先日引退表明をしたイチロー選手が、記者たちからインタビューを受けた動画が配信されました。
おそらく、すでにご覧になっている方も多いかと思いますが、その中で、私が特に印象に残った話を取り上げたいと思います。
私が最初に引っかかったのは、インタビューの前半部分で彼が言った、
「人よりも頑張ったということはとても言えないですけど、そんなことは全くないですけど、自分なりに頑張ってきたということは、
はっきり言えるので」
というひと言でした。
その時私は、イチローが言っている、
「人より頑張ったとは言えない」
という言葉と、
「自分なりに頑張った」
という、この両者の言葉に、どんな意味が込められているんだろう、という疑問が芽生えたんですよね。
その答えは、インタビュー開始30分後のあたりで明らかになりました。
それは、フジテレビアナウンサー、生野陽子アナの質問、
「イチロー選手の生きざまで、ファンの方に伝えられたことや、伝わっていたらうれしいなと思うことはあるか?」
に対する答えの中にありました。
彼曰く、
「(前略)
先ほどもお話しましたけども、人より頑張ることなんてとてもできないんですよね。
あくまでも、はかりは自分の中にある。
それで自分なりにはかりを使いながら、自分の限界を見ながら、ちょっと越えていくということを繰り返していく。
そうすると、いつの日からかこんな自分になっているんだ、という状態になって。
だから少しずつの積み重ねが、それでしか自分を越えていけないと思うんですよね
(後略)」
この言葉を聞いて、さすがイチローは、言葉の定義がしっかりしているな、と思いました。
彼の「頑張る」の定義は、
・自分の限界点を知り、その上で、その限界点を少し超える取り組みを続けること
である、と。
だから、他人と比べて頑張る、なんていう概念そのものがないから、他人より頑張るなどと出来ないのだ、と。
この考え方は、プロフェッショナルとして、自分をたゆまずに自分を成長させていくために、非常に重要でしょう。
もっとも、プロフェッショナルの自覚を持って物事に取り組んでいる方ならば、イチローのこの考え方は、誰もがやっているのではないかな、と思います。
なので、
これからプロを目指していく方、
人と比べながら、つらい、または不適切な頑張りをしてしまっている方、
人と比べて落ち込んでいることにかまけて、自分を成長させそびれている方、
自分なりに頑張る、といいながら、自身の限界の超えない取り組みばかりして、成長が滞っている方、
は、ぜひこのイチローの
★ 自分を確実に成長させる適切な頑張り方
を参考に、目の前のことに取り組んで行きましょう。
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