちな考えが解ってきました。それは、私自身の経験だけでは解らなかったこと、知らなかったこと、気付けなかったことばかりのもので、なるほど、置かれた状況や考え方によって、人は考も違いが出てくるのか、と、非常に面白く感じたものでした。

で、ここまで上手く行く人と行かない人の違いに対する興味や関心が持てたのは、やはり、ステップ1で決めた、ふたつのことがあればこそ、だったと思うんですよね。

もしこの時私が、この決断をせずに、「お金が儲かれば、それでいいや」と思っていたら、禁煙が上手く行かない人へのヒアリングなどは行わず、上手く行く人だけを拾っていったでしょう。そして、そんな気持ちでやっていたら、その後十数年間、個の世界で生きていくことは出来なかったでしょうね。

しかし、ステップ1の決断をしっかりとしておいたおかげで、ステップ2にあるような、大きな興味・関心を持って、受講生に果敢に関わっていく事が出来ました。

そしてその結果、自分が解らなかったこと、知らなかったこと、気付かなかったこと、いわゆる「未知」のことが、解った、知った、気付いた、という、いわゆる「既知」のものになっていき、その面白さを実感することが出来るようになったんですよね。
これが、ステップ3のフェーズとなります。

そして、当然のことながら、既知となったことについては、自分のカリキュラムに盛り込んで、また受講生に試してもらう、ということを繰り返して行きました。

当時の私は、自分のカリキュラムを磨きたい、という思いもあり、まずは、無料のメルマガで自分のメソッドを公開し、それを実践してもらった人にヒアリングをしながら、変化の精度を高めていきました。

そして、ある程度結果が出るようになってからは、有料のライブセミナーに切り替え、週に1回、セミナーを開催しながら、試行錯誤を続けていました。

そうやっていくと、やはり、受講生も、どんどん成果を出してくようになってくるんですよね。
その成果を出す受講生たちを見て、なおかつ、そういう受講生が増えていくことを実感して行くことで、私は、自分がやってきたことが結果として実る手応えを感じ定期ました。
これが、ステップ4のフェーズです。

ここまで来ると、今までの4つのステップがいい形で回り始めていきますので、これを回していきながら、自分のやっていくことの価値や貢献度を高めていくことを楽しめる様になってきました。

これが最後の、ステップ5ですね。

改めてもう一度いいますが、基本私は、人見知りの引っ込み思案で、人と関わることは今でもあまり好きではありません。

そんな私も、人と関わり、その人の変化・成長のサポートをする、という、今の仕事は、とても好きですし、とても楽しく取り組めています。

その理由が、上に書いた、楽しいと思えるようになるための5ステップを踏んでいたからなのです。

とはいえ、当時の私が、ここまで明確に、このステップを意識してやっていたわけではありません。

なぜなら、私がこのことを深掘りし、明確に言語化したのは、今回が始めてだからです。

しかし、禁煙セミナーだけでなく、その後、気乗りのしなかった企業研修に本格的に取り組んだときも、今まで関わることがなかったようなタイプの人たちを対象とした個人セッションを始めたときも、今振り返ると、結果的には、この5ステップに従って取り組んでいたことが、今回よく解りました。

おそらく、このステップは、私だけに効果がある、特殊なものではなく、結構汎用性が高い考え方だと思います。ですので、今の仕事に対して、楽しく取り組みたい、と思っている人は、是非、この5つのステップを意識していって下さいね。


今日のまとめ

  • とにかく、まずは、このステップ通り、やってみるがよろし。

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